田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ハッピーエンドの選び方(The Farewell Party)

2015年12月13日 17時01分49秒 | 日記

 

 人生の最期の選び方というテーマをユーモラスに描き、第71回ベネチア国際映画祭で観客賞を受賞したイスラエル映画。老人ホームに暮らすヨヘスケルの趣味は、みんなの生活を少しだけ楽にするユニークなアイデアの発明。望まぬ延命治療に苦しむ親友からの依頼で作った、自らスイッチを押して苦しまずに最期を迎える装置が評判を呼び、安楽死を望む人からの依頼が殺到する。そんな中、愛する妻レバーナに認知症の兆候があらわれ、ヨヘスケル自身が、最愛の妻との死をどう迎えるかという現実と向き合うこととなる。(映画.comより)

 

 

 

 ここに来てイスラエル映画。原題、書けません(笑)。でも、本当に同じような問題は、国を問わず存在するのですね。ただ、ここに登場する老人ホームは、とても快適に見えました。もちろん映画で見ただけですし、今回はそこが争点ではないので、現実とは違うかもしれません。

ともかく、泣いて笑って、本当によく出来た映画でした。取り扱う問題は非常にシリアスなのですが、随所にユーモアと笑いを織り込み、爆笑すること請け合いです。うまいもんです。

誰しも苦しんで生きていたくない。また、体は丈夫でも、相手のことがわからないくらいになってまで生きていたくない。みんなそうだと思うのですが・・・。

永遠のテーマだとは思います。今の日本でも、高齢化が深刻で(しかもこれからどんどん増える)毎日暗い話題ばかり。少し前まで「長寿はめでたい」と言われていたのに、これほど問題点ばかりをあげつらわれたのでは、これから歳を重ねるものは生きていられない。まだ他人事に感じられる若者はいいけれど、私のようにこれから老人になる人はどうすればいいのか。ちょうど第二次ベビーブームに近い年代の私は、「右を向いても左を向いても老人」なんて時代に差し掛かり、若者に「またババアが歩いてる」とかって石を投げられるんじゃないかと怯えるわけです。

このまま先細りするのは目に見えている。爆発的な老齢人口が社会の足を引っ張るのでしょう。社会のお荷物になりたくない。でも、歳は取る。

実際のところ、大笑いしながらも、見終わった後は心にずっしりと来るものがありました。「現実的にどうしよう」って。でもなぁ・・・こんな装置が市販されていても困ると思うしなぁ。

ま、ともかく、一元的に論じられる話ではないのですが、映画は大変よくできていました。お勧めです。

コメント
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