他部署の女性の先輩の髪にふと目が止まった。
私が誕生日にあげた髪飾りを使ってくださっていたのだ。
「あ~!」
と、指摘したら頬を赤くして照れていた先輩。
普段は猫のようにクールな先輩のその照れる表情が可愛かった。
…でも、なんだか疲れているっぽい。
おそらく私も今週末に疲れがどっと出るのだろう。
新部長降臨で、毎日緊張の連続。張りつめた糸の上での不安定な日々。
一昨日、夢を見た。
店舗時代の店長が夢に出てきて、彼女にひたすら怒られる夢。
あの頃、毎朝、目が覚めると、まず生きている自分を憎んだ。
息をしている自分に絶望した。
高鳴る鼓動と激しくなる呼吸を飲みこみ、出社していた。
ワイパックスなんて効果がなかった。
「今日はどんなことで怒られるのだろうか」という思いが強すぎて、「どうしたらいいか」という前向きさは私の中に芽生えることはなかった。
売ったら怒られ、売らなくても怒られ、罵られ、…。
簡単に言えば、彼女は私が嫌いだったんだろう。
私の存在理由は完全に否定されていた。
あの11ヶ月と11日に比べれば、今の生活なんて苦しいとは思えない。
いや、思ってはいけないのだ。
封印したはずの忌み嫌う過去を引きずり出し、現在と比較して前を向く…スイカに塩を振りかけて、その甘さをより強く感じようとする行為に似てなくもない。
今、私の目の前にある「スイカ」は、果たして甘いのだろうか。
まだ分からない。
私が誕生日にあげた髪飾りを使ってくださっていたのだ。
「あ~!」
と、指摘したら頬を赤くして照れていた先輩。
普段は猫のようにクールな先輩のその照れる表情が可愛かった。
…でも、なんだか疲れているっぽい。
おそらく私も今週末に疲れがどっと出るのだろう。
新部長降臨で、毎日緊張の連続。張りつめた糸の上での不安定な日々。
一昨日、夢を見た。
店舗時代の店長が夢に出てきて、彼女にひたすら怒られる夢。
あの頃、毎朝、目が覚めると、まず生きている自分を憎んだ。
息をしている自分に絶望した。
高鳴る鼓動と激しくなる呼吸を飲みこみ、出社していた。
ワイパックスなんて効果がなかった。
「今日はどんなことで怒られるのだろうか」という思いが強すぎて、「どうしたらいいか」という前向きさは私の中に芽生えることはなかった。
売ったら怒られ、売らなくても怒られ、罵られ、…。
簡単に言えば、彼女は私が嫌いだったんだろう。
私の存在理由は完全に否定されていた。
あの11ヶ月と11日に比べれば、今の生活なんて苦しいとは思えない。
いや、思ってはいけないのだ。
封印したはずの忌み嫌う過去を引きずり出し、現在と比較して前を向く…スイカに塩を振りかけて、その甘さをより強く感じようとする行為に似てなくもない。
今、私の目の前にある「スイカ」は、果たして甘いのだろうか。
まだ分からない。