栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」
先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました～
ココロノアイはガツンと引っかかって3番手、ああいうふうにノリが手を焼くのはコディーノなんかもそうですが加速が並ではないからで、いったいどんなタイプに完成するのか、まだまだ荒削りですが、距離ももっと延びたほうがいいでしょうが、またまた面白いステゴ×デインヒルが出てきたもんです
日曜京都で新馬勝ちしたロカは、母ランズエッジがディープインパクトの3/4妹で、ダンスインザダーク×AlzaoでNorthern Dancer4×4のクロス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104903/
ハービンジャーはNorthern Dancer4・6×4・5を持つので、Northern Dancerクロスを持たない牝馬との配合のほうが成功しやすいだろうと書いてきたし、実際これまで勝ち上がったハービンジャー産駒12頭のうち11頭は「母父が非Northern Dancerのサンデー系」、つまりNorthern Dancerクロスを持たない母から生まれていたのです(たとえばダイワミランダも母父は非Northern Dancerのアグネスタキオン)
まあ母がNorthern Dancerをクロスしていると100％ダメというわけではないし、(同じようにNorthern Dancer系の強いクロスを持つ)キングカメハメハやエルコンドルパサーやヨハネスブルグの活躍産駒の中にも母がNorthern Dancerクロスを持つものは稀にいるのですが、確率としては決して高くないし代表産駒級にそういう配合はいません
産駒全体の確率とか、孫や曾孫の代の配合までを見据えるのならば、「3/4と1/4」の概念はなるべく遵守するべきだし、そのほうがわかりやすいというのが私の考えで、だから私がハービンジャーやキングカメハメハやプリンセスカメリアやドナブリーニの配合相手を考えるならば、Northern Dancerクロスを持つものはまず避けます
でもそれとロカの一競走馬としての評価は別ものなので、母がNorthern Dancerクロスを持つのはラブリーデイやタガノブルグ同様決して感心はしないけれど、それが新馬戦で見せた素晴らしいパフォーマンスを割り引く理由にはならないし、あの斬れ味は半分ディープ産駒のようで、Shareef DancerとAlzaoでバキューンと斬れるハービンジャーが出てきましたね～と素直にほめたいです
ハービンジャーの母Penang PearlとウインドインハーヘアはLyphard、Aureole≒Burghclere、Crepello～Donatello、Court Martial、Wild Risk、そしてShareef DancerとAlzaoがともに「Northern DancerとSir Ivor」の組み合わせと共通点が多く、この先出てくるであろうハービンジャー×ディープ牝馬も要注目の組み合わせといえますが、その場合も母母のところにはNorthern Dancerは入らないほうがベターではあるかと
ちなみに私が調べたところでは、Shareef DancerとAlzaoを通じる「Northern DancerとSir Ivorの組み合わせのクロス」は、これまで6頭が出走してオール勝ち上がり
その6頭とは、ディサイファ、ロジプリンセス＝ダノンジェラート＝ワールドインパクト、スノーレパード、ロカで、父がディープでもハービンでもストーミングホームでもみんな勝ってます
そうそうこないだShareef Dancerの立ち姿の画像を見ましたが、なるほどこれはやっぱりTom Foolですわという体型をしてましたよ(・∀・)
東京ダートは脚抜きが良くなるとSeattle Slew＋ミスプロ天国、日曜2Rはパイロ産駒でMr.Prospector4×5のスカーボロフェアが勝ち、6Rはひいきにしているウォーエン黄金配合サダムコーテイ(父ミスプロ系で母父エリシオの母父Slewpy)からノウレッジ(母母父A.P.IndyでMr.Prospector4×4)とメイショウボンロク(シニスターミニスター産駒でMr.Prospector5×4)へ買ったら1,2,4着、そしてウオッカCも母がMr.Prospector系×Seattle Slew系のフィールザスマートがキッチリ差し切って大勝利(・∀・)
TARGETによると、Seattle Slew父系のダート成績は勝率8.5％連対率16.3％ですが、東京ダートは[115.101.99.906]勝率9.4％連対率17.7％、さらに馬場状態を稍重に限定すると[15.13.11.96]勝率11.1％連対率20.7％、重不だと[26.16.17.169]勝率11.4％連対率18.4％です
土曜福島の霊山では、ダートで凡走を重ねていたルーが突然芝2600mに出てきて、突然ハナを切ったら11番人気で2着に逃げ粘ってしまいました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010109123/
NasrullahがToo ManyでCame HomeしたくなるStallionにNo NasrullahなFillyをもってきて、しかもこのFillyはGrandpaがVaguely NobleでAlycidon≒Aureole4×4、まあなんというAureole Soul！
その馬について何かを後世に語り継ぐことしか我々はできないので、私なりの言葉で私なりに語るならば、アドマイヤラクティという馬は、ハーツクライにNorthern DancerクロスとSpecialと「War AdmiralとLa Troienne」をもってきた教科書配合で、スタミナ豊富でちょいとズブくてジリ脚で、長距離でも2着3着が多いところは母系に入るHerbagerのイメージでもありました
春天や菊を勝つには重厚すぎるようなスタミナ型が光り輝く舞台を求めて、南半球に遠征し道を切り拓いてくれた功績を讃えるとともに、ステイヤーズSやダイヤモンドSや目黒記念やAR共和国杯を勝つような馬たちはラクティの切り拓いた道をまた歩んでほしいし、いつの日かラクティの無念を晴らしてほしいなあ…と思います
メルボルンCに勝ったProtectionistは、母PatineuseがNureyev≒Sadler's Wells3×4、Habitat4×3、Plencia4×4という強力な相似配合で、そこにNorthern DancerもSpecialもTurn-toも引かないMonsunをもってきたメリハリが最高で、Monsunの日本での代表産駒ピュアブリーゼ(母がNureyev≒Sadler's Wells2×3)を思わせる配合
http://www.pedigreequery.com/protectionist2
ノベリストの母はNorthern Dancer4×3、Shiroccoの母はNearctic≒Mossborough3×4、Schiaparelliの母はThong＝Ridan5×2、Maxiosの母はNatalma3×4とNantallah≒Nashua4×4、Monsunはドイツ血脈の強いクロス(Kaiserkrone＝Kaiseradler4×4)を持つだけでなく、Northern DancerもNasrullahも持たず、そもそもNearcoの血自体5×8でしか持たないので、Nearco系のクロスがうるさい牝馬との配合で成功しているのは順当といえます
メルボルンＣは Protectionist～栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=1429
