啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

二日がかりで登った低山「高戸谷山」

2011-01-20 09:25:15 | 低山歩き

冬の間に登ってみようと思っていた山の一つ。往復で2時間と軽く考えていたのが失敗の元。ガイド本と逆のコースでスタートしたが、踏み跡が殆ど無い途中の急なガレ場で心細くなり断念。悔しくて仕方なく、昨日再チャレンジでようやく頂上に着いた。

「高戸谷山」は標高が739メートルの低山。碓氷峠に近い松井田町の山中にある。ガイド本の登山所要時間から、簡単に登れる山と思い込んでいた。所用で出発が遅れ、明確に標示されていない登山口が見つからなかったこともあり、スタートが11時過ぎ。林道から入る。最初の目安の「作業小屋」が見つからず、コピーしてきたガイド本(地図のみ)をみると“逆から入ったようだ”が間違ってはいない。林道にテープがたまに巻かれているが、これは信じてはならない(作業指示の場合がある)。
 開けた場所に出た。登山道らしきもにはどこにも無い。地図を出すと「ヤブ」に入るようになっている。よく見ると“獣道”程度の踏み跡がある。不安のまま数百メートル進むと高戸谷山が正面に見える尾根(写真)に着き、ここから急な崖を下る少しはっきりとした踏み跡がある。
  「道が無かったら引き返せばいいや」と谷に向かって下った。15分ほど歩くと踏み跡が消え、急な登りのガレ場に突き当たる。地図で見ると「ガレ場の上の鞍部に登山道がありそうだ」。踏み跡らしきものを追って登り始める。途中に、落ち葉と崩れ落ちた土石に殆ど埋まった“ピンクの目印テープ”を見つけ安心する。が、鞍部まであと10メートルほどのところで弱気がでた。「この先、道はあるの?」「もう午後1時近く」「ここまで、迷いながら来た。引き返すのもおぼつかない」など。撤退を決めたと言うほど大袈裟なものではないが、私なりに悔しかった。
 自宅に戻って、ガイド本を見ると「コースを逆にとると道が不明瞭なところがある」とか「山は低いがヤブ歩きの経験が必要」と言うような趣旨のことが書いてあった。
 昨日も天気が良く、悔しかったので再チャレンジ。ガイド本通りに登った。杉林を抜けると岩混じりの場所に差し掛かり、急登が続く。昨日と違って踏み跡がしっかりしており、不安は無い。ガイドに示された時間より20分近く早く付いた。展望は無いが枯れた枝越しに妙義山の奇峰、鼻曲山の奥には上信越の雪を冠した山々など望めた。

帰路は、昨日失敗した道。急な下りと細い尾根が怖い。巻き道は落ち葉に隠れそうで幅が20センチぐらいと狭い。断念した場所を降りようと思ったが、その場所は通らずに杉林に突入。踏み跡が全く無い薄暗い杉林を強行突破。ようやく林道に出た。