春先、明らかに花芽の蕾が大きくなってゐたので、開花を確信してゐました。
我が家のアズマシャクナゲはなんとも強情な樹で、移植をするとなかなか花眼をつけません。
無理に花を咲かせる方法はあるのですが、そんな野暮なことはせずに、ずっと待ってゐました。
5年ぶりに咲きました。
蔵王の中腹、以前、営林署が副業みたいにしてゐた樹木の栽培所で二株求め、最初は花をつけるのに7年かかりました。なるほど、涼しい蔵王の高原地帯から、西陽のきついところへ移植されては7年もかかるかー、と感心したものです。
そして、今回は5年ー。
ホームセンターの店頭で、消費財のやうに売られ、消へてゆく花々や樹々に較べ、
待ち人の気持ちも無視して、わがままに、マイペースで土に馴染んでゆく彼らの悠揚さが、とても好ましい。