栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

11/13,14の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2021-11-16 16:21:53 | 共有クラブ

(11/17追記)ロードとウイン二次の好配合ピックは11/19(金)までにはアップしますのでよろしくお願いします

胆振軽種馬農協青年部主催のWEBセミナー「サラブレッドの血統に関する講習会」が11/25に開催されます
栗山求さん、亀谷敬正さんとともに講師をつとめさせていただきますので、興味ある方は下記を参照してください
http://ibba.or.jp/index.html
http://www.ibba.or.jp/info202101.pdf
申込は11/22まで。よろしくお願いいたします









札幌も時短要請が解除されて、私も競馬関係者と千喜に行ってきました(・∀・) 店舗が隣に移って、カウンター10席ぐらいにリニューアルしております

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『望田潤のPOG好配合馬リスト2021』で望田潤が推奨したセリフォス(牡2歳)が土曜阪神11Rのデイリー杯2歳S(G2・芝1600m)を勝ちました。

★ジーワンサラブレッドクラブ
父ダイワメジャー
母シーフロント(Le Havre)
牡 募集価格:4000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104462/
母シーフロントはフランスで走り、重賞勝ちこそないもののジャンロマネ賞(仏G1・芝2000m)で4着という成績があります。母の父Le Havreは仏ダービー馬で、アヴニールセルタン、ラクレッソニエール(いずれも仏二冠牝馬)、プールヴィル(フィリーズレビュー)などの父。異系の血で構成されながら日本の高速馬場にも適性があるため、ブルードメアサイアーとして注目の存在です。スイートピーS(L)を勝ったデゼルも母の父がLe Havreでした。本馬の父はダイワメジャー。母方にBlushing Groomを持つ同産駒はメジャーエンブレム、コパノリチャード、ロジチャリスをはじめ多くの活躍馬が誕生しています。母はフランス産馬ですが、アメリカ血統の要素も濃く、高速馬場のスピード勝負にも十分対応可能でしょう。芝向きのマイラーとして期待できます。(栗山)
6/19追記
母シーフロントはベルトランデュブルイユ賞(仏G3・芝1600m)3着。母父Le Havreは仏ダービー馬でプールヴィルの父でデゼルの母父。Halo≒Red Godのニアリークロス3×5・6・6、母父Le HavreがLe FabuleuxやOcarinaやCrepelloを引く中距離本格派ですから、ダイワメジャー黄金配合に認定できます。歩きにしなやかさと重厚さがあり、こういうメジャー産駒はNHKマイル路線で期待していいでしょう。(望田)

セリフォス(牡・父ダイワメジャー・母シーフロント)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104462/
母シーフロントはベルトランデュブルイユ賞(仏G3・芝1600m)3着。母父Le Havreは仏ダービー馬でデゼルの母父。Halo≒Red Godのニアリークロスを重ねつつ、母父がLe FabuleuxやOcarinaやCrepelloを引く中距離本格派というダイワメジャー黄金配合。早々と入厩して乗り込まれているが、メジャーにしては肉付きがガチムチしてないのがいいと思う。NHKマイルまで期待したいマイラー。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』で望田潤が推奨したリンクスルーファス(牝2歳)が日曜東京1Rの未勝利戦(ダ1600m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父ヘニーヒューズ
母ランニングボブキャッツ(Running Stag)
牝 募集価格:2800万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105510/
アジアエクスプレスやレピアーウィットの全妹で、母ランニングボブキャッツはCozzene(モーニンの母系にも入る)やDeputy Minister(バイラなどの母系に入る)などヘニーヒューズのEight Thirty≒War Relic的パワーを活かせる血を持っています。しかもCozzeneの牝祖PortageとDeputy Ministerの牝祖Good Exampleの血のクロスを重ねていることから、まずダートで間違いのない配合ともいえるでしょう。牝馬とは思えない馬格と力強い動きで、ダートのマイラーとして上級~オープンと判断しました。(望田)

■土曜東京9Rオキザリス賞 ドライスタウト(一口・望田)
■土曜阪神11Rデイリー杯2歳S2着 ソネットフレーズ(一口・栗山)
■土曜阪神12R2勝クラス グランレイ(POG・望田)
■日曜福島5R障害未勝利 ジンゴイスト(POG・望田)
■日曜東京9R銀嶺S ケイアイターコイズ(POG・望田)
■日曜福島10R福島2歳S ウインマーベル(一口・栗山)
■日曜阪神11Rエリザベス女王杯2着 ステラリア(POG・望田)



セリフォスはアドマイヤマーズと似た配合で馬のタイプも似ていて、上がりのケイバになったデイリー杯を苦戦しながら勝ったところまで似ていますが、ヴィアメディチとシーフロント、母の比較でいうと、奥があるのはヴィアメディチのほうだろうと
ソネットフレーズも走るところを見せましたが、こちらはエアグルーヴ牝系のエピカメサンデーらしい中距離馬ですから、61.5で追走して33.5で上がる1800質のレースになったのもよかったかと



