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先日のTVで、ジンマンのマーラーの演奏を報じてゐました。
NHK交響楽団による連続のマーラー特集の一環。
第10番の第一楽章のアダージョ。
ジンマンも、素敵な風貌になってゐました。
一寸、年をとったション・コネリーのやうで、魅力的です。
以前、眼からウロコが10枚も落ちたやうなベートーヴェンの全集の演奏は素晴らしかったですが、以来さほど聴く機会はありませんでした。
未完に終ったマーラー最後の曲のアダージョを、心をこめて演奏してゐました。
しかしそれにしても、なんといふ音楽なのだらう!
まるで蜉蝣のやうに曲は始まり、穏やかで、切なくて、けれど、死への恐怖を吐露し、また愛する妻アルマを渇望し、自らは踏み込むことをためらった不協和音の響きのあとにすっと曲は閉じられてゆくー。
人生50年で終ったマーラーを、また、聴きたくなった。