世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「くすぶれ!モテない系」

2011年04月04日 23時01分10秒 | Weblog
一日忙しく働き、帰りながら、ふと「今日は何を書こう」と思う…。こういう日はたいてい、愚痴しか出てこないガッカリな日だ。

おめーの子供の就職先なんか興味ねぇんだよ、クソが!とか。
夜の計画停電が怖いのに家族が誰も早く帰ってこない、ひどいよね…だなんてほざいてんじゃねぇぞ!おめーいくつだよ?とか。

もうね、何なんだよ?と。
仕事中に、全く興味がない、しかも無駄話を聞かされる身がこんなにも過酷だとは知らなかった。疲れた。適当に流して、時々「嗚呼、ヤニ入れてー」とか違うことを考えていた。自分、空中分解…。

…ほらね、やっぱり愚痴になっちゃったじゃん。

そんな事実を残して今日を終了するのは嫌だ。

再び、一日を回想@電車。

今日は全体朝礼があった。月一恒例、社長のありがたいお話を聞く日だ。
震災で滅入っているお客様に元気を伝えましょう!というものだった。
実直で厳しい彼がこのようなことを言うことは珍しい。とても印象的だった。元々彼のことを尊敬していたけれども、彼のあたたかみを改めて感じて、そして好きになった。

夕方、しつこい営業マンから電話。本当にしつこくて、三日に空けず電話してきた彼。しつこすぎてストーカーかと思ってしまうぐらい。弁が立つので、きっと彼は頭は良いんだろう。しかし、如何せん、絶望的に狂おしいほど、しつこい。たぶん恋愛でも彼はこうして押しまくりなんだろうなあ。押してダメなら引いてみな、という言葉を彼は知らないんだろうか。今日はぴしゃりと断った!もう二度と当社にアプローチしてこないだろう。めでたしめでたし。


そんなこんなを思い出しながらファミレスへ。
読書タイム。



「くすぶれ!モテない系」(能町 みね子)
…すげータイトルだな、おい。しかもけっこう面白い。酒井順子のように女子の本音を洗いざらい告白した痛快エッセイである。

鼻から煙を出しながら熟読していると某殿方から一通のメールが。
文面から、私を花に喩えてくれているっぽい内容。

もうね、ドリアの薫る吐息をうはうは吐きながらメールを読んでしまったじゃないか!
「くすぶれ!モテない系」とか読んでくすぶっている場合ではない。
ファイヤーだよ、ファイヤー!

ちなみに私に似ているという花はチューリップらしい。
情熱的でまっすぐなところが類似しているらしい。
虚無的でひねくれてるんだけれどな。

煙草に火を点けながら虚空を見つめる。
フッ…。



…どれほど私が嬉しかったか、上の空白の三行でお察しください。

しかし、もらったはいいが、どう返事して良いのか分からぬ。

「おやゆび姫は、そこにはいますか?」
では安っぽい日本映画のコピーっぽいし。
「花弁の表裏の伸縮性の違いが、本音と建前の関係性に酷似していますね」
では難ある性格が全面的に出てしまっているし。

モテ女特有の「わ~!うれC→」とか「今度一緒にチューリップを見に行きたいな」とか、軟弱なことは私の性格上、決して書けない。言えないよ(By 郷ひろみ)。だったら「ヒデキカンゲキ☆」「蟻が10」「ありがとウサギ ぽぽぽぽーん」って書く方がまだ自分らしい。

携帯の画面をニヤニヤしつつ舐めるように読み、そして返事に困り、結局返せないあたり、やはり私は「くすぶるモテない系」なんだよな。
うん、はっきりと自覚した。


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2 コメント

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わー (あやみ)
2011-04-05 03:38:32
前にこの人のブログ読んでた。
元男なんだよね。
女性と偽ってOLしてたのは知ってる。
読みやすい文章で好きだったなぁ。
女性になるあたりまでブログ読んでた。
懐かしい名前をありがとう。
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最高 (亮子&吉熊)
2011-04-05 23:33:43
あやみ殿

これ、最高に面白いね。
この人のファンになっちゃったわ。

ね?男だったんだね。
びっくりした。

読みやすいよね。
表現力も並々ならぬものを感じるよ。
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