ドライスタウトはアフリート産駒のスプリンターだった母の影響も強いので、前回書いたように東京1400ズンドバに見えますが、それにしてもアッサリ抜け出す楽勝でした
それと砂をかぶっても引っかかった馬に来られても我慢できていたのは収穫で、あとはマイルまでこなしてくれれば楽しみが拡がりますな(・∀・)

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第46回エリザベス女王杯回顧~キズナのワンツー、優秀な母父、優秀な母父の母父、優秀な母父の母父の母父

2021-11-15 10:32:54 | 血統予想

阪神11Rエリザベス女王杯
◎6.ランブリングアレー
○3.アカイトリノムスメ
▲1.レイパパレ
△5.ステラリア
×7.シャムロックヒル
注9.ウインマリリン
このメンバーだとシャムロックかロザムールがハナで、レイパパレのルメールはその直後のインで折り合いをつける。前半はそんなに出入りはなさそうだから、3~4角の動きや捌きもポイントになりそうな阪神内2200のエリザベス女王杯。
ウインマリリンはオールカマーのパドックがはちきれそうな馬体で、レースでもグラスワンダーが降臨したのかと思うような力感溢れる走りだった。しかし一週前追いから陣営が泣きはじめており、馬体写真ひとつとっても前走が素晴らしすぎただけに一枚落ちる感は否めず…。
アカイトリノムスメはアパパネの娘らしいトムフール走法で俊敏自在。ルメールの直後で虎視眈々と立ち回るだろうが、阪神内2200はスタミナも要すレースになりがちだし、昨年だってスローをサラキアが2着に追い込んでいるのだから、ディープ産駒なら母系のスタミナが優位なランブリングアレーにひねる手はあるだろう。
今週の追い切りは軽めも、まさに友道の本番仕上げというべき無駄のない体つきで気配は絶好。逆にいうとオールカマーは一皮厚かったか。伯父で3/4同血のトーセンラーとスピルバーグは5歳時に本格化しマイルCSと秋天を勝った。母父がロベルト系なのでソコソコ小回りはきくし、吉田隼人とのコンビは[2-2-0-1]。1800~2000で逃げ切りと好位差しで勝ち、ヴィクトリアマイルを追い込んで2着。いろんなシーンを経験してきた百戦錬磨の馬と人が、ルメールと戸崎を前に見ながらどう立ち回るかに一票。

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例によってNETKEIBAの全頭血統解説より1~3着馬を

アカイイト
ステキナシャチョウの姪で、母ウアジェトはJRA2勝(芝1600~1800)。さかのぼるとTom Foolの母Gagaに辿り着く牝系だが、近親に目立った活躍馬はいない。キズナ×シンボリクリスエスはソングラインやロジーナと同じ。母系にSeattle SlewやNijinskyが入るので伸びのある体型で、ストライドでジワジワ追い込む脚質。府中牝馬Sも最後方から上がり3位の脚で追い込んでいたが、そんな脚質だけに阪神なら外回りがベターだろう。(距離○スピード○底力○コース○)



ステラリア
愛ダービー馬Jack Hobbsが出る牝系で、母ポリネイターはメイヒルS(英G2・芝8F)勝ち。母父Motivatorは英ダービー馬でタイトルホルダーやヴァンドギャルドの母父。本馬はStorm Cat≒Bluebirdのニアリークロスだが、母方のHyperion的持続力で走る中距離馬。エイシンヒテンをねじ伏せた忘れな草賞は地力の高さを感じさせた。秋華賞もジワジワ詰めてはいたが速い脚はなく、女版タイトルホルダーのイメージなので持続力勝負なら。(距離◎スピード○底力◎コース○)



クラヴェル
ドレッドノータス、ディアデルレイ、サンマルティン、カウディーリョの姪で、母ディアデラマドレは府中牝馬Sなど重賞3勝。母母ディアデラノビアはフローラSなど重賞3勝。エピファネイア×キングカメハメハはデアリングタクトやスカイグルーヴなどと同じで牝馬がよく走っている。古馬になって本格化し、デビュー時から馬体を40キロ近く増やして重賞の上位常連に。コース不問で追い込んでくるが、阪神内回りで大外一気でどこまで。(距離◎スピード○底力○コース○)



去年もスローやったけどサラキアが2着に追い込んできたし、阪神2200のG1やからスタミナも要すレースになるんやろな~という予感はあったんですが、前後半が59.0-12.3-60.8、ハナを争った2頭は惨敗で、3番手のウインマリリンも4番手のレイパパレも、それを負かしにいったアカイトリノムスメとランブリングアレーも、前の組はみんな直線苦しくなりました

レイパパレの解説では「理想はハナを切っての高速巡行押し切り」と書いておいたんですが、ルメールをもってしても控える形だとうなって力んでしまうし、もう思い切ってパンサラッサするしか手がないのかも…母ちゃんのシェルズレイもルメールとエリ女に出て、1000m57秒で逃げつぶれてましたが…

「昔の秋華賞みたいや」とMahmoudさんがつぶやいてましたが、ゴール前では後方待機組がドッと差してきて、アカイトリが前に並びかけたかのところへ、514キロのアカイイトが豪快に捲って先頭に躍り出たのがレースのハイライト

