啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ヤマグルマ」(トリモチノキ)

2012-12-21 09:07:34 | 山野草

「デフレ脱却」「2%のインフレターゲット」「アベノミクス」・・・何だか景気の良い叫び声があちこちから聞こえてくる。まだ、総理大臣に指名されていないのに・・というか何もやっていないのに。マァこんなに簡単に片付くなことなら誰も苦労しない。お札をドンドン印刷すれば景気が良くなる???のだろうか。何もしなくても株が上がるほど“凄い内閣”なのだろうか?“内閣ができたら急降下?”してほしくないものだ

「インフレ」「デフレ」は中学生の時に勉強したようだが、はっきりと覚えていない。ただ、生活の中で「デフレはそんなに悪いことなの!!??」と思うことも多々ある。物価が下がり高望みしなければ生活はしやすくなっている。インフレになって喜ぶのは“資産を一杯持っている人”“借金を抱えている人”など。極端な話だが、超インフレで紙幣を印刷しまくれば、国の借金など消えてしまうのと同じになる。そんなこと狙っている人たちがいるのでは???お金持ちで資産持ちの2世議員が過半数(???未確認)を占める政党もある!!!

「ヤマグルマ」はヤマグルマ科ヤマグルマ属の常緑高木。1科1属1種の珍しい植物で東南アジア特産だという。日本では東北南部から西に自生。竿の先に塗って昆虫など捕まえる“とりもち”を樹皮から取る事からトリモチノキの別名がある。高さは15メートル以上になる高木。葉柄があり枝に互生し車状に輪生している。葉には厚味があり長さは10-14センチほど、幅が4-7センチほどで表面に光沢がある。花期は5-7月で枝先に多くの黄緑色の総状花序を付けるという。葉は裏面が白く、冬には裏側に丸まってしまうことがあるのだそうだ。

この木に興味を持った理由は御巣鷹の尾根に近い岩尾根沿いにあり「やまぐるま」のプレートが付いていたこと。葉が裏側に丸まっており“メチャクチャに背の高いシャクナゲの木”と思って見たのだが、名が全く違っていたこと。“何か謂われがあるかも”と思ったことで興味が更に加わった。ネットで調べてみたが、特に何も見出せなかった。

昇魂之碑(日航機事故)の下の急坂にもジグザグに登る道沿いに同じヤマグルマに見える木が何本も植えられていた。姿は同じだが高さが1メートル強の低木で、こちらは石楠花なのかもしれない。
※写真が下手で、幹の後ろに白っぽく見えるのは白樺で手前に細く見えるのが本木。下の写真は葉の部分を取り出したもの。






悲劇を繰り返すな!!「御巣鷹の尾根」

2012-12-20 10:55:01 | 登山

“いつかあの現場を訪ねてみたい”と思っていた御巣鷹の尾根。友人からの誘いがあり、昨日昇ってきた。昭和60年8月12日午後6時56分・・羽田発大阪行きJAL123便が乗員乗客524人を載せて墜落。奇跡的な生存者が4名。航空事故最大といわれる520名の方が無くなった。39年経った零下5度Cの尾根。真っ青な明るい空の下にあったが、緊迫した空気が漂っていた。

「御巣鷹の尾根」(1565M)は群馬県最西部の上野村と長野県南相木村の境となる県境尾根の辺り。現場の北東にある御巣鷹山(1639M)に直接つながる尾根ではなく、高天ヶ原山(1978M)から伸びる県境尾根にあるという。積雪、凍結の時期に入り御巣鷹のの尾根駐車場(登山口)までの道は既にゲートが閉鎖されていた。登山口まで3・4キロとあり、ここから歩き始めた。

約40分ほどで駐車場に着く。新しく道路ができこの先まで車で行ける。私達はそのまま登山道に入る。道は凍りつき、降った雪が融けずに薄っすらと覆っている。わずかだが人が歩いた後が残り、鹿と思われる足跡や糞も残る。30分ほどで新駐車場と合流。ここまで来ると、目的の地まで約30分。事故から年月が経ち、慰霊登山に昇る人も高齢化しており、新道が整備された。

急坂を登ると慰霊の小石碑などあり、その先に小屋やトイレ。急な斜面には「B10」などの小さな表記プレート。御仏の発見現場を示した場所に思えた。上るに従って増えており、卒塔婆や小さな墓碑が置かれている。日の当たる明るい場所に出たところに昇魂之碑が建てられていた。友人共々改めて深く合掌する。

