栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新

2016-12-21 22:43:14 | POG

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
今週は3日開催でスケジュールが押してるので雑感はなし、たまにはサンプルとして一頭掲載しておきます…こんなことを書いてますということで

スパークルメノウ(牡 栗東・角居)
ディープインパクト×スパークルジュエル(Unbridled's Song)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014104759/
クリーンエコロジーの半弟。母母Golden Jewel Boxの産駒にサンタアニタオークス(米G1・ダ8.5F)のGolden Ballet、孫にBCクラシックとベルモントSに勝ったDrosselmeyerが出ます。ディープインパクト×Unbridled's Song(=アジアンミーティア)の組み合わせはこれまで13頭が出走し9頭が勝ち馬となっており、ダノンプラチナ(母父Unbridled's Song)、ダコール(母アジアンミーティア)、ブランボヌール(母母アジアンミーティア)と重賞ウイナーが3頭も含まれるニックス。本馬は母母父Slew o'GoldがSeattle Slew系なので、同じ千代田牧場産のダノンプラチナ(母母父General Meeting)と似たアウトラインでもありますね。Golden Jewel BoxはBusanda≒Blue Eyed Momo4×4にGlamour≒Nasomo5×3ですから、「オッチャン、ダノンプラチナにBusanda増し増しでよろしく」という配合で、そのイメージどおりダノンプラチナやダコールよりもパワー体質で手先の強い走り。平坦より急坂、高速馬場よりタフな馬場がベターの中距離馬。
B:芝ダ1800~2200m
ベストコース:阪神内2000m

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母父サクラバクシンオーが伝えるしなやかさをもう一度考えてみる

2016-12-21 09:27:14 | 血統予想

一つ告知を、以下の「リヤンドファミユ 種牡馬入りプロジェクト」、私がこのプロジェクトに関与しているわけでも全面的に賛同しているわけでもないのですが、知り合いが関わっていてその方は決しておかしなことをする人ではないので、ひとまず紹介だけさせてもらうことにします
https://camp-fire.jp/projects/view/16529
骨折後のリヤンドファミユは競走能力は完全には戻らなかったというべきで、若駒Sで最内に突っ込んで抜け出してくるときのゾクゾクするような身のこなしはついに取り戻すことはできませんでしたが、あの身のこなしは紛れもなくオープン馬のそれでした

--------

モンドキャンノはパドックを見ると、キンシャサノキセキ×レイズアンドコール(スプリンター×スプリンター)の配合からはちょっとイメージできないほど体型に伸びがあり身のこなしもしなやかで、これならむしろ1200よりは1600がベターかもしれない、とコメント欄に書いておきました…予想は無印やったんでね(^ ^;)

種牡馬サクラバクシンオーはPrincely Gift系特有のしなやかさもよく伝えるので、そこにサンデーサイレンス系の柔らかさが加わると、短距離を頑強ピッチで走るというよりはマイルをしなやかストライドで走るタイプが出るのだ、ということはグランプリボス(サクラバクシンオー×サンデーサイレンス)の血統解説なんかでもよく書いてきました

だからモンドキャンノも字面の血統以上にグランプリボス方面に寄っていると解釈すべきなのでしょうが、サクラバクシンオーを母父に持つ馬で、芝1600m以上の重賞で連対したのは以下の6頭

キタサンブラック:JC、春天、菊ほか
アデイインザライフ:新潟記念
モンドキャンノ:朝日杯FS2着
トップカミング:日経新春杯2着
シャイン:シンザン記念2着
フローライゼ:新潟2歳S2着

この6頭、シャイン(父メイショウドトウ)以外はいずれも父がサンデーサイレンス系で、サンデー系とバクシンオーの出会いはしなやかさを増し適性距離がマイル以上になりやすい説を裏付けているともいえます

そして6頭のうち、キタサンブラック以外の5頭はいずれも外回りの重賞での連対で、これはつまり母父サクラバクシンオーからしなやかさを受け継いでマイル以上に適性があるような馬は、ストライドで走ることが多いので内回りより外回りがベターな脚質になりやすい、という言い方もできるのではないかと

キタサンブラックにしても、G1勝ち三つ(JC,春天,菊)は東京と京都外回り、一方で中山と阪神の内回りでは[1-2-2-0]

