HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

COVER OF THE ROLLING STONES - HAPPY

2008-03-22 15:18:32 | ROCK
ストーンズをカバーした曲は圧倒的に60年代の曲が多い。
しかし、それはストーンズの名曲が60年代に集中していることを
意味するものではない。確かにビートルズと並んで突出した存在であった
60年代のストーンズの曲は時代背景も相俟って、意義のある曲が多い。
では、何故70年代以降の曲のカバーに目立つ物が少ないのか?。

答えは簡単である。
メロディーはともかく、誰もあのリズムを超えられないのである。
キース・リチャーズの合理的な半面「それでええのか?でもいいんだよね。」
(なんのこっちゃ)的なリズム・ギターとチャーリー・ワッツの
コンビネーションの気持ちよさは、私見では他に類を見ない。
71年~76年くらいまでのチャーリーのドラムスにはある特徴がある。
ライブ盤だと特に顕著だが、それはバス・ドラの裏打ちである。
これが例の右手のニュアンスとともに、それほどテンポ・アップした曲で
なくても独特の疾走間を生む。
裏で打たないときは2連で踏むことが多いが、これは78年以降ほとんど
なくなる。4つ打ちにスタイルを変更することで新たなニュアンスを
獲得することになるのだが、72年~73年のライブで顕著なあのスタイルが
やっぱり一番好きだ。

「メインストリートのならず者」収録の「ROCKS OFF」「ALL DOWN THE LINE」と
「HAPPY」を聞き比べていただきたい。「HAPPY」のドラムスのニュアンスが
あまりに単調なのに気付く筈だ。チャーリーがスネアを連打もしくは
タムをまわすときは、全ての音の強さは同じではない。1打目5打目といった
箇所は強めで、たかだかスネアの連打なのにこれがまた気持ちいい。
「HAPPY」のドラムスはチャーリーではない。プロデューサーのジミー・
ミラーが叩いているのだが、その差は歴然である。
ストーンズの中でのキースの持ち歌としては1,2を争うほど好きなので
これはかえすがえすも残念。

「HAPPY」のカバーで最も有名なのはニルス・ロフグレンによるものだろう。
アルバム「I CAME TO DANCE:邦題(稲妻)」(掲載写真右)に収録されている。
オリジナル通りのカバーでは面白くないと思ったか、テンポを落として
ネバッこくカバーしているが、本家を超えるほどの出来ではない。
しかしながら、偉そうな物言いだがニルスに関しては全て許す。
掲載写真左の1STソロで「KEITH DON'T GO」と歌ったんだから。

「親父のようになりたくないぜ、ボスのために毎日働くのはゴメンさ」
学生の頃は、「その通りだぜ」といきがっていたが世の中は甘くない。
「妻には新しい服を買ってやりたいし、俺は会社のために懸命に働いている」
それが今の私だ。
いや、やっぱり格好つけているな。相方にはこれを読ませるわけにはいかない。
「ほとんどCD代に消えてるじゃない。」と言われるのがオチである。
何気に思い出したが、順調にいけば親父が定年退職したであろう1年前に
親父が勤めていた会社は倒産した。
「リタイアが早まったな」と笑っていたが、それにどう応えたかは覚えていない。

「HAPPY」と「LUXURY」。どちらも私は大好きだ。

コメント
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