年金暮らしとか老後とか夢もないようなことばかり考えるこのごろ。
今日は早くも雨が降ってきて、今週末は雨らしい。よって車の運転ができない。(できなくはないけど、行くところもないしね。)
東京では車は要らない。なのになぜ私が車に乗っているかといえば、田舎の母が、1人で通院などできなくなったときに、私が田舎に移住して母の足となるための準備のつもりだ。
とりあえず、運転技術としてはそのくらいはできそうだけど、相変わらず運転に慣れないし、田舎の町は私にとっては未知の世界であり、道もわからないから、東京と同じ迷走状態が続くと思われるけど、それは仕方がないだろう。
実家の母は、運転免許を持っていない。父が亡くなったのはもう30年近くも前で、母は51歳にして未亡人となり、家に車を運転する人がいなくなったのだ。それ以来、母は電車やバスを使って生活してきたが、このところ足腰が弱くなり、駅の階段の上り下りや、バスのステップを上がるのにも一苦労の時があるようだ。それに、先日、実家に行ったところ、なんとバスの本数が私が高校生の頃よりもずっと減っているのである。昔は1時間に2本くらいはあったと思うのだが、今では1時間に1本、時間帯によっては2時間に1本という不便さ。通学バス以外は、みんな自家用車で移動しているらしい。
夏に娘とバスに乗ってみたら、バスの始発駅から実家近くの停留所まで、乗客は私と娘の2人だけだった。その先誰か乗ったのだろうか?バスのお客がいないから、バスは走らなくなる。バスは滅多にこないから、ますますバスに乗らなくなる。これでは、バス会社もつぶれそうだ。
春に帰省した時に、母が通う整形外科に母と一緒にバスで行ったのだけど、帰りは1時間以上待たないとバスが来ないので、タクシーを呼んで帰ってきた。母は病院のそばのスーパーによって猫の餌など買ったのだが、そこからタクシーを呼ぼうとすると公衆電話がない。おそらく病院にはあるはずではあるが・・・。それで、私の携帯電話で呼んだけど、母はケイタイを持っていないので、母1人ではかなり不便である。しかも、国道沿いの駐車場に立って待っていなくちゃならない。夏だと日射病になりそうだし、冬は寒い。元気だったら歩いて30分かからないところだが、足が痛くて整形外科に通ってるんだから、歩けるわけない。バスで160円くらいのところが、タクシーでは1000円もかかってしまう。
自家用車を持つよりはタクシーのほうが経費がかからないというが、通院のたびに片道1000円を超えるような金額がかかるとなると、どうしてもなるべく通院しないで済まそうとしてしまう。だから、治るものも治らなくなる。
買い物に行くのも辛い状況だと、家にある粗末なものを食べて済ませてしまうので、栄養状態が悪くなって悪循環だ。
かといって、急に私などが実家に行って料理などしても、母は口に合わないものは食べない。年を取ると新しいものを受け入れる順応性がなくなってくるようで、自分が普段食べる物以外はみんなまずいという。それで、普段いない人がいると落ち着かないから余計疲れてしまうようだ。自分流のやり方で、ものを片付けたり食器を洗ったりしないと気が済まないので、人が行くと母の仕事が増えるだけである。
母が飼っている猫は老人にだけしかなつかないので、私たちが実家に行くと家の外に出たまま戻らず、餌も食べに来なかったりして、母は気が気ではない。いつも猫と2人きりで仲良く暮らしているので、そういう生活が破壊されてしまうのだ。
だから、実家に行ったほうがいいのか、行かない方がいいのかわからない。
しかし、母はどんどん年を取って行くから、このままというわけにはいかないだろう。
私自身はいったいどうなるのか、それさえもわからない。自分もまた、いつか老人の1人暮らしになるのだろう。
父がもし生きていたところで、もう90歳近くになるから、運転はできないだろうし、同じ事だったと思う。現に、母の知り合いの老人が先日アクセルとブレーキを踏み間違えて、民家に突っ込んでしまったそうだ。幸い怪我は大したことがなかったらしいが、80歳にもなったら運転は危なくて無理である。父がもし長生きしていたら、母は年老いてから父の介護などもしなくてはならず、もっと大変だったかもしれない。
老後を暮らすのは、医療や福祉の面でも田舎より都会のほうがいいのではないかなと思う。
母は、変に節約をする人間であり、血圧の薬も自己判断で時々しか飲んでいないし、健康診断などもちゃんと受けていない。驚くべきことに、静岡県の実家の自治体では、すでに病院にかかっている人は、市の健康診断が受けられないのだそうだ。健康診断は健康な人だけが受けるものだそうである。血圧が高くて病院にかかっているとはいえ、血液検査やレントゲン・尿検査などをするわけではないのだから、そういうものはやってもらいたい。
なんだか納得できないが、それだけ田舎は予算がないのだろう。母はケチだから、自費で健康診断を受ける気はない。お金がないわけではないのに、そんなことにケチる母にも問題がある。
孫にばかり小遣いをくれるが、ガスもれ警報機や火災報知機もつけないし、床板が痛んでいても直さない。自分のことにお金を使えばいいのに、何度言っても聞きはしない。極端な電気の節約やお湯の節約をしている。
困ったことだ。