いや宝塚記念はとてもとても強い3着だったし、大阪杯も有馬記念もかなり惜敗ではあるのですが、結果として勝ちきれてないのも事実

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ブラックタイドこそウインドインハーヘアかもしれないのだ

2016-12-19 17:21:57 | 配合論

ディープインパクトとブラックタイドの全弟ということで、デビュー前から注目を集めたオンファイア

3戦1勝で引退して種牡馬入りし、今も地道に頑張ってますが、このオンファイアの最後のレースとなったのが2歳11月の東スポ杯2歳Sでした

フサイチリシャール(次走朝日杯も勝って2歳チャンピオンに)が60.5-11.6-11.0-11.4の上がりの競馬に持ち込み、メイショウサムソン(翌年の二冠馬)以下を寄せつけず逃げ切ったレースです

オンファイアはサムソンと並んで2番手から追い出しましたが、そこからピリッとした脚を使えず3着、とはいえG1馬2頭につづく3着で、しかもサムソンとはクビ差ですから今思えば重賞勝ちぐらいの値打ちはあった

しかし期待が大きかっただけに「ディープの弟とは思えんほどジリ脚やなあ…」とガッカリする声が当時は多かったのです

「いやいや、ディープのほうが例外なのであって、サンデーサイレンス×ウインドインハーヘアという配合は、ブラックタイドやオンファイアみたいな粘着中距離馬に出るのがふつうやと思いまっせ」と書いたのを覚えています

ウインドインハーヘアはアラルポカル(独G1・芝2400m)に勝ち英オークス2着、母父Bustedはキングジョージの勝ち馬でBlandford系最強のスタミナを誇る血で、3代母HighlightはHyperion3×2、牝祖は名牝Aloeでその父はこれまたスタミナに定評があるSon-in-Law
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0003a2/

基本的にはHyperionやCourt MartialやBlandfordといった重厚な欧スタミナ血脈が強く、ようするにハイインロー的な粘着力持続力成長力を伝える繁殖牝馬といえます

しかしディープインパクトだけは、Halo≒Sir Ivorのニアリークロス譲りのしなやかな体質や俊敏で無駄のない脚捌きを強く受け継ぎ、それを産駒にも伝えているのです

ちなみにウインドインハーヘア牝系の牡馬の獲得賞金ベスト10(ディープを除く)は以下のとおりで、見事にジリ脚粘着型中距離馬が顔を並べます

リルダヴァル
ブラックタイド
ゴルトブリッツ
ヴォルシェーブ
ニュービギニング
グランアルマダ
ティアモブリーオ
モンドシャルナ
ティソーナ
ガンズオブナバロン

ブラックタイドも新馬と若駒Sを勝ってクラシックロードに乗りましたが、どちらも先行抜け出しでの勝利、そして1人気に推されたきさらぎ賞では好位から抜け出しかかったところを藤田マイネルブルックに差し切られてしまいます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001105448/

マイネルブルックってのはスターオブコジーン×ムーンマッドネスですからGrey Sovereign的な渋い斬れがあったんですが、でもクラシックを狙おうかというサンデー産駒が、きさらぎ賞でこういう渋い差し馬にマークされて差されてしまうのはやっぱりジリ脚やったんですよ

これでみんなガッカリしたのか、つづくスプリングSではデビュー以来はじめて1人気を譲ることになりますが、これまでずっと先行してきたこの馬をいきなり最後方ポツンで決め打って度肝を抜いたのが、はいそうです、ノリ大先生ですね(・∀・)

ここで鮮やかに後方一気を決め、クラシックロードの主役に返り咲いたブラックタイドですが、皐月賞は後方のままで2人気を裏切る16着大敗

その後屈腱炎を発症し、長期休養から復帰したときには3歳時の競走能力は戻ってはいなかった

このスプリングSは稍重で上がり11.9-12.0-12.3、先行したダイワメジャー(次走皐月賞勝ち)が3着に踏ん張ったものの、ブラックタイドとキョウワスプレンダの外差しズボズボで決まったレース

