HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

電撃罰符

2008-09-27 19:05:18 | ROCK
ラモーンズのDVD「RAMONES RAW」と「END OF THE CENTURY」は発売されて
すぐに購入したのだが、「IT'S ALIVE 1974-1996」は購入しなかった。
何故かというと、先の2枚は2年後くらいに廉価で再発されたので、
今度のヤツもそのうち廉価ででるだろうという浅はかな考えによってである。
前2者と「IT'S ALIVE」は販売会社が違うので、そううまく事は運ばない
のであるが。(笑)

2枚組でそれなりの値段がするこのDVD、これまでのものと違って
演奏がしこたま詰め込まれているのだな、くらいに思って「そのうち買うさ」
と暢気に構えていたのだが、中古で美品を見つけて入手した次第。
DVDを見終えて思ったのは「もっと早く見るべきだった」である。

最古の映像は74年のCBGBでのもの。「ラモーンズの激情」もリリース
されていない時代の映像が残っていること自体驚きであり、クオリティの
低さは何の障害にもならない価値を感じる。このDVDにはアマチュア・
レベルの記録映像もかなりあるが、それでも「よくぞ撮っていたもんだ」という
思いを強く感じる人のほうが多いだろう。

メニュー画面でも別枠でコーナーが設けられているが、映像として内容も
価値も別格なのが77年12月31日レインボー・シアターでの映像だ。
名ライブ盤のタイトルでもある、あの「IT'S ALIVE」の映像が見られるのだ。
熱心に気に留めてなかったので、よく調べもしなかったのだが
この事実を承知していれば、発売当初に入手したのは言うまでもない、と
言い訳を・・・。(笑)

この日の映像が全て収録されているわけではないが、それでも14曲収録
されている。トリートメントはされているだろうが、元もとの映像と音声を
しっかり記録していたために、実に見ごたえのあるライブである。
実は私がアルバム「IT'S ALIVE」を最初に買ったのは90年に日本盤で
初CD化された時である。20曲で37分弱というスピード感に圧倒されつつも
何で8曲少ないの、とがっかりしたのも事実。
現行CDは28曲入りなので未所持の方も安心して購入できるはず。

82年のUSフェスティバルの映像も面白い。マイクが不調で何度もスタッフが
取替えにくるのをクールに対応するジョーイ、1曲終わってメドレーでイントロを
ドラマーが叩き始めているのに、スタッフにベースを持たせ革ジャンを脱いで
再びベースを持つまで皆を待たせるディー・ディー、もちろん全て
ダウン・ピッキングでキメるジョニーの立ち姿も含めて絵的に面白いバンドで
あったことを改めて思い知る。

ラモーンズの熱心なファンではないのだが、ラモーンズなら許せること或いは
ラモーンズから学んだことは幾つかある。
マーシャルの音は好みでないのだが、ジョニーが使うなら文句はない。
100段積み重ねたっていいくらいだ。
「パンクの時代になって髪を切った」ことで時代の変化を感じたふうな話を
事あるごとに書く日本のミュージシャン(笑)がいるけれど、ラモーンズは
昔から髪が長かったぜ。そのことでラモーンズを貶めたヤツがいたか?。
少なくとも私は知らない。
私に言わせると、ビーチ・ボーイズが好きならラモーンズを聴かない道理は
無いということになるのだけど、ブライアン信者はそうでもないらしい。
世の中の幾つかの事象は、間違っているのだ・・・。

より激しくより早く、どちらかというと昔ながらのスタイルと
いってもいいロックを演奏したラモーンズは、その演奏スタイルゆえに
全く古びない。フロントの3人はもうこの世にいないことを思うと
それだけが残念だ。さあ、もう一度いや何度でもこのDVDを見よう・・・。







コメント (7)
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