昇魂之碑の上部、標高1565M地点には墜落の場を示す黒御影石の碑があった。周辺には卒塔婆や小さな墓石など無数にある。悲劇の現場をそのまま再現しているように厳しい空気が流れていた。「お父さん 愛をいっぱいありがとう」などの家族愛に満ちたお別れのことば、友人からの感謝や送別の気持ちなど見て、涙が出るのを抑えきれないことが1回や2回ではなかった。

昇魂之碑の前の尾根沿いの小さな広場。白樺の木越しに諏訪山など南の方向に明るく、大きな展望が開けていた。上空を絶え間なく行き交う飛行機の音。関係者の無事故への誓いの通り、2度と悲劇を繰り返してはならない。




「アカザ」

2012-12-18 09:11:55 | 山野草

年賀状のレイアウトがようやくできた。早くしようと思っていたのだが、やっとその気になった。画像の取り込み方など1年使っていないと、ソフトの使い方を忘れてしまうのは私だけか?今年初めて写真に撮った植物も多くある。カッコウソウ、オサバグサ、オゼソウ、タカネバラ、バンダイクワガタ・・・・何を選んだのだろうか・・・・。今日は久し振りに植物がテーマ。

「シロザ」はアカザ科アカザ属の1年草。ほとんど良く似た姿をした“アカザ”という植物があるが、シロザのほうが原種でこちらが変種だというからややこしい。とにかく、日本中の道端や荒地に自生している雑草で、畑の中まで侵入すると手に負えない困った草だ。若葉は茹でて食用になるほか、葉や茎の煎じ汁は歯痛に効果があり、生の葉の汁は虫刺されに使われると言うから有効な草でもある。

シロザとアカザの見分け方だが、私は茎の色が赤っぽいものがアカザでグリーンのものはシロザだと思っていたが、今調べて見るとそうではないらしい。新芽の辺りが赤紫色をしているのがアカザなのだという。シロザの若葉や葉の裏は白っぽい粉粒に覆われ白っぽい緑に見える。

茎は直立し草丈は60戦から1メートル以上になる。花期は秋。つい10日ほど前まで風の当たらない場所で残っていた。この時期になると草丈は5、60センチにしか伸びないようだ。枝の先のほうに黄緑色の小さな花が集まった花序をつける。

「鐘撞堂山」(330M)

2012-12-17 11:00:13 | 里山

“大物落選議員の敗戦の弁”しか盛り上がりようのなかった?TVの選挙特番。毎回、明日の仕事は大丈夫?と思うほどTVに見入っていたものだが、昨晩は日が変わる前に床についた。地元群馬は、世襲議員のオンパレード。東京では、一家で3人の議員様を出したお宅も・・。頑張ってお稼ぎ下さい!!yahooの画面には「(東証)自民圧勝で9900円台」の見出し。良かった・・いいぞ・・このまま行って??・・ありがたい事です。

「鐘撞堂山」(330M)は埼玉県の寄居町の北にある里山。東武東上線の寄居駅から50分程度で山頂までのハイキングコースが人気(特に春)。行程には名刹や五百羅漢の石仏、ヘラブナ釣りの円良田湖などあり、組み合わせで多様な歩きが楽しめる。2年前の春にR254沿いのSCに車を置かせてもらい歩いたことがあるが、適度に山歩きの感触が楽しめる快適なハイキングコースだった。山頂からは遥かスカイツリーなど東京の都心部が望める展望も人気がある。

急に思いたっての歩き。今回は円良田湖からのショートカットコース。湖、東側の無料駐車場に車を置き、案内板に沿ってスタート。湖岸から谷沿いの緩い登りに入りノンビリと歩く。途中でコゲラが混じったエナガの集団、逆光で捉え切れなかったがアカゲラ(2羽)と遭遇。“また来よう”と思った。

山頂まではノンビリと歩いて40分ほどで着いた。まずまずの天気でスカイツリーも望めた。同行したカミさんとオニギリとコーヒーで一服。展望台からは寄居町の市街地、北東には赤城から日光方面の山々も樹林越しに望める。

南には大規模なHONDAの工場。3、4年前だったと思う。建設工事が着工した頃に敷地外れの林から写真を撮り“怪しまれた”ことがあった。エンジンと車体の組立工場ができる計画で、地域の雇用の活性化など期待できる大きなプロジェクトだった。

「ウグイス???」・・○○ムシクイの仲間??コヨシキリ??

