rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

増加傾向が続く日本の死亡統計

2023-11-04 11:02:58 | 医療

前回2022年の人口動態統計のまとめが出た際に総括しましたが、2022年は2021年に比べて13万人多く日本人が亡くなり、最も死亡者が増加したのは75歳以上の高齢者であった事を報告しました。死亡原因としては、がん、心疾患、老衰が増加していました。10月末に今年8月までの人口動態統計の速報が出ましたが、やはり死亡者は増加したままであることが分かります。前年(2022年)が多かったので前年比較では増加した様に見えないのですが、死亡者が異常増加する前(年々2万人ずつ位は増加していましたが、10万以上増加は異常)と比較すると分かりやすいと思います。

 

実臨床と病院の死亡診断書の全数調査を続けていると分かりますが、数年前と比べて悪性度の高いがんが増加し、一度に複数の癌に罹患する「重複がん」例も珍しくなくなりました。また80台以上の高齢者が2-3か月で急速に進行するがんで亡くなる例も多くみます。あと高齢者であまり重篤でない感染症などで亡くなる、広い意味での老衰ですが、70台後半くらいから体力低下や免疫が弱い印象で亡くなる方が増加している様に見えます。日本中でこの1-2年のうちに、血縁者や友人で急にがんで亡くなった方がいる、という人が増えているのではないでしょうか。私は厚労省の統計まとめと、一次情報しか発信できませんが。

 

I.  死亡者数の推移

 

図にこの5年間の各月の死亡者数の推移を示します。2019-20年は死亡者数の増加はなく、21年の春以降から徐々に各月の死亡者が増加しているのが分かります。死亡者増加が問題になった22年以降今年に入っても死亡者が増加したままであることが明瞭に理解できます。火葬場が2週間以上順番待ちでしかも救急の受け入れ困難が問題になった昨年12月から今年1月の異常な死亡者数が目立ちます。大災害でもあったのでしょうか。

5年間の各月死亡者数の推移 21年途中から死者が増え始めた。22年は著明増加。

 

II.  コロナやワクチンとの関係は?

 

今年8月に厚労省からXBB対応ワクチン接種を推奨する知らせが出た際に紹介したパンフレットに記載されていた今までの新型コロナの感染流行のグラフにワクチン接種時期を加えた図を前回ブログに載せました。今回この図に対応する各月の死亡者数を合わせた図を示します。死亡者数の増加が分かるように2019年の各月の死亡者数を青で示します。ワクチンを打てば打つほどコロナの感染者が爆増し、死亡者数も増加している様に見えます。

厚労省のコロナ感染者数推移のパンフレットにワクチンと死亡者数の推移を重ねた図

 

III.  XBB対応ワクチンは効くのだろうか?

 

厚労省がXBB対応1価ファイザー社ワクチンを承認した際に公表した資料からの図を載せます。これはヒトではなく、マウスに予め3回従来型のワクチンを接種してから4回目の追加接種として前回ヒトに推奨して接種した「武漢とBA4/5の2価ワクチン」を接種した場合(左側)、今回推奨するXBB1.5の1価ワクチンを接種した場合(オレンジ枠内)、BA4/5と今回推奨のXBB1.5を2価として接種した場合(右側)の3つの群に分けて、反応してできた「現在存在しない武漢型」、「オミクロンBA4/5」、「XBBの各型」に対する中和抗体の量を「対数目盛」であらわした図です。

厚労省のファイザーワクチン承認時の公開資料の図

 

問題点はXBB1.5に対するワクチンを投与したのに現在存在しない武漢型の抗体が大量に作られてしまった事です。これを「抗原原罪(Antigenic sin)」と言って同じワクチンを複数回打つことでワクチンが効かなくなるから注意せよ、免疫減弱が起こる減感作療法になる、と繰り返し注意喚起してきたことです。しかも必要なXBBに対する抗体がほんのわずかしかできていません。これが分かるように「対数目盛」を通常用いる「線形目盛」に変えた図を載せます。

厚労省の図をまっとうな線形目盛で書き直した図

 

IV.  ワクチンがコロナ感染症重症化を予防する効果

 

コロナワクチンには重症化を予防する効果がある、と繰り返し宣伝されています。これは本当でしょうか?私は本当であると思います。以前も解説しましたが、「新型コロナ感染症の重症化」は、免疫の過剰反応によるサイトカインストームで肺組織をはじめとする臓器障害が出現して生命にかかわる事が本態です。だから重症コロナ感染症には「抗ウイルス剤」、免疫を抑制する「ステロイド」、生命維持をするECMOで対応するのです。コロナワクチンを反復投与することで、存在しない武漢型ウイルスへの過剰な抗体は作られるものの、各種新たな変異型コロナウイルスに対する抗体ができなくなる事がマウスの実験で示されたのですから、免疫の過剰反応であるサイトカインストームはウイルス感染しても起こりません。元々最近のウイルスは重症化しない型に変異しているのですから、たまたま体内で異常増殖して本来なら重症化する例でも免疫が抑えられる事で重症化せずに済むのです。しかし体内でウイルスは増加し続けるので体力が低下していずれ亡くなる結果にはなります。高齢者の老衰死亡(体力低下による死亡)が増加しているのはそのせいではないかと愚考します。軽い風邪や肺炎で検査データが死亡するほどの異常データでないのに亡くなるヒトが最近散見されるのですが、私はこれではないかと思っています。証明することはできませんが。

コメント (5)
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