「中山の捲りは大型馬のほうが決まりやすい」というのは笠シショーの格言で、阪神内2200の前傾ラップを馬格とスタミナで捲り差したアカイイトが、父キズナに初のG1タイトルをもたらしたのです

何度かまとめたことがあるネタですが、種牡馬キズナはリーディング上位の中でも産駒の先行率が群を抜いており、勝ち馬率が高くてダートもよく走るし、Storm Cat的なスピードをよく伝えていて、Storm Catのスピードを中距離に定着させて成功している、という言い方でもいいですかね



産駒の配合においても、Storm Catの血脈構成、Storm Bird(≒Nijinsky)、Secretariat(≒Sir Gaylord,ナスキロ)、First Rose(≒Tom Fool)、Eight Thirty(≒War Relic≒Good Example)などを押さえた配合が成功しやすく、たとえばディープボンドなんてNorthern DancerとTom FoolとナスキロとEight Thirtyの組み合わせのニアリークロスを代々複雑に重ねていて、まさに村田牧場のStorm Cat×モガミヒメの手口そのものなんですよね



キズナ×シンボリクリスエスだとTom FoolとナスキロとEight Thirtyのクロスになるので、あとは他からNorthern Dancerのクロスをトッピングすればソングラインの出来上がりですが、アカイイトの場合は母母父Mud RouteがNijinskyのラインでStorm Bird≒Nijinsky4×6

あとアカイイトの配合で注目できるのは、牝系がTom Foolと同じで、牝祖Auntie BettyがTom Foolの母Gagaの3/4同血クロス3×4をもっていることですかね



クリスタルブラックが京成杯を豪快に差し切った直後の20年1月、石塚さんと「クリスタルブラックとアカイイトは母系にKris S.とNijinskyが入るのが同じで、ライバル(エピファネイア)の血を取り込む配合ってやっぱり代表産駒が出るんやなあ…」という話をしていて、クリスタルブラックは屈腱炎で長期休養に入っていますが、ここでアカイイトが大仕事をやってのけるとは

キズナ×タイキシャトルがクリスタルブラックやアブレイズが出て成功しているのも、ウェルシュマフィンの血脈構成がNijinskyとナスキロとRelicですからStorm Catとよく脈絡するわけで、タイキシャトル×Storm Catはメイショウボーラーとレッドスパーダが出て一世を風靡しました



思い起こせば18年秋のジェイエス繁殖セールにポリネイターが上場されていて、Motivatorの肌やし、一発ありそうな面白い繁殖やと某オーナーと某生産者と食指を伸ばしかけたんですよね

不受胎だったり仔が競走馬になれなかったりということがつづいていて、その年に久しぶりに父キズナの牝を産んでたんですが、けっきょく仔出しの悪さに二の足を踏んでしまったのが今でも悔やまれます(タイトルホルダーとメロディーレーンの母メーヴェも素晴らしいモチ肌ですが、仔出しそのものはあまりよくない)

ポリネイターにキズナが配されて産まれたステラリアも、Storm Cat≒Bluebirdのニアリークロス3×3、下は両者の母の組み合わせ血統表ですが、Storm Bird、Secretariat≒Sir Gaylord、First Rose≒Tom Fool≒Attica、Eight Thirtyが共通する密なニアリークロスです



POGでもモチ肌を指名しようと思っていた私は、ここは晩成ステイヤーっぽいタイトルホルダーよりもキズナ×ポリネイターのステラリアだろうと、今年のキズナはこれですよとイチオシしたんですが、そんな“女タイトルホルダー”というべきステラリアが、スタミナ勝負になってついにジワジワ差してきて、しかしそれを大外からぶっこ抜いたのがキズナ産駒やったというね

パドックはクラヴェルが一番よく見えると書いておきましたが、キズナ産駒ワンツーの3着がエピファネイア産駒というのも、ディアデアノビア→ディアデラマドレ→クラヴェルと母娘3代3着を達成してしまったというのも、血の因縁を感じずにはいられないエリ女でした

エピファネイア×キングカメハメハ×サンデーサイレンス、エピカメサンデーは成功するだろうと予言してきましたが、この配合はデアリングタクト、クラヴェル、スカイグルーヴ、ソネットフレーズと圧倒的に牝が走ってます



キズナとエピファネイアの種牡馬としての大成功は、Storm Catとスペシャルウィークの母父としての優秀さを抜きには語れず、いつも言うようにStorm Catが母父として優秀なのはSecretariatやPrincequilloが母父として優秀だからで、スペシャルウィークが母父として優秀なのはマルゼンスキーやBuckpasserとが母父として優秀だから

Motivator肌が優秀なのも、Lady Be Goodにさかのぼる牝系の良さもありますが、母父Gone Westの母父がSecretariatだからに他ならないのです

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日曜のボツ予想~上をしのぐ馬っぷり

2021-11-14 09:41:45 | 血統予想

6頭立ての黄菊は◎グランディア
ドレッドノータス、サンマルティン、バルデスの全弟で馬っぷりは上をしのぐものがあり、気性面がやや危ういようですがこの頭数なら





○サウンドクレアはサウンドキアラの3/4妹で、こちらはキタサンブラック産駒なので中距離型に出ました
前走の斬れ味はなかなかで、父を細身でボルキロ柔くしたようなストライドは内回り向きとは言えないですがこの頭数なら
3番手が△ジャスティンパレス、4→6→1で

