田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

きみがくれた未来(Charlie St. Cloud)

2014年02月20日 23時23分58秒 | 日記

 

 「ハイスクール・ミュージカル」のザック・エフロンが、最愛の弟を失った兄の葛藤(かっとう)と再生を繊細に演じたヒューマン・ドラマ。弟サムを交通事故で亡くしたことに罪の意識を持つチャーリーの前に、死んだはずのサムが姿を現す。兄弟の日課だったキャッチボールを続けることをサムに誓ったチャーリーは、自らの将来を犠牲にしてまで弟との約束を守り続けるが……。監督は「セブンティーン・アゲイン」でもエフロンと組んだバー・スティアーズ。(映画.comより)

 

 

 録り置きの作品です。良いと評判は聞いたものの、ザック・エフロンなんてアイドルだとナメてかかってました。実に申し訳ない(笑)。予想を大きく裏切り、不覚にも2度ほど涙を流してしまいました。「ザックって、やれるんだな」って見直しました。ごめんなさい。

ザックには歳の離れた弟がいて、母子家庭で育つ二人は、一緒にヨットをやっていたりして、大の仲良しです。一生懸命働く母親を慮り、ザックもよく弟の面倒をみています。

ある日、お金のため急に夜勤を入れた母親に代わり、弟の面倒を見なくてはならなくなったザック。しかし、先約があった彼は、夕食だけ用意して黙って外出しようとして弟に見つかり、仕方なく弟を友人の家まで乗せてゆくことになります。

しかし、この道中に事故に遭うのです。向こうから大きなダンプのライトが見え、こちらを向いていた弟が兄に呼びかけたところで記憶が飛びます。

次に気がついたのは救急車の中。そこでは「もう無理だ。諦めろ」と言われてもなお、希望を捨てなかった救命士(レイ・リオッタ)が、ザックに意識が戻ったことに歓喜の表情です。「弟は・・・」向こうにだらんと手が下がっています。必死に手を握ろうとしますが届きません。「動かないで。まだまだ安静に」と言われ、諦めます。

弟は帰らぬ人となりました。しかし、夕方の大砲を合図に野球の練習を始める約束でした。まだ弟の死を信じられないザックは約束の場所へと行ってみます。すると、ちゃんと弟は待っていました。そして約束通り練習を始める二人。ショックゆえ、ヨットも大学もすべて諦めたザックはしかし、これだけは律義に続けて5年が経ちました。

人には見えない弟が見えるザック。それゆえか、墓守となった今も、亡くなった旧友と話したりすることもできます。人々に狂人扱いされることもしばしばです。

そんな折、昔弟と絶好調にヨットをやっていたころ、同じようにレースに参加していたサラという女性と出会います。といっても、彼女はその時から彼を見ていました。そして、今でもヨットに夢中で、女一人で過酷なことにも挑戦しています。

それなりに仕事をこなしながらも、大砲が鳴ると森へと練習に消えていたザックは、気になる女性が現れても、彼女を優先させることはありません。しかしながら、彼女の方が少し積極的でした。もうすぐ半年のセーリングに出かけるとあって、一晩を過ごす二人。朝目覚めると「私を見つけて」と張り紙が。ザックは駆け出し、彼女を見つけます。それは、若い二人がそれなりに楽しい時間を過ごした、よくある思い出のはずでした。ところが・・・。

 

ここからが本筋です。あっと驚く展開が待っています。いや。予想できるかもしれません。でも少なくとも私は思いも寄りませんでした。弟を亡くした時、手を握ることができなかった後悔も、これから生きてきます。

良い作品でしたね・・・。人は人生を後戻りすることはできません。どんなに悲しいことやしんどいことがあっても、前を向いて生きてゆくしかないのです。5年という年月はかかりましたが、亡くなった弟の存在を真正面からとらえることができて、彼の人生は動き出したのです。それが、他人には不思議に思える能力を前提にしていたとしても。

私はオススメだと思います。ここで一言だけネタバレを・・・

 

(「シックスセンス」を想起しました。)

コメント
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