やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

十月桜/秋の野草園 其の壱

2005-10-19 | 花や樹や


冬桜が咲いてゐました。

冬桜と云っても、この十月桜、他に師走桜、四季桜と色々ありますが、区別の基準がいまひとつ曖昧でした。
丁度居合はせてゐた公園の係員の方に、「これは八重でせう」と説明を受け、成る程と納得しました。

県南の長井市にある久保の桜(樹齢千年余)の横にも、冬桜があります。
以前、若い友人達にせがまれて、裸木の桜の古木を見に行った時がありました。
11月も中旬、まもなく雪も降り始めやうといふ冷たい風にさらされて、その冬桜は咲いてゐました。
確かに、あの桜は一重の桜、でした。

いずれも、江戸彼岸と小彼岸桜との掛け合はせだらう、とのことでしたが、
それにしても、何と過酷な定めを植ゑつけられた桜でせう。


ボケの実

2005-10-18 | 花や樹や

今、工事をさせて頂いてゐるお宅の庭先に、ボケの実が沢山付いてゐました。
家の方に「珍しいですね」と話すと、「何の花だったかな」と、老婦人が忘れたやうに笑ってゐました。

築100年以上のお宅で、茅葺き屋根の上に軽量の瓦を載せ、棟に堂々と戦国武将の家紋を入れてゐます。名門の、家紋でした。
そのあたりの話をすると、ご主人も興がのったやうに、色々な話をされました。

かつて、山形城へと通じる街道沿ひにあり、百年一日のやうな集落の中ですが、
古武士のやうなご主人の顔つきが、歴史に脈打った月日を雄弁に物語ってゐるやうでした。

彼岸の萩

2005-09-24 | 花や樹や

稲刈りの進む田園地帯の土手に、今が盛りと咲いてゐました。
改良された品種なのでせう、花も大きく、何よりも樹勢が強いです。

彼岸の中日を過ぎ、ひと時、降りて来られた御霊も
また戻られる準備をしてをしてゐる頃でせうか。

イチイの実

2005-09-09 | 花や樹や

今週から仕事をさせて頂いてゐるお客様の庭先に
イチイの実が沢山ついてゐました。

我が家にも1本あるのですが、今秋はまだゆっくりも見られず、
お客様の処で楽しませてもらひました。
一位と書く、高貴な樹です。
昔、貴人が手にもったひしゃくのやうなもの?をこの樹で作ったので
さう云はれてゐるさうです。

病を得てゐたご主人を無くしたばかりで、工事も延期してゐたのですが、
落ち着いたのでと、現在させて頂いてゐます。
すっかりと、ガランとなってしまった茶の間から見る庭に、
老妻の興味も惹かれないまま、赤い実を沢山つけてゐました。

きっと、来年はー

2005-08-23 | 花や樹や

我が家の、辛夷の樹です。

9年前、同時に植ゑた色々な樹はそれぞれに生長し、
春には花を、秋には紅葉も見せてゐるのに、
ひとり、この辛夷だけは、ウンともスンとも云はず、
いつも葉を繁らせてゐるだけです。

アズマシャクナゲが8年めにして花をつけたので
そろそろかな、と思ってゐましたが、
ウム? これは花芽ではないだらうか?

辛夷は、生育する場所もかなり限定し、水はけや移植も難しいのですが、
我が家のそれは、さういふ意味では過酷に育ててゐるのかもしれません。
厳格な父親のやうに、それがやがてはお前の為になるのだ、と
毎年葉だけの樹を見ながら云ってゐたのですが、
若しかすると、来春は白い花を見せてくれるかもしれません。

春に、東の庭に桜、西の庭に辛夷、といふ10年前の計画が
やっと実るかもしれません。

秋海棠の花

2005-08-13 | 花や樹や

早くも、日当たりのよい家の東側に、秋海棠の花が咲き始めました。

一種の、ベゴニアなのでせうが、何とも、味のある名前です。
確か、中国あたりから入ってきた外来種ですが、
一輪活けると、そのピンク色の花が下を向いて、風情があります。
江戸時代には、この花は既に入ってきてゐたのだらうか?