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではエリザベス女王杯と福島記念と福島2歳Sを、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではエリザベス女王杯を予想していますので、日曜もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想…はお休みです

2021-11-13 09:47:35 | 血統予想

すいません依然として多忙につき、本日もボツ予想はお休みということでm(_ _)m
これからレース観ながら仕事してますが、何か思いついたらコメント欄に書きます…新馬のパドックぐらいはちゃんと見ようかと

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではデイリー杯2歳Sと武蔵野Sとオキザリス賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではデイリー杯2歳Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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11/3~7の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2021-11-08 21:04:13 | 共有クラブ

(11/10追記)「一口好配合ピック」YGGから望田が1頭ピックしました
(11/9追記)「一口好配合ピック」ワラウカドから望田が1頭ピックしました

もうお手元に届いていると思いますが、キャロットクラブ会報11月号は恒例の「特集 血は水よりも濃し」、今年は社台スタリオンの三輪圭祐さんに加え、会報連載でおなじみ治郎丸敬之さんにも入っていただいて、いつものようにクロストーク形式でお届けしていますのでご一読ください

■『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したラヴズオンリーユー(牝5歳)が日曜アメリカ・デルマー7RのBCフィリー&メアターフ(G1・芝2200m)を勝ちました。

○ラヴズオンリーユー(牝・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104648/
リアルスティール、ラングレー、プロディガルサンの全妹で、欧2歳女王Rumplestiltskinの姪。母母MonevassiaはKingmamboの全妹というピカピカの良血だ。ディープ×Storm Catはキズナ、エイシンヒカリ、ラキシス=サトノアラジン、アユサンなどと同じ。2歳デビューなら期間内2勝は堅い。(望田)

○ラヴズオンリーユー(牝・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104648/
セレクトセール1歳で落札価格1億6000万円。ラングレー(毎日杯-4着)、リアルスティール(ドバイターフ、毎日王冠、共同通信杯)、プロディガルサン(東京新聞杯-2着)の全妹。「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ、ラキシス、エイシンヒカリ、サトノアラジン、アユサン、ヒラボクディープなど多くの活躍馬が出ているニックス。2代母MonevassiaはKingmamboの全妹で、3代母Miesqueは80年代の世界最強マイラーという世界レベルの良血は魅力的だ。450kgを超えているので馬格も充分。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したレッドルゼル(牡5歳)が水曜金沢9RのJBCスプリント(Jpn1・ダ1400m)を勝ちました。

★東京サラブレッドクラブ
父ロードカナロア
母フレンチノワール(フレンチデピュティ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016105188/
牡 募集価格:2000万円
母フレンチノワールはサウンドトゥルーと同じフレンチデピュティ×フジキセキの砂黄金配合で、準オープンまで出世したダート馬。そこにロードカナロアが配されてNureyev5×5とIn Reality5×6のクロスですから、カナロア産駒にしてはわりと締まりの強い体質です。前捌きなどちょっとゴトゴトしているぐらいで、あまり優雅なストライドで走れるタイプではないでしょうが、そのぶんダートOKのパワーも兼備しており、短距離馬向きの筋肉をつけてくる安田隆厩舎にも合ったタイプとみました。芝ダ兼用1400mベストという私の見立てが正しければ、稼ぎ場所には困らない馬でしょう。(望田)
【8月2日追記】
母フレンチノワールは現役時代にダートで4勝。「フレンチデピュティ×フジキセキ」という組み合わせなので Deputy Minister とフジキセキのニックスを持っており、繁殖牝馬としても期待できます。「ロードカナロア+フレンチデピュティ+サンデーサイレンス+Nureyev」という配合構成はレッドシャーロット(2戦1勝)とよく似ています。現時点でSpecial牝系とロードカナロアは抜群の相性なので、Nureyevを持つ点はとくに強調できます。母の父フレンチデピュティの影響を感じさせる筋肉量豊富な馬体はスプリンター~マイラーとして大きな期待を抱かせます。牡馬で2000万円ならお買い得といえるのではないでしょうか。(栗山)

■『ディープインパクト好配合リスト(2021)』で望田潤が推奨したトーセンリョウ(牡2歳)が土日曜東京5Rの新馬戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

★トーセンリョウ(牡、母カンビーナ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104711/
トーセンカンビーナ、ファルコニア、カーロバンビーナの全弟で、母カンビーナはアメリカンオークス(米G1・芝10F)勝ち馬。3代母Starring RoleにAlycidonのクロスがあり、ディープ産駒としてもスタミナと成長力に富む配合といえる。裏を返せば晩成型で、しかも本馬は兄たちよりかなり生まれが遅い(5/12生)ので★にとどめる。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』で栗山求が推奨し、『望田潤のPOG好配合馬リスト2021』で望田潤が推奨したカラフルキューブ(牝2歳)が日曜阪神2Rの未勝利戦(ダ1400m)を勝ち上がりました。

