旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

再生

2012年08月31日 23時20分09秒 | Weblog


暴飲暴食をやめただけで血圧が下がり始めた。みごとな禁欲の成果に心は軽い。グレードⅠ(軽度の高血圧 上<160 下<100)が目前だ。食事量や酒量の自制と適度な運動のおかげで頭まですっきりと軽い。


川島武宜

2012年08月24日 22時40分47秒 | Weblog

川島武宜著「イデオロギーとしての家族制度」(岩波書店)が届いた。同じ川島の「所有権法の理論」を買って3年が経つ。ざっと目を通してみた。第一章「家族制度イデオロギーの構造と機能」、第二章「イデオロギーとしての『家』」では、明治政府が儒学という封建的なイデオロギーを指導理念に据えた事情を、当時の社会背景や天皇家による一極支配体制の確立という側面から明らかにする。

「明治13年以降の広範な農民層の没落に対応して、特に反政府的自由民権運動が全国的に起こって明治政府を脅かした。これに対抗して明治政府の権力を安定させる諸々の努力が行われた。そのひとつが儒教的な家族道徳に依る教育政策である。明治天皇の側近である元田永学(儒学者)が発案した。自由主義教育政策に対抗して、儒教的教化政策が明治天皇の意思表示という権威ある形式(教学大旨)で宣言された。自由民権運動の隆盛に先んずる明治12年のことだ。」(「イデオロギーとしての家族制度」 35p)。第五章「近代的結婚のイデオロギー カントの婚姻理論」、第六章「家元制度」も興味深い。
   


菜園

2012年08月18日 11時23分15秒 | Weblog

1か月ほど前に救急病院で治療をうけた。熱中症だった。あの事件以来、脱水恐怖症にさいなまれている。水分を口に含んで炎天下にでないと不安だし、入浴の前後に水分を補給しないと落ち着かない。とにかく水分の摂取不足が気にかかる。

今日は2週間ぶりに菜園に出かけて炎天下で精を出した。地這いキュウリはウリのようにまるまると太っていたし、トマトは赤く熟して落下、腐りかかったままで地面に転がっている。オクラはヤギの角並みに生育して殆どの実が食べられそうにない。菜園にはまめな作業が必要なのだ。

農作業を終えて、真っ赤なプチトマトを数個ほおばった。ウリのようなキュウリを5本、小ぶりなナスとオクラ、オクラの花にオオバ、プチトマトで抱えるほどの量になる。持つと腕にずしりと重い。太陽の恵みに、水分の摂取不足という不安もふっ飛んだような気がした。


読むこと

2012年08月17日 20時20分42秒 | Weblog


ニーチェ著(氷上英廣訳)「ツァラトストラはこう言った」岩波文庫ワイド版

『すべての書かれたもののなかで、わたしが愛するのは血で書かれたものだけだ。血をもって書け。そうすればあなたは血が精神だということを経験するだろう。
他人の血を理解することは容易でない。読書する暇つぶし屋を、わたしは憎む。
読者がどのようなものかを知れば、誰も読者のために何もしなくなるだろう。もう一世紀もこんな読者が続いていれば、精神そのものが腐りだすだろう。』(一部改竄)


駱駝と獅子

2012年08月16日 20時47分15秒 | Weblog


「ツァラトストラはこう言った」岩波文庫ワイド版から。

『新しい価値を獲得するための権利を獲得すること、これは辛抱強い、畏敬を旨とする精神にとっては、思いもよらぬ恐ろしい行為である。まことに、それはかれには強奪にもひとしく、それならば強奪を常とする猛獣のすることだ。

精神はかっては「汝なすべし」を自分のもっとも神聖なものとして愛した。いま精神はこのもっとも神聖なものも、妄想と恣意の産物にすぎぬと見ざるをえない。こうしてかれはその愛していたものからの自由を奪取するにいたる。この奪取のために獅子が必要なのである。』 


