「女性作曲家を聴く/レクチャーコンサート」。こんなコンサートがあるということを初めて聞いたとき、なんてセンスのいい企画をするのだろうと、この日を楽しみにしていました。会場は超満員でした。
クラシックの作曲家というと、私が音楽に疎いこともあるでしょうが、男の人しか思い浮かばない。でも、メンデルスゾーンのお姉さんのファニー、シューマンの妻のクララなど、才能豊かな女性作曲家がいたのですね。結婚前は作曲をしていても、結婚してからは作曲家のサポート的存在となり、いい曲をつくっても取り上げられることはなかったのだと。
研究の積み上げのなかで、20世紀半ばまでに少なくとも6000人の女性作曲家が存在したということが分かってきているそうです。その中から、珠玉の名曲を聴かせていただきました。レクチャーコンサートって何だろうって思っていましたら、こうしたレクチャーを受けながらのコンサートなのですね。音楽のなかに自然にレクチャーが織り込まれ、心のなかに素直に届きます。
手作りプログラムにも、企画された皆さんの想いがしっかり詰まっていて、感動しました。曲はゲーテやハイネの詩にもつけられていて、ゆっくり〈詩〉にふれたのは久しぶり。まさに〈歴史の贈り物〉。女性作曲家の皆さんから元気をいただいた時間になりました。感謝!。
このコンサートは、岡山市の市民恊働事業として取り組まれ、さんかくウィーク2009行事でもありました。