★ジーワンサラブレッドクラブ
父ドレフォン
母カラフルデイズ(フジキセキ)
牝 募集価格:2000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104537/
母カラフルデイズは現役時代、関東オークス(Jpn2)を勝つなどダートグレード競走で再三馬券圏内に食い込みました。フジキセキと Deputy Minister のニックスから誕生した活躍馬の1頭でもあります。父ドレフォンはブリーダーズCスプリント(米G1・ダ6f)など3つのG1を制覇し、米最優秀スプリンター牡馬に選出されました。この世代が初年度産駒です。本馬はIn Reality6×5・5、Deputy Minister5×5など、母の血統構成の急所ともいえる部分をしっかり継続した好配合馬。父は芝とダートどちらの活躍馬も出せるタイプですが、本馬はパワーに恵まれた血統構成なので、ダート向きのスプリンター~マイラーとして大成しそうです。(栗山)

カラフルキューブ(牝・父ドレフォン・母カラフルデイズ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104537/
新種牡馬ドレフォンからは計4頭。本馬はすでに入厩済でゲートも合格。母カラフルデイズはデュアリストの近親で、フジキセキ×クロフネの砂黄金配合でクロスがIn Reality4×4。関東オークスに勝ちTCK女王盃2着と交流重賞で大活躍した。ドレフォン×フジキセキ×Deputy Ministerはヘニーヒューズのようにダートで成功しそうな予感。ダ1400の高速戦に強いタイプ。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』で望田潤が推奨し、『ディープインパクト好配合リスト(2021)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したコリエンテス(牡2歳)が日曜東京3Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父ディープインパクト
母イスパニダ(Pure Prize)
牡 募集価格:10000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105069/
母イスパニダはアルゼンチンの年度代表馬Hi Happyの全妹で、自身も亜1000ギニー(亜G1・ダ1600m)に勝っています。その父Pure Prizeは亜リーディングサイアーで、牝系はカナダの名門Fanfreluche。イスパニダ自身はStorm Cat≒Grand Luxe2×4、Seeking the Gold≒Miswaki3×3となかなか活力ある配合です。母父がStorm Cat系でクロスがSir Ivor≒Terlingua≒Hopespringseternalですから柔に振れすぎそうなところへ、フレンチデピュティやBuckpasserのクロスが適度に締めていて、春クラシックにある程度完成しそうな良体質のディープ牡駒だと思います。イメージとしてはダノンキングリーですかね。ディープならばこれだと思います。(望田)

◎コリエンテス(牡、母イスパニダ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105069/
母イスパニダはアルゼンチン年度代表馬Hi Happyの全妹で、自身も亜1000ギニー(亜G1・ダ1600m)に勝ち亜オークス2着の活躍馬。母父がStorm Cat系でクロスがSir Ivor≒Terlingua≒Hopespringseternalと柔に振れすぎそうなところを、母母父フレンチデピュティや母のBuckpasserのクロスが適度に締めていて、春クラシックに完成しそうな良体質のディープ牡駒。ダービー向き。(望田)

◎コリエンテス(牡・母イスパニダ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105069/
シルクホースクラブで募集価格1億円。母は南米アルゼンチンの桜花賞にあたるポージャデポトランカス大賞(G1・ダ1600m)の勝ち馬。母の父Pure Prizeは芝9ハロンの米G2を勝った程度の競走馬だったが、父Storm Cat、母Heavenly Prize(米3歳牝馬チャンピオン)という超良血で、アルゼンチンで二度リーディングサイアーとなった。フレンチデピュティ、Storm Cat、Seeking the Goldを併せ持つパターンは、2015年の当企画で推奨したメジェルダ(ファンタジーS-2着)と同じ。芝向きの中距離タイプで大物感がある。(栗山)

■土曜東京9R神奈川新聞杯 バルトリ(ディープ・栗山)
■土曜阪神7R1勝クラス レッドブロンクス(一口・望田)
■日曜阪神8R2勝クラス ラヴネヴァーエンズ(POG・望田)
■日曜東京12R2勝クラス ジュリオ(一口&POG・望田)



さっさん会の良心ウンポコロコさんが持ってるマルシュロレーヌが、ゴール前の大接戦を制したその瞬間、グループラインは蜂の巣をつついたような大騒ぎで、ウンポさんはレッドルゼルも持ってるのです(・∀・)

でも先行集団が潰れはじめて捲りにかかるその前、猛烈なHペースをオイシンが持ったままで追走しているのが映し出されたときから、(あれ、もしかしていいとこあるぞこれ…)と身を乗り出してましたね

日本のダート中距離のチャンピオンが北米やドバイの大レースを走ると、だいたい途中から手が動きはじめることが多いんですが、マルシュのうなるような追走こそが北米ダートへの適性というべきなんでしょうね

オルフェーヴル×フレンチデピュティというのはたしかにダートに振れやすい配合ではありますが、桜花賞馬キョウエイマーチの孫で3勝目まではずっと芝を走ってたぐらいで、芝でもオープン級というぐらいの馬でないとそもそも追走できないのが北米ダートなのだと、改めて教えてくれたマルシュの大快挙でした