ニーチェ

2012年08月16日 11時35分34秒 | Weblog

日常生活に関わる何かが軌道に乗り始めると本棚の「ツァラトストラ」を読みたくなる。学生の頃ゼミで読んだ「悲劇の誕生」が発端だ。私の人生の節目にはニーチェが現れる。泉谷閑示著「『普通がいい』という病」を読んでいたら、「ツァラトストラ」から数節が引用されていた。何年ぶりになるだろうか、久しぶりに岩波文庫ワイド版「ツァラトストラはこう言った」を紐解いた。

「ツァラトストラの教説 三段の変化」から。

『精神がもはや主なる神と呼ぼうとしないこの巨大な竜とは、なにものであろうか?この巨大な竜の名は「汝なすべし」である。だが獅子の精神は「われは欲する」という。・・・新しい価値を創造する。それは獅子にもできない。しかし、新しい創造のための自由を手に入れること、これは獅子の力でなければできない。自由を手に入れ、なすべしという義務にさえ、神聖な否定をあえてすること、わが兄弟たちよ、このために獅子が必要なのだ。』 

休養

2012年08月11日 22時03分08秒 | Weblog
今日の土曜と明日の日曜の講習を終えると盆休みに入る。講習が終われば、しばらく受検勉強とオサラバだ。自分の時間がもてる。

今年も汗疹(あせも)にやられている。海水につかりさえすれば治るので、少々遠いが、好きな石見海浜公園の砂浜で潮につかりたい。墓参りは欠かせないし、恒例の親族食事会があることだろう。

意外に予定がないので山のようにたまった本を整理しながら静養する。9日間のヴァケーションは短い。

エセー

2012年08月09日 19時18分52秒 | Weblog
渡邊一民著「林達夫とその時代」(岩波書店)が手元に届いた。気を良くして、久しぶりに街に出て本を買い漁る気になった。残念なことに予算の都合があるので、いつものようにブックオフでの新書漁だ。表題が気にかかる新書のまえがきあたりを読んでその気になれば買う。今月に入って優に50冊は買った

「『頭がいい』とはどういうことか」(青春出版社)、「格差が遺伝する」(宝島社新書)、「感じないこども こころを扱えない大人」(集英社新書)、「なぜ勉強させるのか?」(光文社新書 先月既に買っていた。)、泉谷閑示著「『普通がいい』という病」、鷲田清一著「じぶん・この不思議な存在」

野中広務著「老兵は死なず」(文芸春秋)とMICHEL DE MONTAGNE著「The Complete Essays」(Penguin Classics)は良い買い物をしたと思う。後者はフランス語原典の英訳だ。1269ページに及ぶ。数週間前に買ったSERVANTES著「Don Quixote」(Penguin Books)がスペイン語原典のやはり英訳で1022ページだ。しかも両Penguinともに恐ろしく印字が小さい。生きているうちに読めるかどうか解らない。

「ドン・キホーテ」と「エセー」は既に和訳でかなりの部分を読んでいる。英訳は明快で解りやすい。和訳の場合、翻訳者の日本語能力を疑わざるをいえないような訳がある。そういう時には英訳が意外に役に立つのだ。

節制

2012年08月04日 11時13分20秒 | Weblog

3週間ぶりの休日になる。その前の4週間は1日しか休めなかった。うち5日間は熱中症にかかって療養を強いられた。7週間で、療養が5日間で休日が2日ということになる。資格の取得のための講習と検定試験が土日に続いた結果だ。

これまで経験がない世界で働いている。3ヶ月間は様子見に徹して4か月目辺りからとばす予定だった。ところが、2か月目を経過した頃から様々な要望が出始めた。仕事の方はマイペースでこなしており成果もでているので快適だ。「すべてお任せします。お好きなように業務を進めてください。」という働き方が性にあっている。

減量に成功して体重が70キロを切ろうとしている。血圧もグレード2の高血圧(中度)からグレード1の高血圧(軽度)の範囲に落ち着いた。怖い目にあったので、暴飲と暴食を避けて持ち前の
闘争本能をコントロールする。プレッサーを取り除く努力が結実しつつある。