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浦沢直樹“20世紀少年”:ほんとうに面白いのだけど、ね…。


最近、浦沢直樹のコミック作品「20世紀少年」をまとめて入手しました。
浦沢直樹と言えば、その作品の多くが、
アニメ化、実写化や映画化もされるほどの人気コミック作家。
この「20世紀少年」も、コミック作品としては、
間違いなく“面白い”ものであり。
連載当時から注目され、実写映画化までされているのだけど。
何故だろうか、全巻をまとめて読み直した感想を言えば…、
この作品を、“とても好きになれない””ということ。
いや、この言い方は、あまり正確ではない。
はっきり言って、“キラい”なものになる。

ちょっと話が外れるけれど、浦沢直樹の別作品「MONSTER」において、
絵本作家、フランツ・ボナパルタの「なまえのないかいぶつ」という絵本がある。
個人的な印象でしかないけど、「20世紀少年」は、
その物語上の絵本「なまえのないかいぶつ」とも印象が重なり。
とてつもなく、イヤなものがある。
しかし…。
コミック作品として、トンデモなく面白い。
それが、複雑な気分にさせる。



蛇足:
安倍晋三、元首相が殺害されたあと、
彼に、カルト団体、統一教会との、深い“つながり”があると知ったとき、
まず思いついたのは、このコミック作品「20世紀少年」における、ある状況。
そのとき、このコミック作品を、ちゃんと読んでいなかったことに気付き、
最初から、最後まで、見直してみたくなった。
そして…。
最近まで、気付いていなかったのだけど。
雑誌掲載されるコミックで、長編ストーリー作品は、きわめて難しい。
例えば、人気が低迷すれば、“打ち切り”になるなど。
色々と制約があり。
この「20世紀少年」を、読み通してみたとき。
その構成と展開のバランスにも驚かされてしまったほど。
間違いなく、面白く、そして傑作ではあるけど…。
やはり、キツいものでした。
…とは言え、
最終巻となる「21世紀少年」において、
小泉響子と神さまのシーンで終わるのは、
ちょっとズルいところかな?
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