レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が5度目のタッグを組み、実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートのセンセーショナルな半生を描いた。22歳でウォール街の投資銀行へ飛び込んだジョーダンは、学歴もコネも経験もなかったが、誰も思いつかない斬新な発想と巧みな話術で瞬く間になりあがっていく。26歳で証券会社を設立し、年収4900万ドルを稼ぐようになったジョーダンは、常識外れな金遣いの粗さで世間を驚かせる。全てを手に入れ「ウォール街のウルフ」と呼ばれるようになったジョーダンだったが、その行く末には想像を絶する破滅が待ち受けていた。ジョーダン自身による回顧録「ウォール街狂乱日記 『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」(早川書房刊)を映画化。共演にジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー、マーゴット・ロビーら。(映画.comより)
なんともまぁ・・・すさまじい映画でした。広告も含め3時間越の長丁場。水分を控えて臨みましたが、思ったより時間はあっという間に過ぎました。
楽しいとか、感動するとか言う部類の映画ではないのですが、とにかく何事にも凡人離れしすぎた世界で、もはや作り話としか思えません。しかし、実話なんですね、この狂乱の世界が。しかも、映画だからだいぶ抑えてあるらしいのです。現実はもっとヒドかったとか。
しかし、証券会社の人たちをここまで狂人扱いして、映画にするにあたって苦情は出なかったのかな。
とにかく、自分たちさえ儲かれば、他人は騙しても当たり前、最初は貧乏人にクズ株を少量騙し売ることから始まって、そのうち「裕福層からなら搾取しても許される」と思考し、その巧みな話術はかなりな才能だとしても、顧客に金さえ出させれば、あとはこっちの自由とばかりに、贅沢と豪遊の限りを尽くす。
常にハイでないとやってられないから、片時もクスリ(粉末から錠剤まで)を手放さず、立てなくなっても、自家用ジェットが落ちそうになっても、車をボロボロにしても、それでも寝る間を惜しんで遊び尽くす。
クスリで頭が冴えてる時はまっとうな決断もできてるけれど、社員たちと「お金がすべて」とがなりながら仕事をし、パーティ三昧で美女と見ればよだれを垂らすその姿は、醜いを通り越して「人間って、ここまでなれるんだな」って感じでした。
もちろん、あれだけ成功した人ですから、顧客に還元もしたでしょうし、カリスマもあったのでしょう。しかし、映画ではひたすらお金と快楽を追い求めた姿を描くので、なんだか常人離れしていました。
確かにジョーダン・ベルフォートが言う、「お金はあったほうがいい」のはその通りですが、せっかくのその賢いアタマ、他に使いようがあったんじゃないのかなぁ。
まぁでも、今は服役も終えて、本を出したり、コンサルティング業をやったりしているそうなので、お金に困っていることはないんでしょうね。
これも一種のカリスマ。それはそれで一時代を築いたってことなんでしょうね。私は小心者なので、少しまとまったお金でも持とうものなら、「なにかの時のために置いとこう」と、こうなるのでしょうが、そういう人間はきっと成功しないんでしょうね(笑)。
しかし、すんごいランボルギーニや自家用ヨット、もったいなかったなぁ・・・(だからここが小心者なんだって!笑)。