やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

『モダン・アート』/アート・ファーマー

2010-09-28 | 書棚のジャズアルバムから


アート・ファーマーのLPはかなりの数があったはずです。

ただ、プレイヤーが壊れて以来、時をり彼の音を聴きたいと思っても叶はず、安いプレイヤー・セットで聴いてもつまらないし、とないないづくしの時間でした。(あの膨大なLPは一体いつになったら再び音になるのだらうか…!)

CDで『モダン・アート』を聴きました。久しぶりです。一番好きなのはワン・ホーンの『アート』ですが、このアルバムも嫌ひではありません。

ベニー・ゴルソンのサックスが♪夜霧よ、今夜も有難う♪風なので好きではありませんが、ビル・エヴァンスのピアノが素晴らしくて、余りあります。
1958の録音。天才は、やはり、最初から天才といふ証左でもあります。

そして、アート・ファーマーは、すでに革新性も実験性も斬新さも何もなく、けれど、妙な媚やてらひもなく、その伸びやかな音色を披露してゐる。

後年、フリューゲル・フォーンを多用し、その中にも素敵なアルバムも何枚かありますが、すこし甘すぎる音色になった感じに較べると、この頃のリリックな音色とスタイルの方が今聴いてもやはり新鮮な印象がのこります。