活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

崖の上のポラ。

2008-07-30 07:21:56 | Weblog
ポラびっくり,低価格デジカメ「こんなに売れるとは…」
日本ポラロイドが4月に発売した「i535BB」は実勢価格が9800円前後。大手家電量販店のビックカメラとベスト電器と共同で「1万円以下」をコンセプトに開発した。
手ぶれ補正機能もなく、撮影環境に応じた細かな設定もできないが、画素数は500万で光学3倍ズームを搭載し、L判の写真印刷ができる水準を確保した。
すでに用意した数千台は完売し、日本ポラロイドが「こんなに売れるとは思わなかった」と驚くほど。

あー,あれでしょ。トイカメラな写りなんでしょ,ね。
と,思ったらそうではないみたい。
sanfurawaさんのレポート Polaroid i535BB 印象
AFが合うと結構しっかり写ります。400~600万画素が主流だった頃の一般的なコンデジ並みの写りだと思います。
使っていて、操作性とか色合いはちょっと違いますが、昔使っていたペンタックスのSシリーズを思い出しました。
自分の場合は「変な写り」を期待して買いましたが、他の方々はやっぱり「普通の写り」を期待して買ったのでしょうか。
買った人は果たして満足してるのか、ちょっと興味あります。

とてもいい感じで写ってますねー。線の太い力強い描写。
ペンタックスのSシリーズとは言い得て妙だなあ。さしずめ,S2スーパーと言ったところかしら。
しかし,崖っぷちのポラロイド。こんなところでスマッシュヒットとは。

数千台で「バカ売れ」と断定していいのかどうか分りませんが,これ,新しいトレンドになるでしょうか。
L判なら500万画素で十分(300万画素でも十分だけど)。安くて,壊れるまで使えればいいや(高くてもすぐ旧型化するし,どうせ2年くらいで壊れるし)。と,消費者が「実用」に目覚めてしまったら・・・。
コンデジは販売価格低下でメーカーの収益は悪化の一途のようですし,どうも危険水域に入ってきた感じがします。

一眼レフじゃないレンズ交換式デジカメを望む,かどうか分らないスレ。

2008-07-29 06:55:18 | Weblog
Nikon Watch の記事より
昨年に日本から来たニコンの幹部にD4について尋ねた際に、ミラーのないデジタル一眼が登場すると聞いたとの噂が掲載。
D4で来ますかあ。
ニコンは保守的なイメージがあるけど,新技術を一気に高級機から始めるようなこともやるからなあ(cf:フォトミックFTN,F2サーボEE,F3AF etc)。
ありえるかも。

秒何コマをさらに速くしようとしたら,ミラーがパタパタしてたのではもうおっつかないし,静音化やシークエンスのシンプル化,レンズ設計の自由度など,ミラーレスのメリットは多大。
デメリットと言うか工夫のしどころは,EVFのファインダー像のクオリティとタイムラグ,位相差AFの組み込みくらいかな。

EVFですが,以前使っていたコニミノのダメージュA2の“高画質EVF”は膜がかかったような見え具合でした(そもそもAFの外れっぷりがヒドかったが)。
今のEVFのコンデジも見えの良いものはないですねえ。
ニコンには何かブレイクスルーの腹案があるのでしょうか(SEDを組み込むとか)。

246log【Nikon D4?】究極のデジタル一眼はミラーレス?【タレコミ?】
将来のプロ用デジタルカメラは、シャッターチャンスという概念が無く、ずっと超高画質で連射し、大容量のストレージに連続して記録するものになるかもしれませんね。
たとえば三脚にはレンズと、CCDとバッテリだけ付いていて、コントロールユニットとモニタは独立。ストレージは大容量のSSDがやはりユニット化され別体として近くに置いてあり近傍無線技術で撮影しながら保存し、いっぱいになったら自動で別ユニットに切り替わる、、、

こうなると,もはや古典的「カメラの形態」すらなくなるわけですねえ。
ありえるなあ。

愛国者たちのチャイナ・ラグ。

2008-07-26 17:02:10 | Weblog
ひつこくタイムラグの話。
今話題のタイムラグと言えば,北京オリンピックの生中継が30秒遅れの件。
いわゆる「放送事故」対応のための“タイムラグ”なのですが,諸国からのクレームもあって,どうやらリアルタイム中継に踏み切る模様です。
こりゃ楽しみが増えたな。

