コメントを頂いたkoshiさんに呼び起こされて、
フリードリヒ・グルダのモーツァルトのCDを引張り出しました。
モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番と26番の組み合はせ。
バックは、アルノンクール指揮のコンセルトヘボウ管弦楽団。
巷間云はれてゐたやうに、グルダとアルノンクール?
と最初思ったものでしたが、この組み合はせが、コンセルトヘボウ管と共に見事に共演の妙を創り出してゐます。
1970年代に、グルダは、アバド/ウィーン・フィルと4曲の協奏曲を録音して
ゐますが、当時、その硬質で、抜き差しならない雰囲気の演奏に感服したのですが、シリーズ化しなかったのは、やはりグルダが、面白くない、と思ったからでせうか。
ジーンズでピアノに向かひ、「次は何を聴きたい?」とか云ひながらコンサートを進めてゆく彼ですからー。
それでも、以前FMで放送された70年代初めの? の第27番の協奏曲は凄かった。アバド/ウィーン・フィルと共に、抜き身のやうな演奏でした。そして、鳴り止まない拍手も終はらないままに、彼はアンコールに自作の「アリア」を奏し出した。その、完膚なきまでの美しさ!
さて、CDの演奏はー。
小生は、第26番に驚いたものでした。
こんなに面白い演奏が可能なのか!
咆哮する金管、激しく連打するティンパニ。
コンセルトヘボウの、ことごとく美しい弦。
少し、まろやかになったやうなグルダのピアノ。
演奏は、23番と共に、よどむ事をしらない見事さ。
そして、浮かび上がってくる、笑ひ顔のモーツァルト!
この組み合はせで中期の作品を聴きたかったものです。
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