ブラックタイド自身の上がりも35.2ですから、ようするに上がりのかかる決着を持続力で追い込んだだけで、決して目の覚めるような斬れ味を発揮したわけではなかった

種牡馬としてのブラックタイドも専ら粘着力を伝えていて、マイネルフロスト、テイエムイナズマ、タガノエスプレッソ、プランスペスカ、コメート、アスカビレン、斬れ味鋭いとは言いがたいタイプばかりを出しております

そんなブラックタイドを父に持ち、相似配合のサクラバクシンオー娘シュガーハートを母に持つキタサンブラックは、「父中距離×母父スプリンター」の配合形らしい先行粘り強い中距離馬に完成した

キタサンブラックは見た目はブラックタイドに似てますよね、ブラックタイドがバクシンオーのスピードでしなやかに先行しているようにしか見えない

というわけで、伝えたものはちょっと違っても、2頭の息子を通じて何頭もチャンピオンを送り出しているウインドインハーヘアは、やっぱり偉大な繁殖牝馬なのだ…というお話でした

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12/17,18の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2016-12-19 11:35:07 | POG

■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2016)重賞勝ち馬の弟妹編』で推奨したプラチナムバレット(牡2歳)が日曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ちました。

★プラチナムバレット(牡、父マンハッタンカフェ、母スノースタイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014104273/
スマートレイアーの3/4弟。母スノースタイはLyphardやDrone≒Red GodやTyrant≒Bold BidderやMy Babu≒Ambiorixなどをクロスする父母相似配合で自己主張が強く、中央出走産駒は6頭中5頭が勝ち馬となっている(5頭の父が全て違うのも素晴らしい)。そこにあまり強いクロスを持たないマンハッタンカフェを配したのも良く、遅生まれなので★評価にとどめたが、先行力ある長めマイラーとして楽しめそうな配合だ。(望田)

■『ディープインパクト好配合リスト(2016)』で望田潤が推奨したスパークルメノウ(牡2歳)が土曜阪神4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。
◎スパークルメノウ(牡、スパークルジュエル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014104759/
ディープインパクト×Unbridled's Song(アジアンミーティア)の組み合わせはこれまで10頭が出走し8頭が勝ち馬となっており、ダノンプラチナ(母父Unbridled's Song)、ダコール(母アジアンミーティア)、ブランボヌール(母母アジアンミーティア)と重賞勝ち馬が3頭も含まれるニックス。本馬は母母父がSeattle Slew系なので、同じ千代田牧場産のダノンプラチナと似たアウトラインの配合。(望田)

■土曜中京7R500万下 アッフィラート(ディープ・望田)
■日曜阪神8R1000万下 ナムラケイト(ディープ・栗山)
■日曜阪神11R朝日杯フューチュリティS3 ボンセルヴィーソ(POG・望田)

グルームダンサーとダンシングブレーヴはLyphardとRed God≒Haloが共通するので、この両者を血統表中に持つ馬は、以下のようにJRA出走15頭中9頭が勝ち馬となっています

アサクサイイヤツ(父メイショウサムソン、母母父グルームダンサー)未勝利
エプソムヘイロー(父キングヘイロー、母父グルームダンサー)未勝利
カロルバンダム(父コマンダーインチーフ、母グルームダンサー)1勝
ケットシー(父メイショウサムソン、母母父グルームダンサー)未勝利
ザラストロ(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)新潟2歳S
スノースタイル(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)3勝
カントリースノー(母スノースタイル)3勝
スノークラフト(母スノースタイル)1勝
スマートレモラ(母スノースタイル)1勝
スマートレイアー(母スノースタイル)重賞3勝
インスタイル(母スノースタイル)1勝
トーコーブリザード(母スノースタイル)未勝利
プラチナムバレット(母スノースタイル)1勝
ネオヴェリーベリー(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)未勝利(JRA500万下)
ネオヴァイン(母ネオヴェリーベリー)未勝利

┌Nasrullah(Royal Chargerと3/4同血)
Red God
│┌Menow
└Spring Run
 │┌Bull Dog
 └△

  ┌Royal Charger
 ┌○
┌○
Drone
│ ┌Menow
│┌Tom Fool
└△│┌Bull Dog
  └△

スノースタイルは自身も3勝をあげた上級マイラーでしたが、
Lyphard3×4
Drone≒Red God4×4
Bold Ruler5×5
Tom Fool≒Spring Run6×5・6
My Babu≒Ambiorix6×6・6
となかなか密度の濃い父母相似配合になっていて、自身のマイラー資質を強く伝えるという意味ではエリモピクシーと似ているかな

