やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

『手鎖心中』

2010-04-25 | 本や言葉


井上ひさしさんが亡くなって、山形でも、地元の新聞等では、藤沢周平さんの死去以来の追悼の記事が目にはいります。

決して熱心な読者ではなかったので、改めて直木賞受賞の『手鎖心中』を読んでみました。
段々と、その気になってゆく主人公の戯作者への憧れ具合がとても面白い作品です。

7、8年ほど前でしたか、盛り場研究会にて、山形市内に小さな劇場を作れないものかと画策してゐた時がありました。
たまたま、会のメンバーには、舞踏家や芸人の方も多く、話は盛り上がったのですが、肝心な資金面での協力がとれず頓挫したころ、井上ひさしさんは出身地で小松座を立ち上げ、山形市内にも資料館とシアターを計画されてゐたやうで、今にして振り返れば、その差に忸怩たる思ひです。