徹頭徹尾「優美なバレエ & 優美な音楽」を貫いた 新国立劇場バレエ「人魚姫」
これほど、情景変化の無いバレエは初めて観た。「耳障りの良い音楽」に「穏やかな緩いバレエ」を延々と続けて95分。上演中、ブラヴォーは一切掛からない。(終演後は1つだけ小さく掛かった)
ブラヴォー隊が5500円の高額チケットで来なかったから???
私高本 は来ていた、と思う。吉田朱里主役デビュー公演=「白鳥の湖」はCD席学生団体で発売無し、だったが、B席に来てブラヴォー連発していたから。とにかく
全く「見せ場」の無いバレエ=貝川鐵夫振付「人魚姫」
だからである。主役2名のパドゥドゥは長く長く1幕&2幕にあるのだが、ただただ優美に緩く踊っているだけ。24回転どころか、6回転すら無し。最大3回転だった、と思う。音楽は「名曲アルバム」って感じ。冨田美里指揮東京フィルハーモニー交響楽団で、「ハープ=吉野直子」など、高額な費用を掛けていたのだが、「音響最悪」。ハープもピアノもまともに録音出来ず、ヴァイオリンの音も「痩せ」。「音響=仲田竜太」。耳が悪い人なので、今後はこの人が事前掲載されたら、チケット買わない。「NHKニューイヤーオペラ」の方が遥かに音響良いので、NHKに外注して欲しい。
チャイコフスキー3大バレエを思い出して欲しい。「白鳥の湖」は、オディールに王子が騙されてしまう場面。「眠れる森の美女」は老婆にトゲのある花束を渡されて眠りに着いてしまう場面、「くるみ割り人形」はネズミ王様との戦いの場面。「感情の起伏」が大きいのである。
「人魚姫」プログラムノートには、
>女王はやっと見つけた少女に「あなたの愛する王子をこのナイフで刺しなさい、
>そうすればあなたは生き続けることができる」と言い、
>ナイフを渡そうとしましたが、少女はそれを拒みました。
と、あるが、「優美な音楽」が延々を流れ、「優美なバレエ」が続くだけ。
- 貝川鐵夫 の構想?
- 新国立劇場バレエ の構想?
は不明。
これは酷い。「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」も音楽も踊りも起伏はある。貝川振付は「ただただ優美なだけ」
何も見るモノが無い。貝川鐵夫振付バレエは今後見ない。カネの無駄遣いである><