東京11RフェブラリーS
◎3.ミックファイア
○4.ドゥラエレーデ
▲7.ガイアフォース
△14.ウィルソンテソーロ
×8.セキフウ
×13.レッドルゼル
ミックファイアの母母アーミールージュはローズバウアー≒ターゴワイスの3/4同血クロス3×2をもつ。母マリアージュがブライアンズタイム産駒ながら東京ダ1600をベストコースとしたのは、このクロス由来のナスキロ柔さが大きい。そこにエーピーインディ系の名種牡馬シニスターミニスターが配されたのがミックファイアで、父系と牝系のナスキロ柔さで走るダート馬に出たのは順当。しなやかで可動の大きなフォームで、あまり掻き込まずに走るので、ダートでも大箱で軽い馬場に向くタイプだから、東京大賞典のような時計のかかる馬場は辛い。東京マイルなら能力全開とみてこの相手でも狙ってみる。
ガイアフォースは母ナターレが南関のオープン馬だし、この母方のクロフネやノーザンテーストのパワーが表現された走りだし、冬場は少し硬くなるタイプでもあるから、このダート挑戦は面白い(ちなみにウィルソンテソーロの母系にはクロフネの父フレンチデピュティが入る)。初ダートがG1というのはさすがにハードルが高いが、穴人気になるだけの魅力はある。
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例によってNETKEIBAの全頭解説より1~3着を
ペプチドナイル
ハセドンの半兄でイバルなども近親。母クイーンオリーブはJRA4勝(芝1800~2200)。牝祖My Darling OneはファンタジーS(米G1・ダ8.5F)勝ち馬でハートレイクの母。父キングカメハメハはドゥラメンテやロードカナロアなど数多の名馬を送り出した大種牡馬。母はHalo3×4で自身はMr.Prospector3×4とNureyev4×5だから機動力に富む配合で、コーナー4つ1800がピッタリの脚質だ。ワンターン大箱マイルだと差しに回ってもどうか。(距離○スピード○底力○コース○)
ガイアフォース
ルイドフィーネの甥で、母ナターレは南関東で活躍し戸塚記念やしらさぎ賞に勝った。アグネスゴールド、フサイチゼノン、リミットレスビッドなども同牝系。父キタサンブラックは年度代表馬でイクイノックスやソールオリエンスを出して成功。母方のクロフネやノーザンテーストのフィジカルも強い走りで、マイル路線でも好走をつづけたがベストは1800~2000あたりだろう。冬場は硬くなるところがあるから、ダートを使うのは面白い狙いだが…。(距離○スピード◎底力◎コース○)
セキフウ
ビッグアーサーやブロードスターの半弟で、母シヤボナはNureyev≒Sadler's Wellsの3/4同血クロス3×2をもつ。牝祖ReloyはサンタバーバラH(米G1・芝10F)などに勝ちヴェルメイユ賞(仏G1・芝2400m)2着と芝中距離で活躍。父ヘニーヒューズはモーニン、アジアエクスプレス、ワイドファラオなどを送り出す砂の名種牡馬。馬群がイマイチなのでムラ駆けだが、東京マイルはユニコーンS2着がある。エルムのような外一気が決まる展開なら。(距離◎スピード○底力◎コース◎)
ドンフランキーが600キロ近い巨体を揺るがせてガンガン行ったので、今年のフェブラリーSは前後半45.6-50.1の超前傾ラップ、こうなると大外からセキフウが追い込んできたのも、ガイアフォースが力強く割ってきたのもまあ想定どおりなんですが…
血統解説にも書いたとおり、小回り1700~1800の馬とすっかり決めつけていたペプチドナイルが、この前傾ラップを4番手で追走し早め先頭で押し切ってしまうとは露ほども思わなかったです(^ ^;)
セキフウはヘニーヒューズ産駒らしい揉まれ弱さがあって、最近東京に良績がなかったのはいつもフルゲートでスンナリ運べなかったのもあったし、ついさっき種牡馬辞典を校了したところですが、ユタカはヘニーヒューズ産駒に乗ったときの成績がずっと抜群で、やっぱりまず揉まれないよう運ぶことを第一に乗ってるんですよね名人は