だからこれまで、7頭の種牡馬(ディープインパクト、ティンバーカントリー、マヤノトップガン、アグネスデジタル、ゴールドアリュール、マツリダゴッホ、マンハッタンカフェ)との間に6頭のJRA勝ち馬を出すというコンスタントな成功をおさめているのです

相手種牡馬を尻に敷くタイプの繁殖ですから、強いクロスを持たないマンハッタンカフェとの配合はうまくいきそうな予感はあったんですが、ディープ牝駒のスマートレイアーと比較すると牡のぶん体型に伸びがあって加速はジンワリ

大箱向きではあるでしょうが、中距離で前で受けてしぶといタイプ、ダンシングブレーヴというよりはLyphardっぽい中距離馬かなあとみています

グルームダンサーってのは良血で配合もいいんですが、Blushing Groomのオールラウンドさがナマクラなほうに劣化したようなイメージもあるだけに、ディープインパクトやダンシングブレーヴなんかと合わせて爆発力を増したいですよね

ちなみにグルームダンサーはディープインパクトの母父Alzaoともニアリーで(LyphardとDrone≒Sir Ivorが共通)、だからスマートレイアーはAlzao≒ダンシングブレーヴ≒グルームダンサーのトリプルニアリークロスとも表記できますが、母系にグルームダンサーを引くディープインパクト産駒は他にオースミマイカ(2勝)、ウインベントゥーラ(1勝)、ヴェルーテ(1勝)、サトノヴィクトリー(現役未勝利)とこれも確率は高い

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第68回朝日杯FS回顧~上がりの競馬で際立つ「母スプリンターの加速」

2016-12-18 17:37:35 | 血統予想

阪神11R 朝日杯FS
◎6.クリアザトラック
○4.ボンセルヴィーソ
▲13.ミスエルテ
△5.タガノアシュラ
×8.ダンビュライト
×11.トリリオネア
注16.アメリカズカップ
ミスエルテのトモのバネは素晴らしいが、阪神外1600mの2歳G1は来春のクラシックに直結するレースだから、中距離馬の素質やスケールで逆らってみる手もあるだろう。クリアザトラックはカミノタサハラ、マウントシャスタ、ボレアス、ベルキャニオン、ラベンダーヴァレイ、パラダイスリッジの全弟で、配合パターンはマカヒキにもよく似ていて、ディープ産駒の教科書的好配合。母系にヴェイグリーノーブルが入ってバークレア≒オリオールのニアリークロスになるので牡のほうが走る配合ともいえるし、デビュー戦の勝ちっぷりをみると兄姉の中ではマウントシャスタに似たタイプで、クラシックロードを賑わせる存在だと思うのでここは中距離馬としての素質に◎といきたい。ボンセルヴィーソはデイリー杯はスローの逃げ残りだが、ダイワメジャー×サクラローレル×トニービンならメジャーエンブレムのようにタフなレースになったほうがしぶといタイプだと思う。

--------

阪神芝は時計や上がりがかかるタフな馬場で、また土曜はイン伸び優勢なバイアスでもありましたが、日曜になって外も乾いてきたのか内の荒れが酷くなってきたのか、9R元町Sは後方から外に出して追い込んだロイカバードとハクサンルドルフの叩き合い、どうもこのあたりから外伸び馬場に移行していたようです

レースは中盤が緩んで、60.6-11.5-11.2-12.1という公式ラップですから今の馬場ではかなり上がりの速い決着、この11.2の最速ラップのところで、後方から外に持ち出したサトノアレスとモンドキャンノの加速が際立っていて、残り200mの時点でもうレースは決まってしまった

モンドキャンノは改めてパドックで体型を見るとこれはスプリンターではなくマイラーだと、先々はともかく今は1200より1600のほうがベターなぐらいじゃないかと思えたので、珍しくコメント欄で△を追加しておきました

