阪神C回顧と、2012年を簡単に振り返って

2012-12-25 12:05:51 | 血統予想

阪神11R 阪神C
◎6.フィフスペトル
○10.ガルボ
▲18.レオアクティブ
△4.オリービン
△5.テイエムオオタカ
×8.シルポート
×11.クラレント
注2.マジンプロスパー
注13.サンカルロ
どこからでも入れるレースだが、◎の人気がなさすぎる。母はネヴァーベンドのニアリークロスにロベルトだから急坂小回り向きのパワーと機動力が満載で、実際中山ではいつも機動力抜群のレースぶりで、前々走スプリンターズSも4角では手応え十分、前が開けば掲示板ぐらいはあったかもしれない。阪神内1400mはパワーと機動力が活きる条件だし、格的にも決してヒケをとらないだけに狙ってみたくなる。○は阪神1400mではいつも前が詰まって脚を余しているが、今年は真ん中の枠を引いたから捲りでいければ面白い。

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ガルボは12年阪急杯が◎、11年阪神Cが◎、11年阪急杯が○で、母がNijinsky≒Far North3×3の“短足俊敏ザレマ”ですから本質は急坂小回り向きで、だから阪神内1400mと中山1600mは常に◎級の扱いなのだ…と書いてきました

にもかかわらず阪神内1400mでは、直線で手応えは十分あるのに前がカベになって立て直したり追えなかったりの繰り返しでいつも脚を余してたんですが、今年は真ん中の枠を引いたので好位捲りでいけるんじゃないか…と四度目の正直狙いでいくつもりやったんです

しかしもう一度考え直してみると、ガルボの前がいつも詰まるのは、ちょっと力が足りない先行馬が捲られてしまって4角では一杯になって下がってくるからであって、今年の場合はテイエムオオタカはピュアスプリンターではなく1400mでも二枚腰がきく馬だし、シルポートも阪神1400mだと逃げなくてもいつも見せ場を作るから、少なくともこのどちらかは直線半ばまでは頑張るんじゃないかと、とするとその後ろに道はできるから、今年は裏をかいてイン差しが一頭くるんじゃないか…と、そんなことを考えながら前売りオッズをみると、フィフスペトルの単勝40倍が非常に美味しそうに思えてきたのですよ(^ ^;)

結果的にはガルボが3番手から2着に踏ん張ったので、今年はインの渋滞はあまりなく直線は横一線でほとんどの馬は進路があったし、オセアニアボスなんて最内強襲で惜しかったですからね~

しかしそういうインにも進路がある状態だったにもかかわらず、やっぱり今年も、最後は外からサンカルロ…という結末がなんとも面白かったです

シンボリクリスエスにミスプロですから小回りはきくタイプだし、母母がYour Hostess=Your Host5×5ですから体質も硬めで急坂内回り1400mはベスト、これが1400mでも京都外や東京だと鋭さ負けしてしまうんですが、それにしても阪神Cと阪急杯合わせて①③①①⑥③②

この馬が唯一馬券に絡まなかった10年阪神C6着は、レッドスパーダが2着に逃げ粘ったのでインに進路が一頭分あって、そこを差したマイネルフォーグが3着でしたから、ま~けっきょくレースは生き物で、そこを読み切らないとなかなか馬券はガツーンと当たらないし、でもぜんぜん読み切らなくても当たるときは当たるからやっぱり難しい(^ ^;)

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というわけで今年の中央競馬も終わり、簡単に一年を振り返ると、オルフェーヴルと、ゴールドシップと、そしてジェンティルドンナの年だったわけです

ゴールドシップのような究極の持続型ストライド走法が(ワールドエースを意識して大人しく乗ってしまったとはいえ)東京2400mを追い込めず、中山2500mを豪快に差し切るというのも、レースは生き物だということを教えてくれましたが、今振り返ると秋を迎えての成長も顕著で、たとえばオルフェーヴルもナカヤマフェスタもフェノーメノも、ステイゴールドの大物は3歳の夏休みでグンと成長するので(特にトモに力がつくことが多いような)、毎年神戸新聞やセントライトで「おお~また一段と強くなったなあ」と言っとるような気がします(^ ^;)

ディープインパクトはHalo≒Sir Ivor2×4から柔らかな体質と無駄のないフォームを受け継ぎながらも、後駆はFair Trial的で力強く俊敏に蹴れるという、ここをイイトコドリしたのが全兄弟との違いで、このFair Trial的な後駆は母系のLyphardやBustedやHighclereを通じる「HyperionとFair Trial」の影響が大でしょう

