即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

17連覇!!

2008年10月01日 12時56分43秒 | 将棋
昨日の王座戦第三局

たいがーさんにも誘われたし、解説は藤井九段だったし、大盤解説会に行こうかなと思ってました。

しかし、ずっと見ていた戦局はかなりの羽生王座優勢であっさり早めに終わりそうな勢い。

ということで、仕事がなかなか切り上げられないこともあり、雨だし、寒いし、たいがーさんとご一緒できないのは残念だったけど、あきらめました。

帰りの電車の中でも、王座戦中継ブログを携帯でチェック。

あら、なかなか終わらないなあ、あれ?ひょっとして入玉の可能性?

家に帰っても、まだまだ続いてる。

後手優勢の局面も。

こりゃ、わかんないぞ。

今頃たいがーさんもひやひやしながら見てるんだろうな。

結局、対局は続き、ご飯もお風呂も何もすることもできず、PCにかじりついていた。

そして、
「何度形勢が入れ替わったかわからない大熱戦を制し、羽生王座の勝ちとなりました。終了時刻は22時24分。」

17連覇。4期連続ストレート勝ち。

最近肝心なところで分厚い羽生の壁に悉く敗れている木村八段は、今頃どういう思いでいるんでしょうか?
つい最近まで羽生四冠と二人だけ7割台をキープしていた木村八段にして、この有様。(対局の少ない若手は除く)
その忸怩たる思いや如何ばかりか。

それにしても、ネットでの解説、面白かったです。
単に手順を見ているだけと大違い。
ユーモアもあり、臨場感もたっぷり。
いろんなキャラの棋士たちが登場して、それぞれの個性を発揮していた。

44手目 △7三角
控え室では中村九段が王将位を取った頃の話に。中村九段は当時23歳。
「ちょっと前の話ですねー」(鈴木女流初段)
「どう反応していいのかわかりません」(中村九段)

59手目 ▲2五歩
控え室では前日の倉敷藤花戦挑戦者決定戦・甲斐智美女流二段−里見香奈女流初段戦が並べられ始めた。甲斐二段が必勝だったものの、投了数手前でひっくり返って、里見初段が大逆転勝ちを収めたという。里見初段はタイトル初挑戦で二段に昇段。1992年生まれの16歳、ということは、この年から羽生王座の16連覇が始まったことになる。

66手目 △4六同角 
前日の検分終了後、両対局者は色紙を書いた。羽生は「玲瓏」、木村は「百折不撓」と揮毫。関係者が木村に「百回折れても、くじけないということですか」と言うと、「普通は百回たたかれたら、くじけますけどね」。そう言って木村は笑いながら、落款を押していた。
考えること32分、木村は角交換に応じた。

73手目 ▲3七桂 
控え室では木村がまだ、和服で一局も勝ったことがないという話題に。王座戦五番勝負はここまで2局で、あとは竜王戦七番勝負、A級順位戦最終局、JT杯、NHK杯など。勝率7割近い男がなぜ、と不思議がる控え室。

78手目 △9ニ飛
現局面からは悠々と▲4五歩を突かれそうだが、△6二桂(!)が「受ける青春です」。野月七段が予想した受けで、千駄ヶ谷の受け師らしい展開となるか。

85手目 ▲3五歩 
「直火ではなくて、あぶり焼き」というのがこの一手の評判。直火は直接手の▲4三銀など。

116手目 △4九飛
「そろそろ下北沢ぐらいまで行きましたか」と控え室の声。下北沢も、第4局がおこなわれる鶴巻温泉も、小田急線沿線の駅。

133手目 ▲6三角成
「東京都推薦の△4七成銀はまずかったですか。新潟県推薦の△2四銀が優りましたね」(佐藤棋王)
終局後※木村はこの手(△4七成銀)が敗着と断言。代わりに△4七金か、あるいは△2四銀が優った。

ブログでの写真や情報も含め、とってもサービス精神の行き届いたネット中継でした。(そういう意味では3局で終わっちゃうのは残念。)

それにしても将棋はわからない。
夕食休憩前に終わっちゃうかも、と思われていたのに、こんなに長引いて。
逆転に次ぐ逆転の大熱戦。

たいがーさんも藤井ワールドをたっぷり楽しんだとのこと。

それにしても、17連覇とは気の遠くなるような記録。

1992年に福崎王座から奪取したのは二十歳そこそこ。

そこからずっと、七冠のうちの一冠というのも含め、保持し続けている。
退けたのは、
谷川・佐藤3回
久保・島2回
森内・渡辺・丸山・藤井・森・木村各1回

さあ、これでいよいよ竜王戦に集中できます。

羽生四冠も、そして僕らも。
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4 コメント

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残念でした (たいがー)
2008-10-02 02:53:49
ご一緒できなくて残念でした。いやあ、自分も会社出る直前では”楽勝、楽勝”って気でいました。連盟についたら”げっ!入玉模様なんじゃ…"でそれから大熱戦に(^^;将棋って難しいですね。次回(たぶん、竜王戦連盟解説会)はぜひ!

