ぱたの関心空間

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ファントマ「エンジェルダスト」@伊丹AI・HALL

2007-02-18 20:51:43 | 演劇レビュー
ファントマは伊藤えん魔さん率いる自称「ハードボイルド」な大阪の小劇団。
昔は(って、まだファントマがこれっきりハイテンションシアターだった時代は)「ギャグ&ハードボイルド」と言っていたのに今はギャグが抜け落ちてしまったのが哀しい。哀しいけれど、きちんとギャグも残してくれているので嬉しい(どっちやねん)
#画像は会場に設けられた神棚。ほらほらちゃんとギャグの神様がいるでしょ?

というわけで、お芝居。

狙っていたわけではないが千秋楽を観劇する事となりました。

久しぶりに見るファントマ。多分、伊藤えん魔プロデュースで見た超能力ヤクザ以来だな(って、それファントマちゃうしな)。まぁいい。

今回の芝居のタイトル「エンジェルダスト」。どっかで聞いたタイトルやなーって思いながら会場に向かったがどうも思い出せない。同じようなタイトルの芝居があったような気もするのだが。。。
芝居が始まって数分、あれ?なんかこんなストーリーの芝居以前に見たような記憶が。。。ってこれ再演やん!前の公演見てるし!忘れるなぼけ! と自分にツッコミ。
#ハイマーがだいぶ進行しているようです、すいません。

まぁそんなわけで再演だったわけですが、だいぶ前に見ていたということもあって?、なんかフツーに楽しめました。
お話は近未来。映画見てないから断言できひんけど、マトリックスみたいな仮想社会と現実社会があって、現実世界を脅かす仮想社会を支配しているビショップという人物に差し向けられた刺客との戦いのお話。

お芝居の頭である群唱とオープンニング映像にゾクゾク。これこれ、これがカッコいいのだ。
全編通して、そうそうファントマってこんな感じやねーん(カッコつけてるんだけど、いきなりギャグ、とか、今までこっちで真面目な役やってた人が、違う役でおちゃらけて出てくる、とか)、みたいな確認が出来ました。
この劇団、毎度毎度役者の科白とちりが結構目立つ印象があります。基本的に言葉数が多いからねー、それこそ機関銃のようにはき出すシーンとかフツーに多いし。それにハードボイルドなだけにカッコつける筈のところで咬んだりすると目立つし。今回はそれが全然無かったのが嬉しい。まぁ怪しいところはあったけど上手く誤魔化していたのでおけーです。

役者。おお、ランニングシアターダッシュの上瀧さんとニットキャップシアターの板橋薔薇之介さんだー!
客演とかうたってないけど劇団員になったの? ちゃうやんなぁ。好きな役者さんやしもしそれならそれで嬉しいが。
ファントマは正直役者の手駒が不足してると思うのだ。確かに浅野さんの美津乃さんもいい役者だけどバリエーションに欠けてしまう。他の人も育てば良いんだろうけどなぁ。客演とかで毎度補ってるのが残念。

厳しい事を言うと、折角再演という形だったのに、はたして前のバージョンよりもグレードアップしたのか?という疑問が生じました。えぇ、前のをすっかり忘れていた私が言うのもナンですが。。。
前の焼き直しでもいいけど、焼き直すからには前のよりもずーっと良い物になっている事を期待してしまうわけです。
というわけで、次回作、期待します。

チラシのネタは「マトリックスはつらいよ」でバカ受け。

伊丹はアイホールがあるおかげで小劇団の公演が多いのが羨ましす。
うちからやと3時間くらい見ておかないといけない距離なのがツライ。。。<AI HALL

ファントマ「エンジェルダスト」@伊丹AI・HALLの画像