rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

効果が期待できる薬ですが国が滅びる可能性というのもあながち

2016-07-14 12:56:09 | 政治

がん新治療薬 適応外投与で副作用 死亡例も

切除不能の進行癌に対して癌に対する自己の免疫的排除を抑制するポイントを解除することで患者自身の免疫機能で癌を治療するという新しいコンセプトに基づく薬です。悪性黒色腫他肺がんで日本において適応となり、日本中で使用されています。確かに化学療法が効かなくなった進行癌に一定の効果を示して(全例に効く訳ではありません)いて有効な薬であることは間違いありません。

問題は2週間毎の投与で1回150万円かかること、毎月小型車2台を買って行くのに等しい医療費を当然国民全員の保険で賄って行くことになります。しかも終了地点は効いている限りずっと(年単位ではマンションや家が買える値段になります)続けるという事です。

癌の抗原性を認識して自己の免疫力で攻撃するというコンセプトですから、現在適応の癌腫以外にもいくらでも効果が期待でき、今後適応癌腫が広がって行きます。この秋には腎癌にも保険適応が広がり、いずれ膀胱癌など他の癌腫にも広がると言われています。

特定の癌細胞をターゲット(攻撃目標)にしている訳ではないので、もともと癌細胞は自分自身の細胞であることから、正常な自分自身の細胞に対して攻撃が行われて所謂自己免疫疾患を副作用として併発する可能性が高いこと(指摘されている間質性肺炎など)も問題です。例えは悪いかもしれませんが、暴漢やテロリストを取り締まる警官隊の機能をめちゃくちゃ高めて、しかも抑制する司令官を拘束して「好きなように怪しい奴を攻撃しろ」と言って街に放した状態と考えて下さい。まともな市民でも少しでも怪しいそぶりをみせようものなら機関銃を乱射されて銃殺というのがこの治療です。

この免疫治療、残念ながら「癌の根治」は望めません。早期に導入すればもしかすると可能なのかもしれませんが、以前この治療の研究を専門に行っている研究者の方と討論した時にも「可能性はあり、完治例も世界の中では散見されているようでもありますが、現在の使い方では無理」ということでした。本来毎日人間の体内では何万という癌細胞が誕生しているのですが、自己の免疫能や癌細胞自体の不完全さによって自然に体内から除去されています。そういった免疫チェックをすり抜けた希有な癌細胞がたまたま増殖してしまって臨床的な癌になると言われています。自己の免疫チェックをすり抜けて臨床的な癌に発展した「臨床癌」を再度自己の免疫機能で完治するというのは所詮無理がある設定ではないか、と私には思います。神はそのような免疫能力を人間や動物には与えていないと私は思うのですが皆さんはどう思われるでしょうか。

さて、子宮頸癌のワクチン療法の際にも、一例の子宮頸癌の発症を抑えるために750万円の税金がかかることを紹介しましたが、癌の延命に一例3,600万円皆の払う保険医料と税でかかるこの治療を広げて行くことに国民は皆賛成なのでしょうか。日本国民の平均年収が1,000万円を超えているような裕福な国ならば永続可能と思いますが。

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