藤井ワールド、よかったですよ~。話の間というんでしょうか、ぼそぼそっと面白いことを言うのが絶妙なんですよね。いや、おっしゃるとおり、ひやひやどきどき、うーん負けたかも…、をっ!いやいや勝ったかも…と大変充実した4時間30分でした。

そしてネット中継のコメント、絶品ですよね。今回の担当は名人戦速報で青葉で御馴染みmtmtさん。写真を撮影していたと思った瞬間にUP、横でコメントする棋士を横目に速攻UP、仕事が"光速"なんですよね。連盟で新潟中継を補助されたごとげんさんの存在も大きいです。

そのごとげんさんからの情報。119手目▲8八銀打。この手が好手。連盟で王座戦ネット中継補助解説に回ってくれた佐藤康光棋王も「この8八銀が打てないから負けちゃうんだよね、8八銀、8八銀、8八銀…」と何度も盤に銀を打ち付けたようです。奇しくも藤井九段が連盟解説会で「そっか、こうやるのかあ…攻め駒を使ってしまうこの手はイケマセンというところでした(苦笑)攻めるべきか守りべきかの判断が難しいんですが形勢判断が正確だからできるワザなんですよ。なるほどね~」としきりに感心した一手でした。
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次回はぜひ! (nanapon)
2008-10-06 12:56:42
たいがーさん、こんにちは。

>ご一緒できなくて残念でした。次回(たぶん、竜王戦連盟解説会)はぜひ!

ほんとに。まあ、竜王戦のどこかでお目にかかりましょう。

>いやあ、自分も会社出る直前では”楽勝、楽勝”って気でいました。連盟についたら”げっ!入玉模様なんじゃ…"でそれから大熱戦に(^^;将棋って難しいですね。

今回、ほんとそう思いました。
仕事切り上げて、一生懸命雨の中駆けつけたら、今終局でした、なんて言われた時の哀れな状況を想定しちゃいました。
それでも2千円かな?(笑)

>藤井ワールド、よかったですよ~。話の間というんでしょうか、ぼそぼそっと面白いことを言うのが絶妙なんですよね。

はい、想像つきます。藤井ぼぞぼぞワールドですね。あのぼそぼそがたまらない、わけですよね。

>いや、おっしゃるとおり、ひやひやどきどき、うーん負けたかも…、をっ!いやいや勝ったかも…と大変充実した4時間30分でした。

ヒェー、4時間半も楽しんで、挙句に勝ったわけですから、最高でしたね。

>そしてネット中継のコメント、絶品ですよね。今回の担当は名人戦速報で青葉で御馴染みmtmtさん。写真を撮影していたと思った瞬間にUP、横でコメントする棋士を横目に速攻UP、仕事が"光速"なんですよね。連盟で新潟中継を補助されたごとげんさんの存在も大きいです。

mtmtさんのセンスとすご技ですか。
ほんと、今回特に充実していたように感じました。
一言一言が、気が利いてる。なんとも言えないセンスなんですよね。

>そのごとげんさんからの情報。119手目▲8八銀打。この手が好手。連盟で王座戦ネット中継補助解説に回ってくれた佐藤康光棋王も「この8八銀が打てないから負けちゃうんだよね、8八銀、8八銀、8八銀…」と何度も盤に銀を打ち付けたようです。奇しくも藤井九段が連盟解説会で「そっか、こうやるのかあ…攻め駒を使ってしまうこの手はイケマセンというところでした(苦笑)攻めるべきか守りべきかの判断が難しいんですが形勢判断が正確だからできるワザなんですよ。なるほどね~」としきりに感心した一手でした。

うーん、他の一流棋士たちをして、『この8八銀が打てないから負けちゃうんだよね、』と言わせる力。ひとつ抜けてる具体的な事象ですね。
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出遅れTB深謝 (Dancho)
2008-10-06 19:40:55
nanaponさん、こんばんは。
かなり出遅れた無礼をお詫びしますが、TB深謝です。

曲折があったにせよ、17年間も同じタイトルを保持し続けることって、決して楽じゃないですよね。
里見女流二段が生まれて間もない頃からずっと保持し続けているって考えると、それだけでクラクラきちゃいそうですもの。

3局しか見ることはできませんでしたが、王座戦の棋譜の解説の欄…確かに面白かったです。
渡辺竜王もエントリーで指摘していた、昼食を満足に摂っていなかった木村八段が、途中「お腹が空いた」との事で急遽夕食休憩の注文を追加したって奴…あれには確かに爆笑でした。
変化の一例もさることながら、こういう側面も伝えてくれた解説欄担当の方にも、感謝ですね。

さて、竜王戦です。もう間もなくですね。

ファンである小生達も、「二刀流」にならず集中して応援できるので益々楽しみです。
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コメント、ありがとうございます。 (nanapon)
2008-10-08 15:37:19
Danchoさん、こんにちは。

>曲折があったにせよ、17年間も同じタイトルを保持し続けることって、決して楽じゃないですよね。

いやあ、ほんと、気の遠くなるような歳月。
楽じゃないとか言うより、ありえない気がします。

>変化の一例もさることながら、こういう側面も伝えてくれた解説欄担当の方にも、感謝ですね。

ほんと、今回は満喫しました。
解説会に行ってるのと、大差ないような。

>さて、竜王戦です。もう間もなくですね。
ファンである小生達も、「二刀流」にならず集中して応援できるので益々楽しみです。

いやほんと、もうすぐ。
どうなるんでしょう?今から考えるとワクワクしちゃいます。
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