父オルフェーヴル、母父フレンチデピュティ、母母父ダンシングブレーヴ、フランス人もアメリカ人もイギリス人もビックリした後に納得したのでは(・∀・)



フレンチデピュティといえば、ドレフォン×フレンチデピュティもこれまでJRAに8頭が出走して4頭が勝ち上がっており、うちカラフルキューブ、シンリミテス、セイルオンセイラーの3頭がダートでの勝利で、オルフェフレンチもカナロアフレンチもドレフレンチもダートに振れやすいのだということで

ジュヴェナイルを制したのはCorniche、父Quality Roadは父母相似配合のElusive Quality産駒ですが、母父にStrawberry Roadのスタミナが入りGone West系のスピードを9Fに定着させて成功している種牡馬です





Jフィリーズは大本命Echo Zuluが悠然と逃げ切って、私はひいきのLiam's Mapの娘Juju's Mapを応援してたんですが影も踏めないまま

父Gun Runnerは現2歳が初年度産駒でジュヴェナイル2着のPappacapも出しており、並み居るCandy Ride後継でも最有力に浮上した感があります

ちなみにEcho ZuluもPappacapもStorm Catのクロスで、Echo ZuluはStorm CatのクロスにSir Ivorが絡むのもポイントでしょうが、母のTatan4×4がCandy RideのWordenやTehranと呼応していて底力も十分すな

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日曜のボツ予想~いろいろ多忙すぎて…

2021-11-07 09:57:02 | 血統予想

昨夜も重賞の予想入稿してから他の仕事ずっとやってて、今朝はBC観ながら2歳特別の予想二つ書いて、それ以外のレースは何も考えておりません(^ ^;)
BCについても書きたいことは山ほどあるんですが、それもまた日を改めてということで、今日も仕事しながらですがレースは観てますので、何か思いついたらコメント欄に書きます m(_ _)m

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではAR共和国杯、みやこS、百日草特別、もちの木賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(今週は土曜2R日曜4R予想します。競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想~Naxos=Neckar3×3が1/4異系

2021-11-06 09:16:55 | 血統予想

とにかく今年最も多忙という状況がつづいていて、今日もレース観ながら他のことやらなければならず、もうストレスと眼精疲労で毎日瞼がピクピクしてます…
BCも検討する時間があんまりとれないのですが、ターフで買ってみたいのはAstronautですかね



父は売り出し中のGone West系Quality Road、いっぽう母方はAcatenango×Nebosというドイツ血統で、特に母母AragostaはNaxos=Neckar3×3、その母ArabeskeはTicino≒Anka3×3で、まさにここが1/4異系(1/4ドイツ)になっていて、この超アウトブリードの本格化に一票





NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では京王杯2歳SとファンタジーSと予想していますので、今週もよろしくお願いします(今週は土曜2R日曜4R予想します。競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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10/30,31の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2021-11-02 21:58:12 | 血統予想

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』と『ディープインパクト好配合リスト(2021)』で望田潤が推奨したティズグロリアス(牝2歳)が日曜東京5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。

★キャロットクラブ
父ディープインパクト
母ティズトレメンダス(Tiz Wonderful)
牝 募集価格:6400万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105776/
ディープインパクト×Tiz Wonderfulは毎日杯と東スポ杯で2着のアルジャンナ、その全妹で先日デビューし5着だったトレデマンドと同じ。またTiz Wonderfulの父Tiznowを母系に持つディープ産駒は、このアルジャンナ=トレデマンド兄妹と、無敗の二冠馬コントレイル、既出走はこの3頭だけです。大成功しているディープ×Unbridled's Songと同じく、Sir Ivor≒Incantationのニアリークロスが生じるという根拠もあります。遅生まれの牝馬で馬体重390キロですが、骨格に貧弱さは感じないので、そこは大きなマイナスファクターではないとみてピックしました。体質はさすが好配合のディープ産駒と思わせるものがあります。(望田)

★ティズグロリアス(牝、母ティズトレメンダス)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105776/
母ティズトレメンダスはフィリーズレビュー3着。母父Tiz Wonderfulはアルジャンナと同じで、Tiz Wonderfulの父Tiznowはコントレイルの母母父でもある。ディープ×Unbridled's Songと同じく、Sir Ivor≒Incantationのニアリークロスが生じるのがポイント。身のこなしなどはさすが好配合のディープ産駒と思わせるが、5/27の遅生まれでまだ小柄なので★に。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)』と『望田潤のPOG好配合馬リスト(2021)』で望田潤が推奨したストームゾーン(牡2歳)が土曜阪神1Rの未勝利戦(ダ1400m)を勝ち上がりました

★ジーワンサラブレッドクラブ
父ドレフォン
母ヨナグッチ(Yonaguska)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104496/
牡 募集価格:2400万円
母ヨナグッチはスピナウェイS(米G1・ダ7F)3着。オルフェーヴルとの配合は結果が出ませんでしたが、ドレフォンの配合だと互いの北米血脈がよくリンクし、北米短距離×北米短距離の組み合わせどおり、根岸Sを狙えそうなスピード型に出ました。何頭か見たドレフォン産駒のなかでもかなり父似で、出来も良い部類だと思います。(望田)

