旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

カール・ゴッチ

2005年01月15日 23時31分28秒 | Weblog
力道山よりひと世代あとに一世を風靡したカール・クライザー(ゴッチ)はその名が示すようにドイツ系だ。不気味なミスター・東郷はアメリカのリングでグレート・トージョー(東條)と名乗って悪役に徹した守銭奴だった。アメリカの観客からすると敗戦国であるドイツ人や日本人のプロレスラーがアメリカ人のレスラーに勝つことに我慢がならなかった。
グレート・東郷は姑息な悪役に徹したがゆえに何度も観客から刺され暴行を受けながらも財を成した。特攻を髣髴とさせる日の丸の鉢巻に白地に赤い日の丸のガウン、まるで蛙のような小男が反則の下駄で対戦相手を奇襲し逆に叩きのめされって血だらけになり悶絶するのを待っているのがアメリカのプロレスファンなのであった。同様に、アメリカ人はドイツ人をヒーローにしたくはなかったのであろう。カール・クライザーは正統派のプロレスラーでしかも滅法強かった。強すぎるドイツ人に観客はそっぽを向き、やがて対戦相手がいなくなったゴッチは失意のうちにリングを去った。興行的に失敗することは承知で、それでもゴッチはレスリングのスタイルを変えなかった。わたしはゴッチの頑固さが好きなのである。
日本プロレス勃興期に活躍した力道山とグレート・東郷が在日韓国朝鮮人であったことは周知だ。力道山は古い角界の因習を嫌ってプロレスラーになったといわれる。日本人の前でアメリカ人プロレスラーたちを叩きのめして戦後日本のヒーローになった。



破魔矢

2005年01月10日 01時42分59秒 | Weblog
松江市にあるティファニーの庭園美術館で
豪華絢爛たる工芸や絵の作品を観賞してから
大社町の宵闇迫る出雲大社まで足を延ばして初詣
破魔矢を求めた。

帰路の中国山地では
暗い夜空で燦然と輝く星達の華麗さがこころに沁みた。
ライトアップされたスキー場の夜景には
さながら幻想でもみているような感慨を覚えた。