先週の重賞回顧まとめて3つ~スローを立ち回るHalo、東京でストライドを伸ばすナスペリオン

2016-11-14 17:10:55 | 血統予想

京都11R デイリー杯2歳S
◎7.ディーパワンサ
○2.リナーテ
タイセイスターリーは行かせれば一番速いだろうが、まだまだ荒削りでここは競馬を教えたいところだろうし、ベルカプリの単騎ならばここ2年のようなスローの上がりの競馬。秋華賞のヴィブロス(ヘイロー3×4・5)、菊花賞のサトノダイヤモンド(ヘイロー3×4・5)と、秋もヘイロークロス馬が大レースを勝ちまくる2016年だが、直線の長いコースでもスローの上がりの競馬になると、このクロスの特長である反応の機敏さがモノを言う。ここもシンハライトの姪でヘイロー4×4・5のディーパワンサと、サトノダイヤモンドの3/4妹でヘイロー3×4・5のリナーテの叩き合いとみた。

東京11R 武蔵野S
◎11.タガノトネール
○13.キングズガード
タガノトネールはタガノエスプレッソの半兄で、母はヌレイエフ4×3にトニービンも入って「ハイペリオンとナスルーラ」の持続力と斬れ味が強い。だからスピード過多で底力に欠けるケイムホーム産駒ながら、東京マイルのHペースでも追って味がある。フェブラリーSと武蔵野Sで▲としたが根岸SやプロキオンSでは印を落としたように、1400mより1600mがベターで、小回りより大箱がベターなマイラーだと書いてきた。昨年の2着馬が今年は1キロ軽い56で出てくるのに、なぜか人気がないようでここは狙い目だろう。キングズガードは母がスクアンダーの牝馬クロス4×4を持つ好配合なのでずっと◎で狙っているが、1800mの濃尾特別でも◎にしたようにマイルも守備範囲だと思っている。東京ダートに強いエーピーインディの父系だし、これももうひと押ししたい。

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デイリー杯は60.5-11.5-11.2-11.4という公式ラップですから、俊敏なHaloクロス馬たちが上がり最速を叩き出せるレースになりました

となると、イン3番手をロスなく運んだジューヌエコール(上がり33.6)が、その直後から外に出したディーパワンサ(上がり33.6)や後方から差したリナーテ(上がり33.7)の追撃を封じたというのはまあ納得で、先行して入着したダイワメジャー2騎が同じ上がり(34.1)だったのも何か微笑ましい

ディーパワンサはゴール前の伸びは一番目立ちましたが、ディープブリランテ×Rahyというのは、あそこからまとめてズバッと差す配合でもないと思うなあ…

ジューヌエコールはクロフネ×ソニンク牝系譲りのパワーと、母が持つHalo3×4譲りの機動力が持ち味で、いずれはもっとパワーに寄ってきて阪神1400型に完成するのではないかとみていますが、ダートも巧者の血筋だけにいろんなテリトリーで稼ぎそうな牝馬ですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106231/

エリ女が終わってW5の配当が発表されて、そのあまりの安さに驚愕したオッサン二人は、福島記念のマルターズアポジーやオーロCのナックビーナスの穴人気ぶりにまた驚愕し、最近の馬券ガチ勢はほんとに上手やし見てるよねえ…と感心します

しかし59キロのモーニンを1人気に祭り上げるならば、昨年57キロでこれと叩き合った(5人気2着)タガノトネールが、今年は56キロで8人気というのは明らかに盲点だったといえるでしょう

父のケイムホームはGone WestにNasrullahばかりを重ねたスピード過多な配合で、産駒の全勝ち鞍133勝のうち91勝が1400m以下という中下級スプリンター量産種牡馬

ただし母タガノレヴィントンはNureyev4×3にトニービンやMill Reefも入ってナスペリオン(NasrullahとHyperionの組み合わせ)ばかりをクロスしていて、ナスペリオン的持続斬れを強く伝える繁殖牝馬で、半弟タガノエスプレッソも全3勝が大箱の1600~1800m
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010105768/

この馬も戦績を見てのとおり、小回り1400mよりも大箱1600mのほうが持続力あるストライドが活きるタイプで、だから近走の凡走は全部無視して大箱マイルの戦績だけを拾うと、フェブラリー6着と武蔵野2着と南部杯2着しか残らないのです

福島記念は61.0-59.8という思いもよらぬ後傾ラップで、マルターズアポジーがスイスイ逃げ切り

揉まれ弱いクランモンタナが大外枠だったのでポジションを主張しなかったし、2~4番手のビッグレッド勢が兼ね合って先行したので結果的にこれがカベになったのも幸いしました

父は朝日杯を逃げ切ったゴスホークケン、母はフィリーズレビュー2着のマルターズヒート、クロスがRoberto5×4、Northern Dancer5×4、Terlingua≒Secrettame≒Weekend Surprise4・5×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012100939/

走った両親による父母相似配合で、最近の福島芝2000mの重賞はペースが緩むとこういうマイラー寄りの馬の活躍が目立ちますね


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3 コメント

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Unknown (n40)
2016-11-14 18:03:34
ナックビーナスは横山典さんが関西G1裏のメインレースで連勝してたので、「二度あることは……」と思って単勝をレース観戦料として小額。しかしアルバタックスはこれで2着が8回ですか。Alyder持ちからはこういう馬がよく出ますね(昔、栗山求さんが”惜敗遺伝子”と評していましたが)。

クイーンズリングはエリモシックっぽくもありませんか?
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Unknown (MJ)
2016-11-14 19:48:34
エリモシックはいかにもダンシングブレーヴの牝馬って感じで、脚を一気に使ってしまうような差しでした
河内さんも的場さんも、どこまで死んだふりができるかって乗り方をしてましたね
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Unknown (つるまさ)
2016-11-15 15:56:41
エリモシックの死んだふり
本当にその通りでしたよね
エリザベスでのエリモシックから購入してる
ファンは直線では机叩いて興奮してのでは
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