そして下記エントリでも書いてきたように、3歳春にクラシックレースを勝つようなディープ産駒は、ドナウブルー=ジェンティルドンナ、ハブルバブル=ディープブリランテ、トーセンラー=スピルバーグのように、「母がNorthern Dancerのクロスで、自身はLyphardのクロスとNorthern Dancer3本クロス」というパターンである…と

その場合、Lyphard以外のNorthern Dancerは、Bertolini(Danzig+Never Bend)、Loup Sauvage(Riverman+Nureyev)、Sadler's Wells(Northern Dancer+Bold Reason+Forli)と、いずれも「Northern Dancer+Fair Trial+La Troienne」の組み合わせである…と

ジェンティルドンナの母とディープブリランテの母がLa Troienne系のクロスを持っていたことも合わせると、ディープ産駒はほっといてもHalo≒Sir Ivor的体質走法がONになりやすく、それを早い時期に爆発させるには筋肉を増す必要があり、筋肉を増すにはLyphardの血脈構成を増幅するか、母からLa Troienne系のパワーの血を補うというのが、今のところ有効であると考えられる…と

つまりディープインパクトもステイゴールドも、柔らかすぎるほどの体質を伝えるのでパワー型牝馬との配合が成功しているのは同じで、パワーを増すにはディープはLyphardを、ステゴはノーザンテーストを使うのが有効である…と

ただシマントガワ先生もおっしゃるように、これはあくまで「3歳春に頂点を極める」配合ですから、たとえばBurghclereやナスキロを攻めた配合のディープ産駒が春天を重厚なストライドで勝つようなこともこの先ありうるとは思いますが、今のところスタミナとしなやかさを追求した配合は、概ね体質が緩くて3歳春の時点ではまだ完成の域に達していない…ということが多いように思います

年末年始は特にどこにも出向かず札幌で、まあ「2歳勝ち馬評価」は今日中に終わらせるとして、あと某種牡馬辞典と某サイトと某月刊誌と某会報の原稿を書いて、東京大賞典ぐらいは予想して、年が明けたら新春競馬の準備も…とかいってるうちに金杯を迎えるという、毎年のことですがそんなパターンでしょう…

シマントガワ先生の「ディープインパクトで桜花賞馬をつくろう」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/fb0bba7b6d162ae32459aa470e174865
ディープのLyphardクロスにおいて暗躍する「Northern Dancer+Fair Trial+Never Bend」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e39b87d84d22fa9a751400148d2a07a0


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5 コメント

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カルボナーラ!! (ダンディ平九郎さっさん)
2012-12-25 12:40:37
最近、ダイエットのため、めっきりカルボナーラを封印していたツケか、昨日の阪神カップはガルボを拾えず、サンカルロ◎の単複のみ的中というビミョーな結末(^_^;)

一年前の阪神カップでのラップ検証から、この舞台を待ち構えていたのに(ToT)

もっさんの本日エントリーを読んで、尚一層悔しさがパルメザンチーズてんこ盛りに増しました。


まぁ、阪神でノーブルコロネットを間近で見れましたしええか…しかし、その後八割方酔っ払い、記憶がアンドロメダ星雲までワープしてしまい(^_^;)ナニヤッテンダさっさん!

明日は早起き出来たら難波までオオエライジン君応援馬券を買いに行く予定です。

この空いた2週間は、牝系○号族とか、サンデーサイレンスクロスの研究に着手します。

マンボネフューのコンチクショウ違った寒竹賞登録に胸ドキドキのさっさんでした。
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Unknown (MJ)
2012-12-25 12:42:44
私も二日酔いです…
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Unknown (y)
2012-12-25 20:13:31
サンカルロから馬連で今年も何とか締まりました



あとは地方もありますが




1年間お疲れさまでした


来年も頑張って下さい☆
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Unknown (aventura)
2012-12-26 15:45:56
はじめまして。
初コメントですがブログは毎日拝見しておりました。望田さんのおかげで血統に興味を持ち、今では大好きになり、POGしかしてないのに一口馬主ピックアップのやつを購入しました。笑
今年もお世話になりました。
来年も体に気をつけて頑張ってください。
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Unknown (MJ)
2012-12-26 17:12:05
皆さま一年間ありがとうございました~
私も栗山さんも、「血統が(血統で競馬を語るのが)好きになりました」といわれるのが一番嬉しいし、この仕事をやっててよかったと思える瞬間なのですよ
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