いずれにしてもこの2頭、母がスプリンター(モンドの母レイズアンドコールは芝1000~1400mで5勝)なのは共通していて、各馬が最速ラップを叩き出す11.2のところで10秒台に入れられる、それぐらいの際立った加速力を持っていたのは、スプリンターの母を持つサトノアレスとモンドキャンノだけだった

サトノアレスの母サトノアマゾネスは愛国産馬でJRA3戦1勝(芝1200m)、3戦目に初勝利をあげたときの体重はなんと566キロで、大型のデインヒル系牝馬とディープの配合でマイルG1勝ちというのはミッキーアイルと同じ

3代母Crimson Saintはロイヤルアカデミーの母でStorm Catの母母でもある名繁殖牝馬、母母父ArtichokeはグレイラグH(米G3・ダ9F)の勝ち馬でSecretariatと同じBold Ruler×Princequillo(ボルキロ)の組み合わせですから、サトノアマゾネスはStorm Catと配合もよく似ています(Northern Dancer×ボルキロ×Crimson Saint)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105493/

ただサトノアレスの走りはディープ×Storm Catのしなやかストライドのイメージとはちょっと違って、もう少しデインヒル的なパワーで加速する感じで、私の見立てではフィエロに近いイメージかな

脚捌きはきれいで無駄がないんですが、ちょっとタフな馬場でゴール前の急坂でひと踏ん張りできるところがこの馬の強さでしょう

でも札幌で未勝利を勝ちあぐんでいるときは、斬れなのか機動力なのか玉虫な馬やなあ~という記憶しかなくて、この3連勝は使われるごとに良くなってきたと言わざるをえないです…

ボンセルヴィーソはこの世代のダイワメジャーのPOGイチオシの1頭で、母系にBlushing Groomとトニービンが入ってしかも母父が底力ある中距離馬というのは、メジャーエンブレムやコパノリチャードなどと同じで紛れもないダイワメジャー黄金配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014102036/

だからデイリー杯でジューヌエコールに差されたときも「持続戦になればこの馬が一番強いかもしれない」と書いておきましたが、「極力ペースを落としていこうと思いました」とはレース後の松山くんのコメント

馬のレベルはともかく、タイプや脚質はメジャーエンブレムとかなり近いと思ってるので、もうちょっと緩めず行ったらもうちょっと抵抗できたかもしれません

ミスエルテは今日はスタートは決まったし、直線までミスなく乗ってきて満を持して追い出したけど思ったほど弾けなかった…という4着

ファンタジーSの上がりが12.0-11.1-11.4、2着ショーウェイはJFで大敗、3着ディアドラは次走自己条件で4着、ショーウェイやディアドラが弱いと言ってるんじゃなくて、こんなレースじゃほんとの強さはなかなかわからない

Frankel産駒としての比較においても、完成度と軽いスピードはミスエルテだけど、成長力と持続力ではソウルスターリングだろうと書いてきたし、配合そのものもソウルのほうが好みだと書いてきました

母ミスエーニョはデルマーデビュータントS(米G1・AW7F)など2歳時に[2-2-0-0]で引退、配合はPulpitとヘネシーを通じるNijinsky≒Storm Bird5×4・5とWeekend Surprise≒Terlingua3×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106174/

高性能のマイラーだったのでしょうが、たとえばヨハネスブルグ産駒のホウライアキコがデイリー杯までは神童だったのと重なるところもあったのではないか…と想像したくなる配合でもあるし、そういう早熟な面はミスエルテにも伝わっているのではないか、と示唆した書き方もしてきたつもりです

クリアザトラックは後ろから追い込むのかと思ってたんですが、トラストにこられたときにちょっと噛んでしまったかな、でもG1レベルのレースでミルコが抑えきれないというのは、いつも言うようにエンジンが凄いという証明でもある

今日はキャリアの浅さを露呈してしまいましたが、きょうだいの中でも馬っぷりは屈指だし(馬体が良すぎてダービーはどうかと思えるほど)、いきなりここで3人気に祭り上げられるのが納得の馬で、次は巻き返してくるでしょう

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日曜のボツ予想~阪神芝はSepcial固め&バルザローナの先行で

