ミャオの家より

今はいないネコの飼い主だった男の日常

ワタシはネコである(32)

2008-03-14 18:32:40 | Weblog
3月14日 朝から7度もあり、暖かい感じだったが、一日中、雨が降ったりやんだりで、夕方には4度と冷え込んできた。ワタシはこの所の陽気に誘われて、ベランダに出て日に当たり、暑くなると日陰に行ってすごしていたのだが、今日は仕方なく、部屋の中で寝ていた。時々夢見て、舌を出したりして・・・。(写真)
 飼い主は、朝から新しいパソコンの前で、ブツクサ言いながら画面に見入っていた。それは、今までのものよりずっと大きな画面だから、山の写真が素晴らしいと、喜んで目を輝かせて見入っていた時とは違い、なにやらしかめっ面だ。
 機械が相手だから、人間相手より単純だと考えたら大間違いだ。機械だってそれを扱う人間がいい加減だと、言うことを聞かないときもある。それでストレスを抱えておかしくなるなんて、ワタシたち動物から考えれば、バカバカしく思える。一体人間の進歩なんて・・・と思ってしまう。
 そんなイラついてる飼い主の傍に行って、ニヤオニャオと甘えたものだから、怒鳴り声が返ってきた。ワタシはあきらめて、また寝るしかなかった。
 そんな飼い主のふくれっ面に、あのおばあさんはよく言ってたものだ。「いい年して、ちけまわして」と。飼い主は、最初はその意味が分からず、年寄りの使う方言だと思っていたらしい。後になって、お稚児さんの稚に、気。つまり稚気(ちき)のことで、子供っぽいと悪い意味でたしなめた言葉だったのだ。
 そんな言葉に気づいて、反省するぐらいの気持ちのある男だから、サカナの時間になると、さすがに自分で悪かったと思ったのだろう、ネコなで声になってワタシを呼んだ。
 ワタシたちは、よほどひどいことをされない限り、小さなことはいちいち気にしない。人間たちのように、細かい事を一つ一つ、ウジウジ考えていてもはじまらない。まず大事なことは、生きていくこと。それ以外は、みんな些細なことなのだ。
 サカナをもらったあと、ワタシは飼い主と一緒に散歩に出かける。体には、食べたばかりのサカナのエネルギーが満ち溢れ、時々、飼い主の前で、いい年なのに、ダダダーっと木に登ったりもする。ある時は、勢いで高く登りすぎて下りられなくなり、飼い主におろしてもらったこともある。
 テヘー、と恥ずかしくなり、少し毛づくろいをしたりしてごまかす。この転嫁(てんか)と呼ばれる行為については、ネコにも人間にも、いろいろと面白いことがあり、次回にはその所を飼い主に話してもらいたいと思う。


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