栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

3/2,3の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2024-03-04 13:23:14 | 共有クラブ

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2022)』で栗山求が推奨したヴィスマール(牡3歳)が土曜阪神5Rの未勝利戦(芝2200m)を勝ち上がりました。

★キャロットクラブ
父ブリックスアンドモルタル
母オーマイベイビー(ディープインパクト)
牡 募集価格:6000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2021105459/
父ブリックスアンドモルタルは、アメリカの芝路線で無敵を誇り、米年度代表馬に輝きました。アメリカで種付けを経験することなく日本で種牡馬入りした、という点はサンデーサイレンスに似ています。今年の1歳が初年度産駒。配合的に目が付くのはStorm Bird3×3のインブリード。実馬を見れば決して硬くはないのですが、少々いかつい配合ではあるので、母方に入るNorthern Dancer血脈は薄めのほうが好ましく、父が持たないサンデーサイレンスやMr.Prospectorをしっかり入れたいところです。本馬はステラヴェローチェ(神戸新聞杯、サウジアラビアRC)の半弟。ディープインパクト(その父サンデーサイレンス)とMr.Prospectorを併せ持ち、母オールザウェイベイビーに入Northern Dancerは5×5と薄め。理想的な配合構成です。芝向きの中距離タイプでしょう。(栗山)

■『POG種牡馬別好配合馬リスト(2023)』で望田潤が推奨したデュアルウィルダー(牡3歳)が土曜中山5Rの未勝利戦(芝2200m)を勝ち上がりました。

デュアルウィルダー(牡・父Yoshida・母ダンスウィズキトゥン)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2021104887/
母ダンスウィズキトゥンは北米3勝で、その全弟DivisideroはウッドフォードリザーヴターフクラシックS(米G1・芝9F)勝ち馬。父Yoshidaはハーツクライ産駒で、芝ダート両方の北米G1に勝ち注目された。母はSadler's Wells≒Nureyev3×4・5で、Yoshidaとの配合だとEl Prado4×3、Sadler's Wells≒Nureyev5・6×4・5・6となり、機動力溢れる中距離馬に。(望田)

■土曜中山10R上総S ミラクルティアラ(一口・望田&栗山、POG・望田)



今週はSir Ivorのお話

デュアルウィルダーは40口の会員さんにも推奨した馬で、ちょっと頓挫もあってなかなか仕上がらなかったのですが、母ダンスウィズキトゥンがSadler's Wells≒Nureyev3×4・5、父の母ヒルダズパッションがNureyev≒Sadler's Wells4×3、この「3/4ヌレサド」をEl Prado4×3でまとめた配合



Medaglia d'OroやKitten's Joyが北米で成功したように、El PradoってのはSadler's Wells系でもダートもこなし機動力抜群の血で、それは母Lady CapuletがもつAttica≒Cap and Bells2×1というすごいニアリークロスに由来するもので、いつも言うようにEl PradoはサドラーというよりTom Foolなのです

レイチェル・キングは豪州の有力騎手だけに、中山でTom Foolっぽい馬に乗せたらさすがに安心で、デュアルウィルダーも早々と逆手前になってましたが4角で後続を突き放しにかかりました



名馬ディープインパクトの秀逸な斬れは主としてHalo≒Sir Ivorのニアリークロスが源泉と考えられ、大成功したディープ×Storm Catの黄金配合(キズナ、エイシンヒカリ、サトノアラジン、リアルスティール、ダノンキングリーなど)はSir Ivor≒Terlinguaのニアリークロスにより、このしなやか斬れの要素を最大限に活かした配合といえます

いっぽうSir Ivorにあまりフォーカスを当てていない配合をしていたディープ産駒、ミッキーアイル、リアルインパクト、サトノダイヤモンド、シルバーステートなどは、脚質もディープ産駒としては斬れ勝負ではなかったし、それだけに産駒の代ではSir Ivorにフォーカスした配合が成功しやすい傾向がみられます

ミッキーアイル産駒でいうと、メイケイエールとララクリスティーヌはSir Ivorのクロスだし、ナムラクレアは母父がStorm Cat

リアルインパクト産駒でいうと、代表産駒のラウダシオンとモズメイメイはともにStorm Catをもつし、6戦4勝で先日オープン入りしたレディフォースも母母父がStorm Cat系ですね

サトノダイヤモンドの現時点での代表産駒サトノグランツは、Alzao≒リリズムという有力なニアリークロス4×5をもっています


Pass a Glanceはリリズムの母

ディープブリランテの代表産駒モズベッロとラプタスもStorm Catをもちますが、「Storm Catをもたないディープ系種牡馬は、Storm Catをもつ繁殖との配合で代表産駒を出す」「Sir Ivorにフォーカスしてないディープ系種牡馬は、Sir Ivorにフォーカスした配合(ナスキロ+Tom Foolにフォーカスした配合)で代表産駒を出す」という有力な法則が、アルアイン初年度産駒でも炸裂しているわけですな(ディープブリランテはSir Ivor≒Hopespringseternal5×5、アルアインはSir Ivor≒Lassie Dear5×6と表記できますが)



弥生賞を大捲りで勝ったコスモキュランダはHalo4×4とSir Ivor6×5・6、土曜のあざみ賞で2着だったクールベイビーは母父がGone West系ケイムホームでSir Ivor≒Secrettame6×4

ブラックタイド~キタサンブラックのラインは配合的にはSir Ivorにはフォーカスしてこず脚質的にも先行前受けで成功したのですが、イクイノックスは母父キングヘイローでHalo4×4とSir Ivor≒Drone6×5・6とし、ディープ産駒のような斬れ味も手に入れて秋天を豪快に追い込んで勝ちました

「またまたキンカメ系×マンカフェ牝馬が激走しましたね~」とスタリオンの三輪さんと言ってたんですが、ハワイアンティアレ(ロードカナロア×マンハッタンカフェ)がチューリップ賞で15人気3着

ペプチドナイル(キングカメハメハ×マンハッタンカフェ)、テーオーロイヤル(リオンディーズ×マンハッタンカフェ)、あとAJCC5人気3着のクロミナンス(ロードカナロア×マンハッタンカフェ)、Northern Dancerが濃いキンカメ系種牡馬の薄め液としては最高のBMSなんですね

ブリックスアンドモルタルもStorm Bird3×3を緩和する方向でいきたいところで、上の推奨コメントでも栗がNorthern Dancer薄い繁殖に付けたいと書いてますが、いきなりシンボリクリスエス肌でイーグルノワールが出ているのでね、モルタル×マンカフェもよろしいんじゃないかと思いますね


https://www.amazon.co.jp/dp/442612980X
三輪さんといえば「パーフェクト種牡馬辞典」は3/13に発売になります
今年も鼎談では語りに語ってますよ(・∀・)

コメント (3)
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