やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

カルロスのブラームス

2008-02-08 | 音楽を


先日、ブラームスに関する本を読んでゐて、無性にかれのが聞きたくなりました。

棚にあった、カルロス・クライバー/ヴィーン・フィルの交響曲第4番を聴く。
ずゐぶんと久しぶりに聴きましたが、やはり、傑作の演奏。

ブラームス50歳代の、そして、彼の最後の交響曲。
カルロスも50代になったばかりの頃の録音。

けれど、ここには、”たそがれ、老いた”ブラームスの姿は微塵もなく、すべての音が溌剌として、まだまだこのあとに、幾多の作品があるやうな錯覚を抱かせる。

ことに、終楽章のパッサカリアの演奏が素晴しく! 音が、音楽が組み立てられ、変奏してゆくスリリングな世界を聴かせてくれます。
カルロスの、その早すぎる死から4年が経ちますが、以前、衛星中継で見たヴィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートの素晴しさと共に、まったく少なすぎる彼の録音の数に、つい無い物ねだりを云ひたくなります。

圧倒的な才能を持ちながら、結局、ほとんどフリーでの指揮者のまま死した彼のブラームスは、まるで起承転結のやうに4曲で閉じたブラームスのシンフォニストとしての余力をまだまだ感じさせるに充分なものでした。



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