さて,その中国といえば,ご当地aigo(愛国者)のデジカメはどうなった。
愛国者は中国メーカーとしては唯一デジカメをリリースし、中国市場で恐れ多くも日本メーカーと争おうとしているのだが、いくら愛国心で消費者に訴えてもイマイチ売れないというのが現実だ。
( ゜∀゜)アハ
ところが,そのaigoの新モデルT60はなんと,
「地球上で最初のデュアルコアのデジタルカメラ -私のカメラはデュアルコア-」
・・・どこがデュアルなのだろうか。
しかも,デザインが某IXY90にそっくりなのは気のせいでしょう,多分。

さらにはaigoは「中国株式市場にデジタルカメラ部門のみを上場させ,調達した資金でデジタル一眼レフ製品をリリースするという強気のコメントを発表」しているのであった。

中国4000年のタイムラグ
いや,でも,ひょっとして,サムソンのデジイチのようにあのブランドがOEMで・・・考えたくないし(゜Д゜;)。

ライムラグにハイパーセンスかも(無駄に)。

2008-07-25 07:50:02 | Weblog
先日書いたシャッターのタイムラグ0.005秒の件ですが,そういえばリコーdeカプリオで「0.003秒」を謳っていた機種があったのを思い出しました。
ま,ここまで来ると絶対値が小さいのであまり変わらないのでしょうが。
また,このタイムラグというのは,シャッターを押し始めてからのレリーズラグなのか,フォーカス時間も含めているのか,また,速いのはいいけどピントが来ないままにレリーズ優先になっているだけではないか,などの問題もあって,一律に数値だけで比較できないところもあります。

ちなみに今机上にあるニコンD40とオリンパスE-410のシャッター感覚を比較してみたら,明らかにD40の方がワンテンポ遅い感じがします。
D40が0.1秒,E-410が0.08秒らしいのですが,この差を感じるヒトの感覚って(単にミラーのモーメントの違いを感じているだけかも知れんが)。

パナライカ,乗り越え踏み越えイクゾ。

2008-07-23 07:52:32 | Weblog
昨日はDMC-LX3の発表もありました。
これはオドロキ。
・24-60mm(ライカ判相当)大口径F2-2.8。サンプルを見ても,周辺部まで良さそうなレンズ(キヤノンと段違い)。
・1/1.63型と微妙にサイズアップしたCCDですが,1010万画素に据え置き。これ,トレンドになるといいな。
・マニアックな外付け光学ファインダー。EVFと言う手もあっただろうけど,マニア度はこちらでしょう。コシナ製かしら。
・両吊り用のアイレット。地味だけど,これはいい改良。GX200のパカッと開くキャップに匹敵です。

なお,ナワちゃんがオドロいたシャッターのタイムラグ0.005秒ですが,
With its multi-task image-processing capability, the Venus Engine IV also boasts outstanding response time.
Shutter release time lag is as short as approx. 0.005 second.

と,dpreviewには書いてあるのですが,パナソニックのサイトではこのことには触れられていないのは何故。
ちなみに,0.005秒というのは,すでにニコンクールピクスS500シリーズでも世界最短タイムラグということで実現しています(「レスポンス優先モード」というのがどうもクサいが)。

一方,一眼レフのタイムラグは大きくて,0.05~0.1秒くらい。一般に高級クラスになるほど短い。
最近の機種で遅いなと思ったのはK100Dで,実測0.155秒だそうです。
ちなみにニコンD3は0.037秒
究極の速さを誇る固定ミラーのEOS-1N RSが0.006秒とか。
ですから0.005秒と言うのは,すごく・・・速いです。

わずかな時間でしょ,と思うかも知れませんが,撮り比べてみれば,動体を撮る場合には(スポーツでも鉄ちゃんでもスナップでも),かなり決定的な差になっていることが分ります。
この点,M型ライカのようなレンジファイダー機はタイムラグが短く,概ね0.02秒程度。
ライカがスナップに強いという理由の一つと言えます。

GX200やLX3などこのクラスのコンデジが,一眼レフの対岸として往年のライカ(言い過ぎであれば,コンタックスGシリーズ)のような存在に育ってくれるといいなと思います。