閑話

既に、お盆休みに入ってゐるので、朝の道路はガラガラです。
それでも、まだ仕事をしてゐる小生は、
「働けど 働けど …」と思ひながら、ぢっと手を見ましたが、
器用貧乏と云はれる小さな手、でした。
(´A`。)グスン

朝顔

2005-08-10 | 花や樹や
朝顔のことを、東雲草ともいふのを最近知りました。
朝日を浴びて咲くからださうです。

確かに、我が家のベンチ出窓の前に掛けた朝顔も、
朝の出勤時(7時頃)は、活き活きとその花を広げてゐます。

時間があれば、そこに腰掛けてコーヒーでもといきたいところですが、
今はお盆前に終了予定の仕事に追はれて、ほんの数秒、
その姿を見やるくらゐの余裕のない毎日です。

ブログのテーマも、つひ、身辺のことになってしまってゐて
忸怩たる思ひですが、幾日かの休み(取れるのかな?)の時に
ロケハンに出かけやうと思ってゐます。
ε-(´・`) フー


芙蓉の花

2005-08-09 | 花や樹や

駐車場の横、芙蓉の花が咲き始めてゐます。

順調に育ったのですが、背のたけ程になったころから、
毎冬、雪の落下の被害に遭ってゐます。
丁度、下屋に積もった雪が落ちる真下に植ゑてしまったので、
隣りのクレマチス共々、春先の雪解けの頃、
彼等の(彼女等?)恨むやうな視線を感じてゐます。

何とかしやうと思ひつつも、そのままになってしまってゐて、
気がつくと、芙蓉の樹は、そんな不肖の家の主を見限ったやうに、
上には伸びず、横へと枝を広げて花をつけてゐました。

ウム。
つひに、植木たちにもあいそをつかされてしまったか!
(^_^;)

ギボウシの花

2005-08-06 | 花や樹や

我が家のギボウシの花が咲き始めてゐます。

ギボウシ。
オシャレに気取っていふと、”ホスタ”、
山形風にいふと、”ギンボ”、です。

洋風ガーデンの必要アイテムであるギボウシも
わが山形では、庭先に食用に植ゑてゐる方も多いです。
春先、野山の山菜が終はったころ、フキのやうに葉を落し
茎の部分を食します。
調理方法は沢山あるのでせうが、何せ山菜王国、漬物王国の山形ですから
それぞれのお宅の腕自慢をご馳走(山形では、ごっつぉ)になるに限ります。

ちなみに我が家のそれはあくまで観賞用で、食する時には
「ギンボ、もってゆくか?」と云って頂けるお客様の所に
お茶のみに行ってしまひます。(甘)

セイタカアワダチソウ

2005-08-05 | 花や樹や

夏から秋にかけて、この黄色い花が道路沿ひに繋がります。

確か、メキシコあたりからの帰化植物だったはずですが、
外来種特有の、凄まじい繁殖力を持ちながら、
悲しい定めをもった植物です。

場所によっては、花粉症を引き起こすほどの繁殖力を持ち、
(それは、他の植物の生育を妨害する分泌物を出すらしいのですが)
次々と駆逐しながら生育範囲を広げてゆく。

やがて、彼らだけのエリアになってしまふと、今度は、
自らの分泌物で自らの成育を止め、やがて死滅してしまふ。

「何のために他を傷つけてきたのだ!」といふ叫びが(叫ばないか?)
聞こへるやうなラストを迎へるといふ。
でもやはり、植物、動物には、淘汰といふことがあります。
小生などは、出るものは冷や汗くらゐしかありませんが、
やがて、毒性のあるだらう分泌物を栄養に還元してしまふ
セイタカアワダチソウⅡが出現するに違ひありません!
(^_^;)