2012-12-16 10:35:51 | 野鳥

今日は衆院選の投票日。暖かくで風も無く、絶好の日和だ。昨日、鮎川と鏑川が合流するあたりの河川敷と言うか氾濫原を歩いた。鏑川の北側は高崎市になるが、高崎側からは選挙カーの拡声器から“お願いの声”が流れてくる。運動最後の日は、選挙民が多いところに集中しているのだろう。この辺り、選挙などしなくても世襲3代目さんの圧勝は目に見えている(小選挙区)。NHKの開票速報で、番組が始まると同時に“当確”が報じられるのでは・・・・。

川原の野鳥は何だか逃げ足が速いような気がする。近寄ると、居ようと居まいと関係ないカラスやヒヨドリ、ハトまでと飛び去る。山道だとフワッと近寄ってきたり、距離を少し離れてしばらく一緒に行動するように感じることがあるあるシジュウガラさえ敏感に反応する。

草原で色が黄緑色っぽい小さな小鳥が草に止まった。アオジかな?ウグイスがこんなに目立つことは少ないし・・・などと思いながらとりあえずシャッターを押してみた。距離も少し離れていたので、写真を撮ったことも忘れるほどの感触しかなかった。

家に戻ってから確認すると、米粒ほどの鳥の姿。目一杯トリミングすると可愛い鳥の姿が意外とはっきり映っている。ポイントは目の上(頭)の白斑。ウグイスであって欲しいが“羽のグリーンが目立ちすぎる!?”。手持ちの図鑑を2冊調べたが確定できなかった。

ウグイスでなければセンダイムシクイかエゾムシクイ????コヨシキリにも似ている?!!。ウグイス以外は「夏鳥」なのでこの時期はいないはず!!それではウグイスか??今まで散々追いかけて、未だ写真が取れていないウグイスのはずが無い・・・。

どなたか、教えてください!!!

「ジョービタキ」の雌

2012-12-15 10:44:09 | 野鳥

早いもので、もう明日は衆院選の投票日。面倒臭いことはともかく、とにかく投票には行きましょう。自民、公明勢が圧倒的に有利というのがマスコミの分析だが、政権与党が失政を繰り返せば交代するのは当たり前。3年間で“ダメ出し”してしまうのは、やや早すぎかもしれないが、上手く行かなければ変えれば良い。同じ政権が何十年も続き、硬直化するよりましだ。選択が難しいなどとマスコミは囃し立てるが、投票する人が“良さそうな人”と思えばその人しかない。

「ジョービタキ」はスズメ目ツグミ科の冬鳥。冒頭の写真は雌である。ロシアの沿岸地方や中国の北東部で繁殖し、秋になると日本に渡ってくる。厳冬期は雪の少ない地方に棲み、里山の林縁などで見かける。4月には大陸に戻るという。人を恐れないと言うか、たまに歩いている前にフワッと飛び降りてくることがある。


体長は15センチほど、羽を広げると22センチ程度。庚申山総合公園のショウブ園の近くで雌を発見。光が少なかったが近接して取れたのでまずまずの写真(冒頭の絵)がとれた。雄と雌を比べたのが上の2枚。向かって左が雄、右は雌。雄の頭上と後頭は灰白色で顔は黒く、背は黒褐色。胸から下のオレンジ色と翼の白い紋が識別のポイント。雌(鮎川で撮影)は全体的に灰褐色で、翼の白い紋も小さい。オレンジ色の部分も腰と下腹部から尾の付け根辺りにあるが目立たない。

ギリギリで「アカゲラ」が撮れた

2012-12-14 08:43:13 | 野鳥

今朝、洗濯物を吊るすとあっという間にコチコチに凍ってしまった。寒い!!昨晩、流星群を見たいと思って8-10分間、夜空を見上げ続けた。流星はおろか、北斗七星さえ見つからず敢なく撤退。夜中の11時過ぎ・・ウィンドブレーカーを引っ掛けただけでの屋外。寒さは感じなかった。それに比べると今朝の寒さは何だ!!間違いなく温度差以上!!“自ら進んでやる動作”と“頼まれてやる動作”による違いだろう???

野鳥の掲載が続いている。今月上旬、散歩コースに微かに草花が残っていたのだが、寒波の到来ですっかり枯れてしまった。画像を野鳥に頼らざるを得なくなっているが、ラッキーな出会いが続いている。昨日も午後3時過ぎの竹沼で啄木鳥と遭遇した。

「アカゲラ」はキツツキ目キツツキ科の留鳥。山地や平地の樹林で明るい広葉樹林を好むと言う。体長は24-5センチで、羽を広げると40センチほど。キュッ、キュッと独特の鳴き声で鳴いたり、木の皮をコツコツと叩くドラミングの音で存在を確認できる。他の鳥と違い、木の幹や枝の方向に沿って止まる独特の姿も識別のポイント。

