今年は広島東洋カープがセ・リーグを制覇し、何となく気分がいい。最近は熱心に
野球を見なくなったし優勝に便乗してにわかファンを気取るつもりはないが、心の中で
ずっと広島というチームに好意的であったのは事実だ。子供の頃にカープ初優勝が
あったこともあって一時は熱心なファンだったのも事実。外木場や水谷がいた頃の話だ。
パ・リーグでは近鉄を応援していたので、79年は身悶えしたのも記憶に生々しい。(笑)
さて。昨日はDVDになった映画「モヒカン故郷に帰る」を見た。劇中、ラジオや
TV中継で流れるカープの試合の場面では常に菊池が登場し、ことごとく凡退するのが
笑えた。映画が撮影されたのは15年4月のことだが、思えばこの年の菊池の成績は
散々だった。今年は見事にタイトルを取ったが。
劇中、中学の吹奏楽部を教える柄本明の台詞に「ヤザワは広島の義務教育」という一節が
あり、思わず笑ってしまった。77年の武道館公演を見た筋金入りのファンという設定
なので納得の台詞であるが、今の中学生にはなかなか理解しがたい台詞かもしれない。
拓郎だとちょっと違うし浜省は広島市じゃないし、民生だと私より上の世代の同意を
得られないだろうし・・・なんてことを考えながら映画を見終えた。
で、その勢いでヤザワのDVDを二本見てしまった。(笑)
「THE STAR IN HIBIYA」は76年7月24日の日比谷野音での演奏を収録、「RUN
& RUN」は79年9月15日のナゴヤ球場での演奏を軸にしたドキュメンタリー映画で
80年に公開された。
おそるべき自信とそれを裏打ちするだけの鍛錬と戦略。私個人の音楽史の中でYAZAWA
という項目は実の処キャロル以外はスッポリと抜け落ちており、これらの音楽や映像に
リアルタイムで接することは無かったが、50歳を過ぎた今になって見てその熱量に
やられている。(笑)ま、どっちのコンサートでも客席で喧嘩が起こり、それを
なだめるシーンがあるのだが音楽以外のそういうところがイヤだったのだな、きっと。
今でも熱心な聴き手ではないが、それでもこの時代にここまで大口を叩きそれを
実践し成功したという事実を否定することはできない。「RUN & RUN」の中で
30歳の仲間入りをするパスポートを貰うために今(20代)を頑張っているという
言葉があるが、その言葉の積み重ねが60代の今も続いていると思うとこれはもう
素晴らしいとしか言いようがない。
音楽的な嗜好は私の好みと相反する部分も多いが、この2本の映像には笑いながらも
力づくでねじ伏せられてしまった。
「モヒカン故郷に帰る」からの流れではあったが、濃厚な一日であった。
義務教育にされると、ちょっと困ってしまうのだけど・・・。(笑)