ストームゾーン(牡・父ドレフォン・母ヨナグッチ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019104496/
母ヨナグッチはスピナウェイS(米G1・ダ7F)3着。母父Yonaguskaは北米短距離王Cherokee Runの直仔でホープフルS(米G1・ダ7F)に勝った。ドレフォンとの配合はミスプロ4×4など北米血脈が密にクロスし、北米短距離で活躍した両親の特長がよく噛み合っている。実馬もいかにもダ短距離の速攻系でPOG向きだろう。5月頭に入厩予定。(望田)

■土曜阪神8R2勝クラス セウラサーリ(一口・栗山)
■土曜阪神11RスワンS2着 サウンドキアラ(ディープ・望田)
■日曜東京6R1勝クラス イズンシーラブリー(ディープ・望田)
■日曜東京11R天皇賞(秋)2着 コントレイル(ディープ・望田)
■日曜東京11R天皇賞(秋)3着 グランアレグリア(ディープ・栗山)



ティズグロリアスは小さいのは承知で配合の良さを買ってピックしたものの、それにしても大きくならなかったなあ~と思いながらパドックを見てましたが(^ ^;)、体質や動きはやっぱり見るべきものがあるので、ハナ差で勝てたので一息入れて少しでも大きくなってくれれば…と
ちなみに母系にTiznow(とその全きょうだい)とStorm Catをもつディープ産駒一覧



ストームゾーンはジーワンのピックで、同じくピックしたセリフォスなんかは大人気でしたがこちらは無風状態で(^ ^;)、だから知り合いはみんな当選して持ってるので、ひとまず勝ち上がってくれてよかったです(笑)





モーリス産駒のHitotsuが10/30ヴィクトリアダービー(豪G1・芝2500m)に勝ちましたが、母母のところだけNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancerクロス」、それをAmeliflora≒デインヒルのニアリークロス4×3でまとめているのが豪州仕様ですかね
母父Redoute's ChoiceはBest in Showにさかのぼる名門牝系ですが、本馬はダイナアクトレス≒Dancing Showのニアリークロス4×4(Northern DancerとTom Fool≒AtticaとWar AdmiralとLa Troienne)になってるのもポイントかと



メルボルンCは牝馬のVerry Elleegant、名牝系Eight Caratのラインのクロスは最近ちょくちょく目にしますが、長距離までデインヒル3×3が勝つ修羅の国(^ ^;)

週末までやることが山積みで、JBCやBCを予想する時間があんまり取れなさそうです…

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第164回天皇賞回顧~ネクストチャンピオン、人馬一体寄せつけず

2021-11-01 12:24:48 | 血統予想

東京11R天皇賞
◎1.コントレイル
○9.グランアレグリア
▲5.エフフォーリア
△10.カイザーミノル
逃げ馬不在。何がハナでもスローだろう。秋天はスローで後傾戦になると、20年アーモンドアイ、16年モーリス、古くは05年ヘヴンリーロマンスなどもそうだが、マイラー寄りの馬やマイルの実績馬が優位ではある。いっぽうで昨年2着フィエールマンや14年スピルバーグのように「2000のスピード競馬では追走力がちょっと足りないけれど2400のスローで速い上がりを出せる馬」が差し込める質のレースにもなる。ただし今年は後者のタイプに、フィエールマンのように斬れる馬が見当たらない。というわけでヒモ穴をひねり出すとしたら、ノリがハナもありえるカイザーミノル=マイラーの前残りを少し。
コントレイルは古馬になってマッチョになってマイルに寄ってきたかの印象もあるが、今週の坂路の動きはなかなかよかったし、あの身のこなしなら可動は変わってないとみる。東京2000はおそらくベストコースだから、昨秋のJCよりもビュンと斬れるだろう。母系にアンブライドルズソングとストームキャットが入り、母はアンブライドルド≒ジーノ2×3とインカンテーション4×5だからド真ん中のディープ黄金配合で、POGでイチオシしたように配合はずっと褒めてきた。この仕上げならば負けてほしくない。

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例によってNETKEIBAの全頭解説から1~3着を

エフフォーリア
ゴーステディやトールハンマーの甥で、アドマイヤムーンやダガーズアラベスクやダディーズビビッドのイトコ。エピファネイア×ハーツクライだから晩成で長いところ向きの血統といえるが、母母ケイティーズファーストがパワーマイラーなので3歳春の時点である程度完成し緩さを感じさせないのがいい。長手の体型を利した豪快なストライドはいかにも東京向き。昨年のような32秒台の上がり勝負や、一昨年のように116秒で走破する高速巡行戦になってどうかだろう。(距離○スピード○底力◎コース◎)



コントレイル
母母Folkloreは北米2歳女王。近親に北米3歳最強Ecciential Quality。母系にUnbridled's SongとStorm Catが入り、母はUnbridled≒Jeano2×3とIncantation4×5だからド真ん中のディープ黄金配合だ。ダノンキングリーなどと似た配合パターンといえるが、こちらのほうが3歳時から強靭で完成度も高かった。東京2000はベストパフォーマンスを出せる舞台といえるが、古馬になって体つきや走りがマイルに寄ってきた感も。(距離○スピード◎底力◎コース◎)



