活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

キスより簡単,は難しい。

2008-06-19 21:51:15 | Weblog
ある日,デートの帰り。
デパートの前を通りかかると「カメラフェア」との垂れ幕がかかっている。
おおーとエスカレータを順々に催事場に。
そこで手にとったのがミノルタα-3700i。
何これ,軽い,小さい。
ビビっときた。

当時はコンタックスを使っていたのです。
RTSと139と137MDにクソ重たいツアイスレンズを5,6本持ってました。
αショックも尻目に,AFなんてハナからバカにしていましたね。何,あのプラモデルって。
しかし,その頃は家電店に一眼レフを置いてあるような環境ではなかったので,実際はそんなに丹念に触れたことはなかったのですが。

とにかく,3700iにはビックリしました。7700iよりもEOSよりも何よりずっと驚いたなあ。
で,程なく上京時にディスタゴン25mmと35mmとプラナー50mmを中野に売りに行って,α-3700iとシグマのズームを購入しました。
新婚旅行にはこれ1台だけを持っていきました。
そのあと,結局7700iとか8700iとかトメドなく広がって行くわけですが,それでも3700iの稼働率は高かったですね。

3700iの凄いところは一眼レフなのに何にもできないこと。
露出はプログラムのみで,絞りもシャッタースピードも全くセットできませんし,もちろん,表示もでません。
唯一,高速プログラムのモード切替があるのですが,何がどう速いのかさっぱり判らない。
とにかくシャッターを押すだけ。
これがまた何というか,一応露出のことを知っている身には“ドM”に楽しい。
35-80mm以外にも24-50mmや標準レンズをつけてぶらぶら撮ってました。
ただ,多分,ルーフミラーの技術がまだこなれてなかったからだと思うんですが,ファインダーがかなり暗いんですね。これが欠点かな。

3700iは運動会のパパママカメラとしてよく見かけたので,結構マーケットは良かったんじゃないかと思います。
一度は中之島の橋の上でワンレンボディコンのお姉さんカメラマン(?)が3700iでスナップしていたのを目撃。カッチョよかったなあ。

以上,20年近く前のお話です。

で,時はドラム式に現在に至る。
先日,EOS Kiss Fが発表になりましたが,個人的にはちょっと意外な感じ。
X2よりスペックは落ちるとは言うものの,基本的にはあまり変わらないと言うか,十分高スペックなのではないかしら。
そして,このカメラを使うほとんどの方は豊富な機能を使わず仕舞い。

無用な機能が抱き合わせで付いてくると言うべきか。
ケータイがそうですよね。
本当に使う機能は限られているのに,これでもかこれでもかと訳のわからない機能が満載になってる。
マニュアルは六法全書みたいに厚くてとても読む気がしません。
なるべく取扱い説明書を読まないで済む方法をキタムラが伝授するところでは,とにかくフルオートにすること。
だったら,フルオートオンリーのデジイチがあっても良いのではないかしらん。

元祖・何もできない一眼レフはキヤノンT50“オートマン”でした。
さらにはEOS750/850もありましたし。
本当の意味のKiss easyがあってもいいかと思うんですが,如何。
(ただ,ここまで需要をさらってしまうと,その後がない,というのもあるみたいです。)


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