1/2/3/5/8/18/28/∞。

2008-07-22 08:03:55 | Weblog
どうやらパナソニックのルミックスDMC-FZ28の発表があったようです。
FZ18と何が変わったかというと,1/2.5型CCD 8.1Mピクセル→1/2.33型CCD 10.1MピクセルにUp。
CCDを微妙に大きくして画素数を上げるパターンですね。
「10Mも必要なのか」は言いっこなしの愚問。
ただ,この手の大望遠系は低画素数でも,高感度で高速シャッターが使えることをアピールした方が得策だと思うんですが,どうなんでしょう。

個人的にはもはや画素数には興味ないのですが,おやっと思ったのが搭載シーンモード。
普通の「パーティ」とか「夕日」とか「ペット」以外に,Pin HoleとかFilm Grainというのが入ってます。
無理な設計で周辺光量不足とか極小画素でザラザラ画質とかを逆手にとったエフェクトかいな。
こりゃ楽しそう。期待。

大望遠系レンズ一体型のデジカメは,一眼レフの代替機としてのポジションがあったと思うのですが,現状,これだけ一眼レフの低価格化が進むと存在価値が薄くなってきた観があります。
特に大FZシリーズ(10/20/30/50)はもう出ないでしょう,多分。
一方,みんなが高画質やハイレスポンスを求めているわけではありません。
なんと言っても原点は「楽しさ」。
超望遠なのに,小さくて,静かで,楽しめるデジカメ。
もはや打ち止めとも思われたFZシリーズですが,まだまだできそう。

俺たちにアグファない。

2008-07-20 23:50:41 | Weblog
アグファと言えば,今やトイカメラ用のレトロな発色のフィルムの会社,ぐらいの認識しかない。
しかし,かつてはアメリカの大コダックに対峙するヨーロッパ最大のフィルムメーカーであり,また個性豊かなカメラを種々出しているカメラメーカーでもありました。
個人的にはフィルムよりマルチコントラストペーパーでお世話になりました。

ビンテージ・カメラも真っ二つ――『ドイツ技術博物館』写真レポート
レンズのカットモデルの美しさも何ですが,アグファのデジタルカメラePhoto 1280(1997年)がインパクトあるなあ。
望遠系スイバル(といっても38〜114mm相当)の原型ですね。

以前,クラシックカメラに凝ってるの(30台,女性),という話を聞いて,どうせライカかせいぜいレチナだろ,と思ったのが,見せてもらうとアグファ・カラートで,びびってたじろいだ経験があります。

内外を問わず伝統あるカメラ/フィルムメーカーでもデジタル化の波に乗り切れず,この分野から撤退していったところも多々。
でも,カメラが電器屋製ばかりになるのもオールドファンには寂しい。
せめてブランドだけでも残して欲しい,というのがありますよね。

1万円で始める,通な銀塩カメラ。

2008-07-19 06:51:54 | Weblog
デジカメもいいけど,銀塩もね。
と,いったノリで,女子大生棒読子が紹介する「10万円で始める,通な銀塩カメラ」。
先月の日経トレンディネットのジレッタントな企画です。
第1回 ニコンF3
第2回 ライカM6
第3回 オリンパスPEN FT
第4回 ミノルタCLE
対象はまあ若い人(女の子)なのかな。露出計内蔵が前提ですね。
順当なセレクションでしょうが,これではヴィトンだシャネルだエルメスだと言ってるのと同じではないか。
そもそも,この蟹工船な時代に10万円なんて,ブルジョア過ぎる。
立て,万国の銀塩者。

と,いうわけで,プロレス者。が選ぶ「1万円で始める,通な銀塩カメラ」。
第1回 ニコンFG ありふれたEMじゃなくてFGでプログラム。
第2回 ライカミニ パナライカ,秘密を教えてよ♪
第3回 オリンパスPEN EED 大口径F1.7,目測で人民開放せよ。
第4回 ミノルタハイマチックE 実は私も使ってました。これは素晴らしいカメラ。
うーん,これでは通というより,単にビンボーかも知れない(;^ω^)。
1万円あったら,銀塩なぞより,パワーショットA系あたりを買った方がよっぽど通。

