一週間ほど前、サー・チャールズ・マッケラスの訃報が新聞に載ってゐた。
高齢にはなってゐたが、残念至極です。
膨大なレパートリーをもつマエストロですが、小生には、なんと云ってもモーツァルト、です。
プラーグ室内オーケストラとで創り上げた交響曲の全集は、小生が持つのはその2/3ほどの中期から後期へかけてのものとセレナーデ集ですが、無二の宝です。
モダン・オーケストラをピリオド奏法(に近いスタイル)で奏でたそれらのモーツァルトは、当時、まったく、耳を疑ふほど新鮮な演奏でした。
少人数のプラーグのオーケストラも素晴らしい技量で、その弦の美しいこと!
彼らの演奏のあとに、世の中は本格的なピリオド楽器&ピリオド奏法の時代に突入して行きますが、その先駆をなした演奏でした。
ずっと後の、レヴァイン/ヴィーン・フィルの傑作モーツァルト交響曲全集も、マッケラスの路線を磨きあげたものでした。
候を偲びながら、久しぶりに、そのモーツァルトを聴くことにしませう。