活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

角砂糖とタクマー。

2011-03-28 22:16:12 | Weblog
シーベルトとかベクレルとか耳慣れない単位が飛び交い、素人にはどのくらい安全なのか/危ないのかがよく判らない。
そんななか、明らかにデマに近いような話も聞こえてきます。
そのひとつが「プルトニウムは猛毒であり、角砂糖5つ分で日本を全滅させることができる」というもの。
一応私めは化学物質のリスク評価を生業としておりますので申しますが、これは真っ赤なウソでしょう。

プルトニウムの化学毒性としてはせいぜい鉛程度。服用したり吸入したりしても、放射性による発がん性は他の放射性物質と比べて飛びぬけているとはとうてい考えられません。
角砂糖5個で日本全滅なら、長崎の原爆ですでに滅亡していたでしょう。
どうしてもプルトニウムを猛毒にしたい人たち、あるいは死ね死ね団とかホロン部とかが流布しているのでしょうか。
この点、いつもはトンデモ系の武田先生が正しいことを言っているのには感心です(これが専門なんでしょうけど)。
正しい判断のためには、どこまで安全でどこから危ないのかを正しく見積もるべきで、ただ安全(あるいは危険)と連呼することは、かえって誤った情報を鵜呑みにしてしまうこと助長していると思うのです。

ええとカメラの話ですよね。
放射能レンズについて。その昔、光学性能の向上のためにレンズにトリウムを混合していたケースがあり、有名どころとしてはズミクロンやタクマーがあります。私もそのタクマーを30年前から所有しています。
その放射線の量はレンズ後面で6マイクロシーベルト(自然界での曝露の100倍ほど)だそうで、普通に使用していれば人体への影響はないとのことです。


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