ローリング・ストーンズの15枚組CD「THE ROLLING STONES IN MONO」を
連日聴いている。もし、「オリジナル・アルバムは全部既発CDで持っているから
これはいいや」とスルーすると、ちょっと損をするかもしれない。それくらい
今回のモノラルCDは音が素晴らしい。
本来はオリジナルのモノラルLP盤でも聴いてれば事足りるのかもしれないが、そんな
気力と金の無い私には、夢のような1セット。いつのリリースの再発CDを基準に
比べたとしてもそれらは全てステレオだったので、今回は別物と捉えて入手するのが
正解だろう。
目新しさ満点で聴いているから改めて感じたのかもしれないが、今までよりリズム隊の
音がはっきりしているし、特にビル・ワイマンさんのベースの破壊力とフレーズの
豊かさに耳がいくのだ。各CDのジャケットの印刷の出来はともかく、間違いなく
全てのCDの音は(音楽は勿論)素敵である。
「STRAY CATS」と題されたシングルやEPの曲を中心に編まれたコンピレーションの
存在が重要で、『POISON IVY』を2バージョン手軽に一挙に聴くことができるし、
『STREET FIGHTING MAN』のシングル・バージョンも然り。『SFM』のシングル
テイクをオフィシャル仕様で所持するのが初めて(笑)なので、個人的にはそれだけ
でも嬉しい。
「BEGGARS BANQUET」収録の『SYMPATHY FOR THE DEVIL』のパーカッション
や、ピアノの迫力に耳を奪われ、「THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST」中で
鳴るギターの音が凶暴なことに驚く。1STや「12X5」の音もちゃんと整音されて
いるのにオーヴァー・レベルか?と思うような迫力。う~む、素晴らしい。
1ST収録の『TELL ME』はフルレングス・バージョンではなかったが、これは
英国仕様のリリースなのでフルレングスがよかったのに、なんてことも考えてしまうが
面倒くさい検証は、その筋の専門家の方たちに任せてここは思い切り楽しむのが
正しいだろう。
8月の当ブログに記したとおり、私は9枚の7インチが添付されたバージョンを
送料込みの234.99ポンドで購入した。「どうせ単なる復刻だろ」という向きも
あろうが、もしこの9枚がレコード・ストア・デイで一挙に復刻されたら争奪戦が
おこるのは必至だし、何よりそれだけで軽く2万弱くらいはかかるだろうと思えば
CDだけのセットを購入するより遥かに「得」に思えたので、金と手間のかかる
このセットを選んだ。
それよりも何よりも、個人的にストーンズのシングル史上、最強と思っている
『STREET FIGHTING MAN c/w NO EXPECTATIONS』を7インチで所持できる
のが最高だ。
当たり前だが『SFM』はシングル・バージョン。
このジャケットで欲しかったんです。(笑)
暫くは退屈知らずの夜を過ごせそうだ。