2016-12-18 10:09:31 | 血統予想

土曜の阪神芝はジャングルポケットやワークフォースやコンデュイット産駒が穴をあけたようにややタフなSpecial馬場というべきで(ヤマニンベリンダはNureyev≒Sadler's Wells4×2、マイネリベルタスはSadler's Wells≒Nureyev3×3、アドマイヤアローの父ワークフォースはNureyev≒Sadler's Wells4×2)、一方で10Rも11Rも逃げ切りでわりとインが残るバイアスでもありました(芝で逃げた馬は[3-1-0-2])

バルザローナはフランス人でもシュミノーのような繊細さはなくて、先週までのデータでいうと逃げ[1-2-1-3]先行[6-3-3-15]差し[0-3-0-27]追い込み[0-1-0-18]、土曜のリゲルの逃げ切りを見てのとおりゴリゴリ先行してナンボの乗り役
元町の◎ベステンダンクは母がNijinsky4×3とBuckpasser5×4で自身はHalo3×4にCaerleon≒マルゼンスキー3×4、配合どおりタイキシャトルをパワー寄りにしたようなマイラーで、阪神芝は[1-1-0-3]ですが1600m以下では[1-1-0-0]、先行型ですがちょっと時計や上がりがかかったほうが渋い馬です
ここは展開的に前々走長岡京の再現になりそうなメンツだし、△ティーエスネオの番手から抜け出せば人馬ともに勝ちパターン
Special馬場なので、○ハクサンルドルフ(母父Theatrical)のナタの差しと▲レッドオリヴィア(父ジャングルポケット)の粘着力を相手本線にとります(ちなみにタイキシャトルの母母父ThatchはSpecialの全兄)

ディセンバーは中山のオープン特別なら○ツクバアズマオーがまず圏内でしょうが、◎シャドウパーティーはAllegrettaにPark ExpressにKnown FactにBustinoとアウトサイダー血脈が豊富でスカスカな血統表で、どうみても晩成の中距離馬でだから6歳ぐらいで宝塚記念を勝つんじゃないかと書いたこともありましたが、そこまで大成するにはちょっと血統表がスカスカすぎた
でもこういうスカスカ晩成血統を7歳まで我慢して使って緩やかな成長を促しつづけてついにオープン入りさせたというのは、これぞ堀厩舎の本領ではないかと思うのです
▲スピリッツミノルは前走はポッカリ開いたインを抜け出してきましたが気性的に外枠歓迎、△クラリティスカイは前走◎でしたが東京1800ベスト説なのでここは4番目の評価

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では朝日杯FSを、「ウマい馬券」朝日杯FSと中山12Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします(朝日杯は特別に0ポイントでご覧になれます)

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土曜のボツ予想~フレンチの達人で、ダノンシャークのように

2016-12-17 09:53:51 | 血統予想

リゲルは◎サトノラーゼン
母トゥーピーはIntikhabの娘で仏1000ギニー2着、このマイラー色が濃くなってきたかのような古馬になっての肉付きで、今なら1600~1800mぐらいのほうが合っているのでは…
外マイルでシュミノーならば、ダノンシャークのように斬れる可能性はまだ残されているのでは…という◎です

樅の木はサンライズノヴァは脚長でストライドで走る馬で東京でも直線に入ってから加速し始めていて、レッドディオーサの下で母父ロックオブジブラルタルでジェベルムーサのようにダートを捲る◎レッドアトゥ、シラユキヒメの仔で軽いダートが向く○シロニイ(ちなみにシラユキヒメ仔はダ良[7-3-2-31]重不[6-2-1-7])、あとHalo≒Drone3×4らしい機動力のある☆カカアコで買いたいかな

つわぶきはハービンジャー×スペシャルウィーク(Aureole7×6)でいつも一番外から追い込んでくるディアドラはAureole魂疑惑があるので、フルゲートで馬群を捌く形になると4走前のようにモタついてしまうかも
ここは前走引っかかった◎メイショウベルボン(母マイラーのディープブリランテ牝駒)、1200が忙しかった○タケショウベスト(母母はチャイナロック3×4)、上がりが速すぎた▲ヴィーナスフローラ(母はGraustark5×3)、上がりがかかればこの3頭が油っこくて、☆エントリーチケットと△キャスパリーグを絡めたい

