市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【世界は今】凶悪なテロ事件さえも飲み込む巨大パワー都市ムンバイ

2009-03-13 00:07:00 | 国内外からのトピックス
▼検挙率は落ちたといえ、世界でもまだ治安が良好だといわれる我が国ですが、情報開示をした県民をテロリストと同一視する群馬県の実態はご報告のとおりです。

▼さて、世界を見渡せば、テロによる大量殺人が多発しています。記憶に新しいのは、昨年11月26日にインド西部の商都ムンバイで一斉に爆発や無差別発砲が発生し、日本人一人を含む183名が死亡した事件があります。http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2543455/3564061?ref=ytopics

▼ムンバイでは2006年7月11日午後6時すぎから約30分の間に、鉄道駅付近を走行していた列車7本の客車内で爆弾による連続テロがあり、137人が死亡する大規模なテロも起きていました。筆者は、2年半前の連続列車テロが起きた日、たまたまムンバイにいました。爆弾が炸裂したころ、ちょうど午後6時半のフライトで、空港からコルカタに向けて離陸する直前だったので、コルカタに到着してホテルで臨時ニュースを見て、仰天したことをよく覚えています。

▼先日、ムンバイを再び訪れる機会がありました。昨年11月にテロの標的のひとつになったタージ・マハール・ホテルは、現在もなお、1階全部がバリケードでふさがれていて、依然として営業停止の状態でしたが、ホテル前にある有名なインド門の広場は観光客や観光客目当ての物売りでごった返していました。インド門の脇の波止場から、沖合いのエレファント島への観光船がひっきりなしに出ていて、岸壁はごらんのように黒山の人だかりです。

【写真上】左側がインド門、右奥がタージ・ホテル

▼広場を自由に散策しても、警察の検問も受けることはなく、4ヶ月前の凄惨な現場とはとても思えませんでした。その後、海上での不審船のチェックは厳しくなったようですが、有名な観光地だけに、ムンバイの観光名所に観光客はかなり戻っている感じがしました。

▼タージホテルの裏側はダウンタウンですが、映画館では、先日の第81回アカデミー賞で作品賞を受賞したインドのムンバイのスラム街を舞台にした「スラムドッグ・ミリオネア」を上映していました。話題作を見ようと、映画館の前に大勢集まっていました。


▼筆者もさっそく鑑賞してみました。実際のスラム街でロケを敢行しており迫力満点。スリリングなクイズ番組と、主人公の過去の体験と回想がフラッシュバックされ、一度見ただけでは分かりにくいところがありますが、アカデミー作品賞ということで、本場インドでも話題沸騰で、子役を演じた実際のスラムに住む子供たちも授賞式に参加後、凱旋帰国した光景が盛んにテレビや新聞で報じられていました。

▼ここムンバイはインド映画のメッカで、ムンバイの旧名ボンベイとハリウッドをもじって「ボリウッド」と呼ばれています。日本映画界も評価が高く「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞しましたが、人の生と死について考えるのには、ここインドのムンバイは格好の場所といえます。

▼人口1600万人とも1900万人とも言われ、インド最大のスラム街と高層ビル群が共存するムンバイでは、貧富の差を越えた人間のパワーに接することが出来ます。平均年齢が日本の半分で、人口が日本の9倍のインド社会の活力の前には、大量殺戮テロもタジタジといったところでしょうか。ぜひ一度、このパワーを現地で味わってみてはいかがでしょう。

【ひらく会海外取材班】
コメント (2)
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