世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

盆提灯は知っている

2021年08月14日 23時44分08秒 | Weblog
10時に起床。
昨晩は冷えピタシートを腕に貼りまくって寝たせいか、ワクチンの副反応の腫れはだいぶなくなっていた。
カップラーメンの朝食を摂り、一服。そしてまた布団にリターン。雨の休日は私と布団との親和性を高くする。

すると母ヨーコたんからLINEの着信が。
昨晩も1時間ぐらい話したのに。どうしたのか?誰か親戚が倒れたとかかな?
そう思いながら電話に出てみると、お菓子のリクエストであった。
この前、両親が上京した際、うちの近所にあるディスカウントストアに行き、幼少期に食べていたお菓子が破格で売られていたとのこと。
それが母には蠱惑的なことに思えたらしく、この前の帰省の際に私は3つほど買って行った。とても喜ばれた。
勿論、実家の近くのスーパーにも同等のものが売られているのだけれども、こっちで買うより3割ほど高い。
こういうとき、節約家の母は絶対に買わない。他人と同じことをしていてはお金は貯まらないというのが彼女の口癖である。

今回のお盆は実家に帰らないが、涼しくなったら帰る予定。
LINE通話の内容は、また買ってきてくれという内容だった。
ちなみにそのお菓子は「マコロン」という。

マコロンの素晴らしさ、美味しさを熱くプレゼンし終えた母は、お盆の恒例トークを展開しはじめた。

そう、母はお盆の時期になると、かつて我が家で繰り広げられた嫁泣かせイベント・お盆の話を滔々とする。
何度も同じことを聞いているが、「ああ、それ前も聞いたよ」とは言わないようにしている。
というか毎年このネタで我々母子が盛り上がっているのも事実なのだ。

父は5人兄弟。次男だが家を継いだのでお盆の時期はとにかく人が多く来訪していた。
伯父・伯母・従兄弟たち…。なぜか伯母の姑まで来る始末。ちょっとした田舎の小学校1クラス分ぐらいの人々がやってきて、祖母を囲んで大賑わいの様相を呈する異常事態が起こっていた。
うちの家系は飲んでナンボな人々が多く、朝から深夜1時ぐらいまで親戚がだらだらと居座って飲むんである。
嫁である母が接待をし、エンドレスな耐久レースに強制的に参加させられていたのを幼心に覚えている。

お線香、酒、男たちが吐き出す煙草、煮物、それらがミックスされた宴会のにおいが八畳の間に充満していた。
尚且つ、酔った男たちの大声と彼らの妻たちによる高らかな笑い声がこだましていた。

父と結婚をしたばかりに、盆と正月(あと彼岸とか法事とか)に飲兵衛の相手をしなくてはならなかった母の苦悩はいかばかりであっただろう。私と同じぐらい一人の時間が好きな人なのに。

母の苦悩は消えることなく、飲兵衛な伯父たちが次々と他界し、平和なお盆を満喫している今でも、毎年琵琶法師のように語りだす。
墓の掃除を手伝うわけでもない私は、こうして母の心情に寄り添って笑いに昇華するのが親孝行なのかなと思っている。

このお盆ネタで我々母子はエッセイ1冊ぐらいは上梓できそう。
「お盆ぼんぼん 嫁泣かせ」「因習への憎悪ーある嫁の独白ー」「盆提灯は知っている」とか。
CDもリリースできるかも。
「世界で一番暑いお盆 TK REMIX」とか。
オリコン30位ぐらいはいくかもしれぬ(小室さんプロデュース)。


通話を終え、じゃあマコロンを買いに行くかと昼下がりに出かけた。
ど~ん!


どんな味なのか、私は知らない。
あればあるだけ食べてしまう両親の様子を見ていると、きっと中毒性の高いものだと思われる。
アヘン戦争って昔あったけど、マコロン戦争も勃発してもおかしくないのかもしれない。

これを次回の帰省の際に持って帰る。
嗚呼、なんだか自分が壮大なサンプルリターン計画の主人公・小惑星探査機はやぶさ、はやぶさ2になった気分になる。
このマコロンはイトカワ・リュウグウの砂ってことだろうか。地球は両親。


小腹が空いたので喫茶店へ。
雨の日の喫茶店って、なんだか好き。落ち着く。
いつも定食やパスタを頼むが、今日はフレンチトーストにした。


メディアでも取り上げられている味。

たまごを一晩浸けこんでいるらしく、パンの中までしっとり。
ナイフが要らないほど、柔らかい。ふわふわで甘くて昇天。

この喫茶店の本棚には雑誌と新聞が置いてあり、すかさず「女性自身」を拝借。(本当は「女性セブン」が好きなのだけれども)


ふ~。満足。

帰りにマツキヨで買い物。
割引クーポンを持っていたので、つい多めに買ってしまった。
雨の中「重い!重い!!」と文句を言いながら帰宅。

夏はリポビタンDがないと越せない。
店員さんに違うもの(ヘパリーゼ)を進められたが、「小惑星探査機はやぶさのオフィシャルドリンクなのでこれでいいです」と言って断った。

リポビタンDと
小惑星探査機「はやぶさ」のストーリー


リポD SPACE PROJECT



一旦帰宅し、商店街へ。
ここの甘味処の太巻きが好きなのである。ラスト1にありつけた。ラッキー。穴子巻も気になる。



けっこうぎっしりとご飯が詰まっているので3つ食べたらお腹一杯に。残りはあるの朝(昼)に食べよう。
具の味付けが上品で母ヨーコたんも美味しいと言っていた。


食後、シロクマなのに最近少し黒くなっているチェジュちゃんを風呂に入れた。
チェジュちゃんは高慢ちきなので「ちゃんと洗ってちょうだい」とか言う。丁寧に洗い、今、エアコンの下に干して乾かしている。


風呂上がりに、また母とお喋り。
どんだけ仲良しなんだろう。
で、またお盆トークで盛り上がる我々であった。
マコロンよりもお盆トークの方が、中毒性が高いに違いない。