Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

作曲家論 : シューマン第15回(No.1414)

2006-11-08 05:57:36 | 作曲家・シューマン(1810-1856)
 シューマン「作品14 = ピアノソナタ第3番 = オーケストラ無しの協奏曲」のCD紹介号です。
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フローリアン・ヘンシェル(p) シューマン:ピアノソナタ第3番 初稿



ヘンシェル ピアノソナタ第3番 初稿(Ars Musici AM14072) 2006年11月28日新発売





1,420円(税込)



  • 演奏   :?????
  • 資料価値:☆☆☆☆☆
  • 音質   :?????(← おそらく相当に良い、と推測)


2001年8月28,29日録音。

 「シューマン没後150年」に発売される全CD中、最も「資料的価値が高いCD」がこれである!

 リンク先を見て頂ければわかるが、

シューマン:管弦楽のない協奏曲 ヘ短調 (大英図書館所蔵「ピアノ・ソナタ第3番」初稿版による5楽章版)


である。これは「世界初録音」では無いか、と思われるが、詳細は不明。但し「極めて珍しい録音」である。

 リンク先の解説で「あれっ?」と思った点が1点ある。【第4楽章に追加の変奏】と言う箇所だ。 多くの「シューマン解説」を読むと、「終楽章前のスケルツォが削除されたまま」と記載されている。この説に従えば「クララ・ヴィークの主題に拠る変奏曲」 = 第3楽章 になるハズ。 ピアニスト = ヘンシェル の解釈はどのようになっているのだろうか?

 ちなみに、ヘンレ版を読むとわかるが、通常演奏されている「クララ・ヴィークの主題に拠る変奏曲」は、「変奏曲が2曲欠けている & 曲順が異なる」なので、ヘンシェル盤 は楽しみが多い。

 このソナタは、3楽章版(第2稿)で聴くと、「シューマンらしい粘着的ロマンティズム」が極めて薄い淡泊な感触が強い。4楽章版(第3稿)でも私高本は感じる。5楽章版の『オリジナル版』で聴きたいと、つねづね思っていたのである。

Teije von GEEST

録音であり、現代の世界を代表する録音エンジニアである。「音質は相当に高い」ことが保証されている。

交響的練習曲作品13 が 最も長い「初稿」演奏が主流


になっているので、

ヘンシェル盤の出来が良ければ、ピアノソナタ第3番も最も長い「初稿」演奏が主流になる予感


がする。 Piano Music Japan では、このCDの批評を必ず掲載する。楽しみに待っていてほしい。(12月にじっくり書く予定です)
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