ミックファイアは初のマイル戦でこの猛ラップ、さすがに追走に苦しみましたが、揉まれる形になってもやめずに最後きてましたからね、馬場的には今の大井よりは東京のほうがフィットする馬やと思います
パドックはセキフウとウィルソンテソーロが良いと書いておきましたが、ウィルソンはスタートが決まったことが今回は裏目に出てしまったとしか言いようがなくて、ドンフランキーをうなりながら追走できるほど好調やったと思います
ペプチドナイルの配合のポイントは主に二つ、一つは母父マンハッタンカフェが非Northern Dancerなので、絵に描いたような「3/4Northern Dancerクロス」になっていること
土曜のダイヤモンドSはリオンディーズ×マンハッタンカフェのテーオーロイヤルが勝ちましたが、Northern Dancer血脈が強いキンカメ系種牡馬×マンハッタンカフェ肌が成功しているのは、緊張と緩和という配合史的概念でみても順当といえます
キングカメハメハ(Northern Dancer4×4・6)…ペプチドナイル、レッドジェニアルなど
リオンディーズ(Nureyev≒Sadler's Wells4×3)…テーオーロイヤル、リプレーザなど
ルーラーシップ(Northern Dancer5・5・7×4)…ソウルラッシュ、アディラートなど
ロードカナロア(Northern Dancer5・5・7×4)…レイハリア、シャザーンなど
ちなみにキンカメ系でもドゥラメンテ、ホッコータルマエ、ラブリーデイ、レイデオロなどは上記種牡馬ほどNorthern Dancerが濃くないので、マンカフェ肌との配合は上記種牡馬ほど成功していません
他ではアイルハヴアナザー(Danzig4×4)、モーリス(Northern Dancer5・5×4・5)、アポロキングダム(Northern Dancer5×4・5)なんかも、マンハッタンカフェ肌との配合が高確率で走っている種馬です
もう一つは、母母オリーブランチがKingmamboとニアリーな血脈構成(Mr.Prospector、Nureyev、Nureyev、Ribot、Neriad≒Prince Johnが共通)なので、Kingmambo≒オリーブランチ2×2とか、Kingmambo≒ソプラニーノ2×3と表記できることで、Kingmambo系のパワーを表現するのに有効だったかと(私もこの牝系の繁殖にリオンディーズを配してみたことがあるんですが、怪我でデビューできなかったんですよね…)
ガイアフォースは馬体やフォームがいかにもクロフネの影響が強くて、母系にフレンチデピュティが入るのはウィルソンテソーロと同じ
クロフネのパワー体質が強いので冬場はちょっと馬が硬くなりがちで、AJCCやチャレンジCで人気を裏切ってしまったときなんかはパドックでもゴトゴト歩いてたんですが、そんなタイプだけにダートを試すならばこのタイミングだったといえ、長岡・杉山・KRジャパンといえばアールスターのチームでもあります
「ノーザンテーストをもつ種牡馬は、Deputy Ministerをもつ繁殖との間にダートの代表産駒級を出す」説も何度か書いてますが、オルフェーヴル×フレンチデピュティ=ヴィートマルシェ、ヴァーミリアン×クロフネ=リュウノユキナ、ダイワメジャー×クロフネ=ノーヴァレンダ、ドゥラメンテ×フレンチデピュティ=バーデンヴァイラー、スクリーンヒーロー×Awesome Again=ヒロイックテイル、サムライハート×フレンチデピュティ=オヤコダカ
逆のパターンでも、カジノドライヴ×ベストタイアップでカジノフォンテンが出ているし、マインドユアビスケッツ(Deputy Minister3×4)×ダイワメジャー(母父ノーザンテースト)も高確率で走ってます
でもレイデオロなんかミスプロのクロス馬で、緊張x緩和は出来るのにその辺はどうなんでしょう
濃厚な3/4Northern Dancerクロスの1/4異系として最も光り輝くというべきでしょう
ミスプロはまだまだ3/4が少なかったり、NDとヘイローでアルマームードだったりが色々絡み合ってるんですかね。