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではひいらぎ賞を、「ウマい馬券」ではひいらぎ賞とターコイズSと朝日杯FSを予想していますので、今週もよろしくお願いします(ターコイズと朝日杯は特別に0ポイントでご覧になれます)

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競馬道OnLine G1スペシャル予想~朝日杯FS

2016-12-16 16:20:38 | お知らせ

昨夜は北24条の居酒屋「のむくら(乃六蔵)」にて地元民の忘年会



3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2016-2017』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この秋もスプリンターズSから有馬記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します

今週の朝日杯FSは栗山求の担当で、有力馬3頭(ミスエルテ、ダンビュライト、クリアザトラック)の血統分析と直前予想を行います

有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/

小島友実さんの「G1の馬場すべて教えます」、競馬道調教マスターの調教予想などもぜひ参考になさってください

あと今週の「ウマい馬券」はピックアップ予想家ということで、土曜のターコイズS、日曜の朝日杯FS、この2鞍の予想は0ポイントでご覧になれます
どちらもすでに入稿済ですので、こちらもよろしくお願いします

追記:「No.1予想」と「ウマい馬券」にひいらぎ賞の予想を入稿しました

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「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感

2016-12-14 17:08:08 | 血統予想

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました



メテオさんち(嶋倉種豚場)から美味い肉がまた届いたので、さっそく自家製ベーコン作成に取りかかりました(・∀・)
スライスのほうはみんなで鍋にします

◆Frankel産駒

「Frankel産駒の距離適性は母次第じゃないか」とミマタオーさんがコメントされてましたが、たしかにミスエルテはミスエーニョに似てるしソウルスターリングはスタセリタに似てて、どちらも母にパワーとバネを加えたようなイメージなのかな
https://www.youtube.com/watch?v=WJ7JOLcec3Q
https://www.youtube.com/watch?v=QQuhgJNM9Uc

地中海で合田さんが紹介していたToulifautも母がDarshaan×Caerleonで、脚長でそれらしくしなやかに斬れて差し切ってました

種牡馬Frankelの特長として一つあげられるのは、Tom Fool≒Spring Run的なオールラウンドなスピードを伝えていることで、だからこそ相手繁殖の持ち味を活かせるのだろうと

◆Kingmambo≒ジェイドロバリー

こないだビートマッチ(Kingmambo≒ジェイドロバリー3×3)の原稿を書いたときに、TARGETで母系にジェイドロバリーを持つ1歳(15年産)を抽出してザッとながめていたら、メイショウマンボやレッツゴードンキが活躍した直後の種付けだけに、ロードカナロア、エイシンフラッシュ、スズカマンボ、ヴァーミリアン、キングズベストあたりで柳の下をゴソゴソすくってる配合馬がけっこういましたよ(・∀・)

┌Mr.Prospector
Kingmambo
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△└Special

┌Mr.Prospector
ジェイドロバリー
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△
 └Special

◆シュタルケの逃げ

堺は逃げたときは[3-0-0-0]のマイネルオフィールが、最内でシュタルケなら行くしかないだろう…と頭から狙ったら、快調に飛ばしてもう逃げ切ったかという寸前で差し切られて崩れ落ちました

これとサトノクラウンでうなりすぎてメインの前に喉をやられてしまいましたが(^ ^;)、勝ったピットボスは正味オープン馬ですからまあ仕方ない…

「シュタルケといえば、ワールドエースを前で受けさせてマイラーズCを勝たせたのが何よりの殊勲(中略)その半面、鋭く斬れる差し馬に乗せるともう今一つセンスを感じないというか時々おかしなことをやる」(16/3/23)

今季も4角5番手以内では[4-6-6-24]で連対率25%単回値93複回値122、6番手以下では[1-1-4-43]連対率4%単回値8複回値35

このエントリでは「ただし逃げたときは不振で、たとえばバンデとのコンビなんていかにも手が合いそうで実際[1-0-1-0]と結果も出してるんですが、どちらも逃げてないのが面白い」とも書いてました

ちなみにシュタルケの逃げは通算でも[0-1-1-13]で単回値0複回値13と低調、そうか~先行はよくても逃げはイマイチなら馬連3連だけでよかったんかなあ…と(^ ^;)

