光年・千年

纏わりつくが、纏まらないおはなし、日記ふう。

黒いタネから、真っ白な芽が出るまで

2007-08-07 07:30:52 | 散策
  朝の天気、晴れ。風はなく、穏やか。まったく、ピタッと風は止まった。5時ころには、ゆるい風が吹いていたのに。室温27℃。
  1週間くらい前、ティッシュペーパに、ある植物のタネを撒いた。さらに、水も撒いた。この”撒く”という漢字違うような気もするが。実に小さなタネで、大きさだと、ゴマくらい。食べるゴマ、油をとるゴマのゴマですね。それで、厚さはというとこれが薄い。タネの皮だけしかないくらいの薄さ。これを見ると、ゴマはふっくらしている。澱粉も、脂質もたっぷり含んでいて、これでは、芽が出ないほうがおかしい。で、肝心の、そのぺらぺらのタネは、5日間くらいは、ティッシュのベッドに眠っていた。



  おかしい、なぜ何の変化もないのか。この黒い皮が厚そうで、ここから中に水がしみ込んでいかない。これが、原因だろう。それにしても、この皮の厚さは、誰かに似ていないか。それで、いよいよ6日目という日が来た。そして、見事に、黒い皮は、音もなく開き、想像する、そこからまず白い、木綿の糸のようなのが出て来た。感動の一瞬である。最近、涙もろくなっていけない。
  皮から、長い間かかって水がしみ込んだ。タネの中に何があるのだろうか。皮自体の重要性も忘れられない。まずは、炭水化物、あとは脂質とタンパク質、これで三つか、あとは、忘れてはいけないのが、核酸である。この名前を聞くとぞっとする。DNAだのRNAだの、さらにこれを構成する成分があって、まずはそれを見て、テキストを閉じる。他には、やはりナトリウム、ポタシューム、カルシューム、マグネシュームなどがあるのだろう。他にはどうだろうか。わからない。なんか、話しが大きくなって来た。手に負えない。
  水があってまず化学反応は成立する、と思う。これ以外に、水は化学反応そのものに使われる。水がないと何も起こらない。DNAの複製やらが始まる。それから、酵素タンパクが作られる。これは、人間の手ではなかなか出来ない事だ。細胞を構成する成分も作られないといけない。無論、すでにその材料を作る反応を行なうための酵素が作られていないといけない。気が遠くなって来た。
  話しを小さくしないといけない。黒いタネの皮が開いて、まず根っこの方が出てくる。これで終わりかと思うと違う。今度は、葉となるものが出てくるが、私の見てるものでは、すでにその部分は二つに分かれていて、これが双子葉植物であることを窺わせる。暑い。
  純白といっていい時間がある。それでどうだろうか。今度は、半日もたたないうちに、白いものが薄く緑色を呈するようになって、これは、まずは葉緑体が出来、さらに葉緑素が合成されていることを示している。葉緑素の構造式を書け、という問題が試験に出なかったことに感謝しないといけない。しかし、ゴマよりも小さい植物は、それをあっという間に作ってしまい、今度は光合成を始める。すでに、貯金を使い果たしてしまったのだ。自分でエネルギを得ないといけない。こんな小さい生き物が、もう働いている。あー、気が遠くなる。
  きのう、すでに立派な植物の苗になった、その何とかというものを、新しく見つけた植木鉢に移した。これが、根付くまでまだまだ予断は許されない。

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