世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

背中のぬくもり

2019年03月26日 22時33分33秒 | Weblog
今日のお昼は焼き鯖。
鯖の脂っぽさと醤油の混ざった感じが好き。


夕食は母ヨーコたんが炊いて冷凍してくれたご飯とレトルトカレー。


有名店のカレーらしく、とても風味豊か。



本当は週末のご褒美にしたいチョコレート。
だけど、今日の自分、頑張ったからあげる。
吉熊も一緒にモグモグ。

吉熊「美味すぎだよ、これ。やばたにえん」



新卒の制服のとりまとめをエクセルでしたのだが、IF関数とか忘れていてショックだった。
意識して触れていないとこんなにも簡単に忘れていくものなのだと痛感。
月末なので定時払いのとりまとめもした。

目の前の男性社員が超絶不機嫌で中学2年生の女子のようであった。
あそこまで不機嫌になれるスキルが羨ましい。
上司や他部署の人に当たり散らせるだなんて随分偉いんだな。


桜も少しずつ開花し始めている。
春になると「めぐる季節」を思い出す。
この歌を教えてくれたのは隣のクラスの女子だった。
色白の小柄、切れ長なのに黒めがちな目、サラサラのおかっぱ頭のかわいい子だった。
花に喩えると山桜のような様子だった。

家庭科の授業は女子だけの時間で、隣のクラスの女子と合同で行われていた。
いくつかのテーブルに向かい合わせで座っていて、私の背中合わせの席に座っていたのが彼女だった。

遠くの親戚より近くの他人方式で、同じクラスのやんちゃな女子よりも地味で大人しいけど毎週背中合わせで座る彼女といつしか仲良くなった。

寒い日は彼女と自分の背中をぴったりと合わせて裁縫の作業をした。
「こうすると温かいよ。こうしていたい」
って言った彼女が幼く、可愛く見えた。

ある日、ジブリ作品の話で彼女と盛り上がり、この歌が入ったカセットテープを借りることになった。
大好きなこの曲に歌が付いていたことを知った悦び(インストだと思っていた)、そして家で何度も聞ける快感にくらくらした。
私が大喜びで感謝を述べると、彼女も「よかった」と満足そうに笑ったのを覚えている。
山奥に咲く山桜が、人知れず、風に揺れるような笑顔だった。


「薄紅 花景色 せつなさを知った春
はかなく散ってゆく 風の指先触れて」

細やかなディテールはもう忘却してしまったけれども、毎年口ずさむ度に小柄で妹みたいなあの子を思い出す。
背中のぬくもりと共に。