ロシアの模型メーカーZVEZDAから出されている旧ソ連空軍の戦闘機ANT-5とMig-3を作りました。実は2ヶ月程前に途中まで製作していたのですが、ポルターガイスト(か猫)によって製作途中の机上から翼が消えて、他の部品は組み上がり途中で大破していて、しかも翼がどこを探しても出てこなかったので諦めていた物でした。前回製作したHorten 229も製作途中、ほんの1時間ほど目を離した隙にポルターガイスト(か猫)によって蝙蝠の様な翼が上半分突然消失する事態になって、あちこち探した所、4次元の入り口かも知れない家具の隙間から見つかり、前回消失していた翼も同じ場所から見つかったので無事完成したのでした。
初期型の実機で下翼がまだ大きめの機体 ANT-5の量産型は下翼が小さくなり爆弾架や翼にロケットランチャーが付く
ANT-5は1920年代前半にソ連の初めての全金属製戦闘機としてA.N. Tupolevによって製作されました。複葉機のデザインでしたが、下の翼は上翼の支柱を固定するのが主な目的であり、量産型のANT-5では短い物になり、369機が生産されました。エンジンはフランス製の480馬力ノームローンエンジンで英国製Vickers7.62mm機関銃2丁を装備しました。翼上にRS-82ロケットランチャー6器を装備しましたが、鈍足の大型爆撃機や飛行船でないと当たらなかったと思われます。時速は231km、航続距離は840kmで飛行高度7,200mでした。1929年供給開始となり、1934年から36年まで実働しましたが、直ぐに旧式機となり、一部スペイン内乱に参加した程度で実戦での活躍はなかったようです。
上面はオリーブドラブ、下面はライトブルー ユンカースの様な波板鋼板で作られている。
ZVEZDAの模型は樹脂が硬く、接着剤が乾いて固着するまで時間がかかります。複葉機の翼の固定は一苦労で瞬間接着剤などを多用しながら小道具を駆使しながら固定して固まらせて行くので、ポルターガイスト(か猫)で大破してしまった時はがっかりでした。しかし再度組み立てて何とか形にできて良かったです。
スマートで強力なエンジンを装備したMig-3 操縦席がかなり後方にあり、離陸や着陸は整地の悪いソ連の野戦飛行場では大変そう
Mig-3は第二次大戦初期のソ連戦闘機の中では1350馬力という強力なターボ過給器を付けた液冷ミクリーンAM-35エンジンを搭載し、最大速度640km、航続距離820km、実用上昇限度12,000mとう高性能の戦闘機で1941年初飛行を行い3,000機が生産されました。しかし高高度性能は良かったものの、東部戦線で重要な低高度の飛行性能が悪く、小回りが効かない、武装も12.7mm1丁と7.7mm2丁で20mm機関砲を装備し、低空性能が優れたドイツ戦闘機には歯が立たない状態でした。Mig 3はその高高度性能を生かして、後には偵察任務が多くなったと言われます。
高高度性能は抜群であったが、低高度での戦闘は苦手で加速もLagg3に劣ったという。
模型はやはりZVEZDAらしく、大雑把な感じでコックピットの中もあっさりしています。1970年代のレベルやアオシマ模型の感じですが、全体の雰囲気や造形はさすがに母国の戦闘機でもあり、しっかりできていると思いました。年代別にANT-5、ポリカルポフI-153、Mig-3を並べてみました。