昨夜自宅に帰ってきたら、夫が勝手にカレンダーを張り替えてあった。
自分の部屋のカレンダーは勝手にすればよかろうが、共有部分のとんでもないところにセンス悪く複数のカレンダーが張ってある。
あまりにセンスのない位置に張られていた飛行機の小さなカレンダーは、別の場所に張り替えさせた。
さらに、もともと私が張ってあった私の部屋の入り口のところの東洋絵画のカレンダーを外し、1年分の数字だけが載っている大きなカレンダーを貼ってあるのだ。
数字だけなんてつまらない。それに1月から12月まで1枚に載っているのだが、その下に何枚か重なっている。はぐって見ると、3か月ずつになっていて、3区画に点線で切り取れるようになっており、1~3、2~4、3~5というふうにみられるようになっているものだった。
だから「1番上のをはがして、1~3月分のところにするよ」というと、「なんではがすんだ、全部載ってるほうがわかりやすいだろう」というので、「下に3か月分のがあるのに、どうして12か月も必要なの?そんなに張りたければ自分の部屋に張りなよ」と言った。
ところで、「あれっ、もともとここに張ってあった絵のきれいなカレンダーはどうしたの?」と聞くと、「そんなものは捨てたよ」という。
「はあ?なんで捨てるの?」
それは、ただの紙ではなく、特殊な紙を糸で綴じてすだれのようになっているカレンダーなのだ。全体が掛け軸のようになっているものである。
台湾のものなので、カレンダーや祝日などを見るためではなく、その絵を飾って眺めるために私が張ってあった。2019とは書いてあるが、絵の部分がきれいだから捨てたらもったいない。日付部分には祝日は無く、世界共通の曜日だけである。
「どこに捨てたのよ!?」と言って、ごみ袋の中を探した。
そうしたら、私がトイレに飾ってあったヨーロッパのきれいな建物写真のカレンダーがボロボロにちぎられて入っていた。
一緒に入っているのかと思って、食べ物やいろんなゴミをよけて探してみたのだが、みつからない。
夫は、どこに捨てたのか記憶がないという。
「バラバラにしたことだけは覚えている」などと言い出した。
この夫は極端な人間で、平気でウソをつく。
こっちが責めると「記憶がない」などと言いながら「めちゃくちゃにぶっ壊したことだけは覚えている」などと、わざと、こちらがさらに悲嘆するようなことを言うのだ。
夫にとっては何の価値もなく、ごみと同じだし、それを捨てたら妻が残念がるかも?なんていうことも全く考えない。
ただ、条件反射的にそれを無意識にどうしたのか?というのが不明である。
結局のところ、夫はそれをぐるぐる巻いてテレビの横のラックに仕舞っていた。
掛け軸のようになっているから、無意識にちぎり破れるような素材ではないのだ。
びりびりに破いたというのは、トイレに張ってあったほうのことだろう。
トイレのも、何もびりびりに破かなくてもよさそうなものだけど、まあそれは保存しておきたいほどのものでもないからどうでもいいが、掛け軸型のほうは許せん。
ひと悶着の末、やっと昨年のカレンダーを取り返し、自分の部屋の奥のほう飾った。
・・・
うちには外国のカレンダーも何枚かあったけど、それは職場でもらってきたものである。誰ももらっていかないので、だいたい年が明けて、そのままでは捨てるという段階になってもらってくることが多い。
一昨年の同様の掛け軸型のカレンダーは、和室が2つある実家にもっていったが、いまだに母が飾っている。母も私も貧乏性で捨てられない。
母は一昨年の緑色の風景画のが気に入っていて、そのままが良いというので、昨年の赤い牡丹と鳥のカレンダーは実家に持って行かずに自宅に飾ってあったのだ。
思うところ、中国・台湾などの会社は、こういうものにすごい経費を使っているように感じる。日本のものよりずっと豪華である。1年で捨てるのはもったいないようなものだ。
日本の企業のものも、きれいな写真や絵画などその作品に価値があり、それなりの印刷技術や紙質で作られているが、1年間の使い捨てに惜しくないようなもので合理的である。
それが、中国・台湾などになると、我が社はこんなに予算があるんだぞ、こんなに立派な会社なんだぞという力を見せつけるために豪華なカレンダーを用意して顧客となる関連会社に贈ってくるような気がする。
ハッタリがすごいな~という気がするが、それは私だけの感覚かな?
それで、私もそれほど東洋風のものが好きなわけではないけれど、そんなに気合を入れて贈ってきたんだったら、粗末にしたら申し訳ないよねと思う。
誰も見向きもせずに、そのまま捨てられるなんて、中国や台湾の会社が知ったらどんなにショックを受けることだろう。
また、韓国企業の卓上カレンダーなどは、日本に合わせて日本の内容になっているので、本当に驚く。アメリカや他の国に向けても、その国に合わせたカレンダーを作っているのだろう。
日本企業が中国や韓国に合わせてそういうものを作って贈ったりするのかな?
今や、そういう物体にそんなに力を入れることはしないのでは?経費を節約しなくちゃならないし・・・。
近年では、日本の業者や関係会社で卓上カレンダーをくれるところは減っており、数もすごく少なくなってきているし、造りもお粗末である。
それで、韓国の関係する会社が立派な日本向け卓上カレンダーをいくつも贈ってきてくれるので、各人の机の上に置いて使えて、そっちはとても重宝しているのだ。
だが、大きなカレンダーは社内にも張らないし、不要だ。
・・・
横道にそれたので話をもどすが、そんなわけで、夫のカレンダーに対する扱いは納得できないものだ。
一方、夫は昨年自分が使っていた飛行機の写真のカレンダーを全部そのままタンスの上に保存しているのである。
そして、また新しい飛行機のカレンダーを自分の部屋に張っている。
トイレのタンクの上には、電気屋のカレンダーが張ってあった。
来年からは、勝手に張ったり捨てたりされないように、カレンダー対策をしてから留守にしないとダメだ。
追記:
カレンダーについてだが、よく考えてみると、台湾と中国のものは掛け軸式でそれ自体はすごく豪華なものなのだが、結局たった1枚で12か月が見られるようにできている。
日本企業のものは、月めくりで12枚であり、それぞれの月に美しい写真や絵がついている。
結局のところ、日本のもののほうが経費もかかって豪華なのかもしれない。
台湾のものは、地の色が偶然我が家の壁と同じ色なので壁に溶け込んでちょうどよい。