あゆは28mm,E-520は600mm,Hydeは156cm。

2008-07-16 07:38:18 | Weblog
特段カメラなぞに興味のなかった時分,初めて交換レンズのカタログを見た時(ちなみにペトリカメラ(;・∀・)),○○mmと書いてあるのが何の長さなのかさっぱり分らなかった。もっともF2.8とかも全然分らなかったが。
しかし,コレなんですねえ,今も問題なのが。
よくデジカメの買物の相談を受けることがあるのですが,レンズの焦点距離のことを説明するのが一番難しい。
一体,あゆのどこが28mmなんだあ,と。

さて,ちょっと話題のE-520超望遠600mmキット
何が話題かというと,実際はズイコーED 70-300mm F4.0-5.6がセットになっているわけで,600mmは35ミリ判換算であって,これを「600mm」と謳っていいのか,ということ。
盛り上がっているデジカメジンの記事のコメントですが,
オーディオビジュアル家電こそ使用経験が豊富だけど、「写真撮影」はやったことなくて、それらしいサイトをネットサーフィンしてるような人は、こーゆー文章を読んで『じゃ、28mm換算とか、50mm換算とか、135mm換算とかもあるんだろーなー』と思う、と思う。
には座布団3枚差し上げたいw

デジカメのCCDのサイズは様々で焦点距離の(カタログ上の)表記は当初から問題となっていました。
でも,銀塩時代だって,35ミリ,ハーフ判,セミ版,6×6,6×7 etcとあったわけで,各々35ミリ換算で併記されていたりはしましたが,それほど意識していなかったのは,「標準レンズ」の存在が大きかったように思います。
35ミリなら50mm,セミ判なら75か80mmのように標準レンズの焦点距離があって,それより短いか長いか何倍かで直感的に理解されていたように思うのです。

でもズームが主流になった今,もはや体感的「標準レンズ」はない状態ですので,やはり,35ミリ換算○○mmと表記するしかないでしょうねえ。
CIPAのデジカメの仕様に関するガイドライン(DCG-002-2007)にも,35mmフィルムカメラのレンズ焦点距離に換算した値を表す,としてあります。
ただ,35ミリ換算(35mm equivalent)では“mm”が重なってウザいので,ライカ判換算(Leica-size equivalent,略してLEq)としてはどうかしら。元祖35ミリの大ライカに敬意を払って,これくらいしてもいいと思うのですが。
ついでに50mmに対する倍率も併記する。これでシロートでもよく分ります。

ということで,E-520超望遠 LEq600mm(12倍)キット。
かえって分りにくいかぁ?

iPhoneが鳴らなくて。

2008-07-14 07:17:43 | Weblog
やっぱり。一部懸念されてはいたのですが。
なぜこんなこと言うのかというと、私はiPhoneを購入する予定だからです。痴漢に間違われてはたまりません。
まだiPhoneの3G版は発表されていませんが、このマナーモード時の機能は少なくとも日本では問題です。
新しいiPhoneでは音が出るようになっていると良いのですが。。。
最悪、日本版だけでもローカライズされていることを願います。

で,発売されてみると,
これはまずい!iPhone内蔵カメラのシャッター音を(ほぼ)無音にする方法
シャッター音が聞こえません・・・
厳密にいれば聞こえてますが、電車の中や雑踏ではまずわからないレベルです。
しかもiPhone裏面のカメラ周りにはランプがないため、たとえば電車の向こう側に座っている方なんかを盗撮するような場合、撮られたことを認識するのは難しいと思います。


うーん。
みなさん,それでもボクはやってない,を心配されている様子。
これは本末転倒のように思うのですが,どうなんでしょう。
ケータイのシャッター音は,アメリカでは普通に消音できるようです。
音出しが義務化されているのは日本と韓国だけのよう。
民度でしょうかね(中国はどうなんだろ)。
あくまでもグローバルなiPhoneですから,ローカルルールは通用しませんよ,と。

ところで,iPhoneのカメラは性能で言えば“たった”200万画素でフラッシュなし。
日本のケータイに比べればかなり見劣りします。
でも,撮られた写真はみないい感じだなあ。ストリートスナップもイケてる。

ケータイじゃないデジカメにしても,画素数やスペックに血道をあげている限り,先詰まりは目に見えているような気がします。
映像の新しい楽しみをいかに商品化していくのか,これが一番の課題でしょう。
このままだと,栄華を誇る日本のカメラ業界も,いつかiPodのように,してやられるのではないかと思うのです。