枯れた日当りの良い草むらに、ぽつんと黄色の花が咲いている。陽射し以上に温かさを感じるのは私だけだろうか。高崎市の山名神社から根小屋城址までの散歩コースの途中。古碑「山ノ上の碑」に登る階段の手前の日当りの良い土手。2週間ほど前に、一輪のタンポポの花が咲いているのを見つけた(3輪の花の中央に残っている)。まだ、狂い咲きの季節と思って無視していたのだが、ついにレンズを向けてしまった。まあ、いいか・・・。
「タンポポ」はキク科タンポポ属。春を代表する花のひとつで、どこにでも咲いている。外来種のセイヨウタンポポの勢力が拡大しており、藤岡市の周辺などではセイヨウタイプが圧倒的。花が付いている根元の“総包片(蕾を包んでいた葉の部分)”が、反り返っているのがセイヨウタイプという。確認したが、国産タイプだった。関東、東海、エゾなど地域の名が付いた呼称がある。それからすれば「カントウタンポポ」なのだろう。
枯れ草の中に埋もれるようにロゼットを開き、花茎が2センチ前後とずんぐりむっくり。逆に可愛くみえる。
調べてみると、薬効も多彩。根には健胃、利尿、催乳など。全草を乾燥したものは生薬として解熱、発汗、健胃などに。「葉に含まれる成分にC型肝炎ウィルスを抑制する効果」とあったが、本当なら喜ばしいことだ。ヨーロッパや中東ではサラダで食べると言う。