晩秋から初冬にかけて、季節のつま先立ちの時期に、ラフマニノフの交響曲第2番を聴きたくなる。
交響曲の質としては、それほど深刻ではなく、やはりロシアのカリンニコフの曲のやうに、茫々たる雪野原の景色と吹き過ぎる風を、小生は、感じます。
この曲の聞かせどころは、やはり、第3楽章のアダージオで、その綿々とした叙情は捨てがたく、他のピアノ曲のやうな甘すぎるところがないのが好ましい。
探してゐたら、ラトル/ベルリン・フィルの今年のスペインでの演奏の模様がありました。
如何にもラトルらしい、精密な演奏ですが、一寸小奇麗過ぎかー。
それにしても、今さらに、ベルリン・フィルの合奏能力に驚く。まさしく、完璧です。
(カラヤンが嫌ひでしたので、そして、後任のアバドの当時の演奏も好きではなかったので、ベルリン・フィルの演奏は触手が動かなかったですが、すこし探して改めて聴いてみやうかしらん)
ラフマニノフ:交響曲第2番 第3,4楽章,サイモン・ラトル&ベルリンフィル
このアダージオに詞をつけて、平原綾香が歌ってゐます。
平原綾香 - adagio