本人もこれまで15回しか逃げてないということは、逃げはあんまり得意ではないという意識は持ってるのかもですね

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金麦飲みながら“地中海”観てたら、全日本2歳優駿の予想サラサラ書いちゃいました

2016-12-14 00:39:31 | 血統予想

全日本2歳優駿は川崎のマイル戦ですから、1800mよりも1400mに向くぐらいのスピードと小回り向きの機動力小脚が要求されるレースといえます
だからサウンドスカイ(ディープスカイ×Gone West)、ディアドムス(ジャングルポケット×アグネスデジタル)、ハッピースプリント(アッミラーレ×Dayjur)、サマリーズ(ハードスパン×Mr.Prospector)と、母父にスピードが入る配合のほうが狙いやすい
母父Cherokee Run(BCスプリント)のホッコータルマエも川崎は[3-1-0-0]でした

シゲルコング
父はA.P.Indy系シニスターミニスターで母はKey to the Mint4×4
これだけみるとリーゼントブルースみたいなイメージですが、体型はStorm Catで体質はRibotでダ1400がピッタリ
中山1200を4角先頭で勝った機動力も買えますが馬群はダメそう

スウィフトハート
戦歴はヒガシウィルウィンやストーンリバーと五分、母はGrindstoneと3/4同血で、母母はSecretariat≒Sir Gaylord1×3!
だからダートをストライドで走るタイプで、ヒヤシンス賞なんかを走らせてみたい馬ですね

ヒガシウィルウィン
北海道2歳優駿はエピカリスには馬ナリでちぎられたが、大外を捲り差して2着
サウスヴィグラスの産駒ですが、母はブライアンズタイムの娘でGraustark3×4、母母キハクはアサティスの娘でNorthern DancerとBuckpasserのクロス、母系はダートのスタミナ十分
ちなみにタイニーダンサーはサウスヴィグラス×キハクですから本馬と3/4同血の間柄ですね
「スプリンター×中距離」の配合ですが、母父がRoberto系なので鋭角なコーナーで加速しながら差せるタイプ

フライングショット
前走は逃げ切り態勢のローズジュレップを一頭だけグイグイ伸びて差し切り
タートルボウル産駒ですが、Night Shift≒ノーザンテースト≒Victorian Heiressのニアリークロス(Northern DancerとVictoriana~WindfieldsとChop Chop)3×4・5の影響が強く、ノーザンテーストが強い短距離型というイメージでこれも1400ベストでしょう

リエノテソーロ
すずらん賞でも◎にしたように、スプリンターとしては芝でもダートでもまあまあ評価してきました
母父がNearctic3×3で母母がRaise a Native3×4、そこに「Bold RilerとPrincequillo」が強いSpeightstownという配合も悪くないです
ただしSpeightstown産駒は1200[17-7-8-56]、1400[7-5-6-25]、1600[1-1-0-13]、1600m以上をこなしたのは、母父Galileoのサリレモンドと母父A.P.Indyのリアライズナマステぐらいでした

ローズジュレップ
母はコロナドズクエスト×ポリッシュネイビーで全3勝をダ1200であげました
そこにロージズインメイで「父中距離×母スプリンター」ですから機動力ある1400型に出たのは順当で、ロージズ×コスモヴァレンチでドリームバレンチノやウインムートが出るようなノリですね
明らかに母似なので1600に延びるのはプラスではないでしょうが、川崎1600なら辛抱がきくか

前日オッズではリエノテソーロが抜けた1人気で、○ローズジュレップが抜けた2人気
◎ヒガシウィルウィンはどうやら7~8番人気のようで、エピカリスにちぎられたとはいえ北海道2歳優駿で最先着、タイニーダンサーと3/4同血で、母方に代々強いクロスがあるのもサウスヴィグラス産駒の走るパターンといえます
実績も血統的な裏付けもあるので、前走のように内を捌ければまたまた「グランド牧場最強!」あると思います
▲シゲルコングはおそらく大外はプラス、あとは☆フライングショットと、兵庫ジュニアで◎にした△ハングリーベン、フリオーソ産駒△バリスコアもヒモには入れたい

各馬の血統表はこちらから
http://nar.netkeiba.com/?pid=race_old&id=c201645121411&mode=top

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