竹沼の周回道の東側。歩き出して間もなく、ドラミングの音でいることに気付いた。比較的近接して撮れたのだが、光線が逆。回り込んで光が当たる方向に来てくれるのを待ったが、そのまま飛び去ってしまった。後頭部や尾羽の付け根の真っ赤な羽がしっかり撮れるともっと綺麗な鳥なのだが・・・・。木の幹を突付いて餌をとったり、穴を開けて巣を作ったりする独特の生態だけでなく、頭と尾羽の赤い部分、風きり羽の黒と縞模様などバランスが絶妙で、姿を見ると“ドキッとする”ほど美しい。

藤岡の里山、山登りの時のブナ林などで思いがけず出会うことがある。カメラが間に合わなかったり、持っていなかったりで悔しい思いをする。タイミングを取り、じっくりと粘れば撮りやすい鳥だと思うのだが・・・・。次は色の配合と目がはっきりとした絵を目指そう。



「シメ」

2012-12-13 08:56:55 | 野鳥

北鮮のミサイルが飛んできた(行った?)。爆弾を積むミサイルなのか、人工衛星を載せるロケットなのか良く判らないが、お騒がせな国だ。テレビの報道系番組では“軍事評論家さんが稼ぎ時!!”と活き活きしている。“「1週間は発射できない」とか、判ったような的外れな評論をしていた方々が臆面も無くまた解説に登場している。“パトリオットを発射しなくて良かった。多分・・当たらない。そうなると、何と言われるか判らないから・・。ドンピシャ!!で打ち落とせるなら素晴らしい。ノーベル平和賞100個分相当。また、ロケットの精度を挙げて核を保有する国の発射基地を狙うのも面白い。何言ってんだ俺は・・・???

「シメ」はスズメ目アトリ科。北海道や本州北部で繁殖する他、ロシア南部や中国北東部、カムチャッカ方面などから冬鳥として本州以南に渡ってくる。低山から平地の広葉樹林で越冬し、カエデやシデ類の種子を良く食べるという。

体長は18センチほど、羽根を広げると30センチほどになる。スズメより一回り大きく、ヒバリ位の大きさ。頭の上部と耳羽が茶褐色。首の後ろはグレー。風切羽は青黒色で全体をシャープに見せる。目から嘴の周りが黒っぽい。嘴は鉛色で太い。胸から下は茶褐色。

散歩コースのひとつ庚申山総合公園。標高で200M足らずの小高い丘の上に、自然を生かした遊歩道が整備されている。植物の種類は少ないが、ここは野鳥が多い。超望遠レンズを抱えて夫婦でバードウォッチングという姿も多い。藤の丘の西側から南に下ったあたりの桜の木の枝。30Mほどの至近距離に、見かけない鳥が止まっていた。逃げない。

ピントが合って、カラフルな羽に驚いた。先日、高崎観音山の野鳥観察小屋に置いてあった写真。小屋の人に「嘴が黄色い方がイカルで、グレーなのがシメ」と教えてもらったばかり。ファインダーからの感触がカラフルだったので、最初はイカルと思っていたが、図鑑で調べると“シメ”だった。

「ヤマゼリ」

2012-12-12 08:37:30 | 山野草

異常に寒い。新潟の入広瀬村の積雪量は平年の8倍に達したようだ。人口降雪機を使わずにシーズンインできるスキー場は喜んでいるだろうが、人々の生活は難儀だ。“雪降ろしを1人でやるのは危険”と空々しく気遣うアナウンサーの姿をTVで見た当家のカミさん。お年寄りしか居ない山の中。1人でやるしか仕方が無いからやっているのよ!!日常的に自衛隊が雪降ろしに出動する体制を作って置けばいいのよ!!!と叫んでいた。同感です!!軍事オタクの方(失礼)が“何てことを言うんだ”と目を剥くのは承知です。北のミサイルが飛んできて被害が出たら、謝ります??

「ヤマゼリ」はセリ科ヤマゼリ属の多年草。今の時期、山で咲いている花を見ることはほとんど無い。先日、塚山を歩いた時、太田部の集落の林道沿いで葉が緑、小さな白い花をつけた植物を見かけ、思わずシャッターを切った。ミツバぜりに似ている花だが、葉の様子が違う。この種の植物は見分けが難しい。

昨日、図書館に行く都合があったので図鑑で調べてみた。“山の花”(学習研究社)という図鑑だが、見分けのポイントなどイラストを使って判りやすい。載っていた絵に、ほぼ間違いなし!!「ヤマゼリだ!!」と決めた。

草丈は50-100センチ。花期は7-10月で、既に過ぎている。風が当たらない静かな場所でノンビリと咲いたのだろう。花序(花の集まり)を作って咲くが、一つの花は径が3ミリほどと小さく、5弁で白い花弁は内側に向かう。山地の林下、渓谷の縁などに生える。