旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

輩(やから)

2012年05月18日 16時35分48秒 | Weblog
 「おい、岩本、百円やるさかい、ジュース買うて来い。」夜間定時制課程、柏木高校に就任した私が、緊張した面持ちで2年A組の教室に足を踏み入れた瞬間、生徒から投げかけられた言葉がこれであった。」という書き出しで岩本茂樹著「教育をぶっとばせ 反学校の輩たち」は始まる。

輩の反抗と抵抗は、現在の社会や教育の歪みへの問いかけであった。表紙裏で、「輩(やから)たちに学校の常識は通用しなかった。格闘するうちに『学校の常識』の方が特殊なのだと彼らは教えてくれた。」と岩本茂樹は述懐している。学校教育になじまない、或いはなじめないモンスターたちを描いている。 
  
 

復権

2012年05月18日 15時35分13秒 | Weblog
   双葉図書古本部を散策して、阿部彩著「子供の貧困」、犬養道子著「ヨーロッパの心」、佐藤勝彦著「宇宙論入門」(以上岩波新書)、黒田玲子著「科学を育む」、池田敬正著「坂本竜馬」(以上中公新書)、岩本茂樹著「教育をぶっとばせ」(文春新書)、川島朗著「心もからだも『冷え』が万病のもと(集英社新書)、吉岡幸雄著「色の歴史手帳}エル新書の計8冊を買った。〆て840円也。

古本は再販価格ではなくて市場価格で売買されている。古本の価格は暴落してしまった。今日の株式市場のように思惑が思惑を呼ぶような投機の世界の話ではなくて、現実的に本を読む人=需要が明らかに減り続けているのだ。本から逃れた多くのひとたちはネットの世界で安住し、めまぐるしく変遷する情報の洪水の中に身を任せていることだろう。果たして書籍の復権はなるのか。今日買うよりも明日買った方が安い商品を急いで買う者はいない。