グランアレグリア
母タピッツフライは芝8Fの北米G1を2つ勝っており、牝系はマリスターやゴールデンフェザントと同じで芝向き。ディープインパクト×Tapitは日米リーディングサイアーの組み合わせでアルーシャやプライドランドと同じ。母似のマイラー体型でしなやか体質で、高速巡行能力抜群の最強マイラー。脚元はTapit的で繋ぎは短く爪は小さいので渋った馬場も巧い。2000は少し長いのはたしかだが、大阪杯は馬場もタフだった。東京の良でどれだけやれるか楽しみ。(距離○スピード◎底力○コース◎)



3強対決で盛り上がった今年の秋天は逃げ馬不在で、カイザーミノルのノリが注文をつけてハナに立つと12秒台に緩やかにペースダウンし、前後半でいうと60.5-57.4ですからだいたい昨年(60.5-57.3)と同じぐらいのスロー

この流れをエフフォーリアは好位で折り合いバッチリで、前後のグランアレグリアとコントレイルがややなだめるのに苦労していたのとは対照的でしたが、直線での追い出しもこの以上ないタイミングで、いつものように長手の体型を活かしたストライドで豪快に加速し、このままあと200m走っても絶対に抜かれないという完勝でした

エピファネイア×ハーツクライらしい長手の体型でいかにも持続力に富んだ中距離馬という外見なのですが、母母ケイティーズファーストが愛1000ギニー馬Katiesの娘で、Kris×ノノアルコという欧州名マイラー同士の配合で、Relance=ポリックの全きょうだいクロス4×3をもつという強靭なパワーマイラーで、この「1/4マイラー」の配合形が大成功のポイントやと思いますね



エピファネイア×ハーツクライという組み合わせが長手の体型に出やすいことは容易に想像できますが、それでしなやかで柔すぎると緩慢すぎるストライドになってしまいがちで、エフフォーリアの場合は母母からマイラーとしての強靭さも受け継いでいるので、後駆の駆動の力強さはエピファやハーツを凌いでますよね

これも何度か書いてますが、エフフォーリアとデアリングタクトの共通点は、父も母父も中距離ですが、母母が頑強なマイラーでここから強靭な後駆を受け継ぎ、柔すぎない緩すぎないので3歳の早期から字面以上に完成度も高かったという点

エフフォーリアとデアリングタクトの募集時の映像を今見返してみても、素晴らしいとはなかなか言い難いので難しいなあ…と嘆く一口民は多いのですが(^ ^;)、母方からマイラーの頑強さも受け継いで、エピファ産駒にしては歩きがよく見えない、しなやかすぎないぐらいのほうが大物になる…というような見方もできるかもですね

エピファネイアの長手の体型は、Seattle Slewとスペシャルウィーク~マルゼンスキーNijinskyのライン譲りと考えられますが、昨日の天皇賞のゴール前はスーパークリークとオグリキャップが叩き合った秋天、あの秋天もスローでしたがオーヴァーラップしたんですよね…スーパークリークもノーアテンション産駒でNijinsky胴長でした

Nijinsky4×3のスペシャルウィーク産駒ブエナビスタがそれらしい胴伸びのある体型ながら、ラトロ肩でいつも歩様がゴトゴトしていて、アンカツさんが「跨っても全然名馬って感じがしない」と仰ってましたが、そういうのと一脈通じるものがあるのではないかと

「パドックで良いのはエフフォーリアとコントレイル」とコメントしておきましたが、エフフォーリアはダービーよりも明らかに馬が良かったし、間隔を開けたほうがいいタイプということで、次走は有馬記念を予定しているとのこと

コントレイルは水曜の坂路の動きが良かったし、パドックを見てもこれなら東京2000で爆発するだろうという仕上げに映りましたが、実際上がり33.0で反応してエフフォーリアに迫るかというシーンはあったんですが、ゴール前は苦しくなって手前を替えてモタれて同じ脚色に

JCのときも「ハッとする脚」でビュンと加速して差し切る勢いやったんですがゴール前は体が伸びきってしまい、レースの質は全然違いますが、出し尽くした感のある2着という意味ではオーヴァーラップする内容でした

グランアレグリアは体型もフォームも加速もどこから切っても母似のマイラーなので、12.2ぐらいまでラップが落ちると抜いて走るのが大変で、ルメールはよく我慢させたし直線も反応しているんですが、この2頭を相手にするとなると適距離でないというのは分が悪かった

それと北米血統の本領が高速巡行力にあるとするならば、コントレイルとグランアレグリアにとってはもう少し流れてくれたほうが対エフフォーリアという意味では分はあったかもしれないですが、今日はエフフォーリアの完勝です

昨年も同じようなスローになって、アーモンドの2着3着に差してきたのはフランス牝系のフィエールマンとバゴ産駒のクロノジェネシスやったんですよね

これで横山武史は今年G1を3勝、重賞は7勝、この7勝の4角番手が順に3,1,2,4,3,1,6で、自信満々に前で受けるネクスト・チャンピオンが人馬一体でゴールを駆け抜けました

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